2008年05月05日
昨日のエントリでも触れたけれど、Nine Inch Nailsが5月5日、nin.comに何かが起こる…と予告していた件で、何かが起こったよ、というお話。先日から、ボーカルナンバーの音源提供が2度にわたって行われているが、その延長線上にあるもの、アルバムのリリースか何かだろうなぁと思っていたのだけれど、やはりそのアルバムリリースが行われた。ただ、前作『Ghosts』と異なる点は、今作のリリースは、現在のところは完全に無料で提供されるもののみがリリースされているということ。高音質MP3、FLAC、Apple Lossless、HD WAVE 24/96といった複数フォーマットが用意されているがそのどれを選択しても(もちろん全部選択しても)フリーだ。DRMもフリー。また、このアルバムはCreative Commonsライセンス(表示-非営利-継承)にてリリースされている。
原典:http://theslip.nin.com/
原題:New NIN album "The Slip" - Free download available now
著者:Nine Inch Nails
日付:May 5


Nine Inch Nailsといえば、フロントマンTrent ReznorがプロデュースしたSaul Williamsのアルバムを無料で公開したり、NINの最新アルバムをCCライセンスにて公開するなど、なかなか興味深い動きを見せているのだが、今回もそれに続くであろうお話。本日、NINは最新シングル「Echoplex」をFacebookユーザに無料で提供しているのだという。こうした動きは、以前から何かが起こるとされている5月5日に向けてのもの、と考えられる。明日、何が起こるんでしょうね。
数日前、世界最大規模のBitTorrentサイト、Mininovaがハードウェアトラブルのために停止していたようなのだけれども、その時に起こっていた現象がなかなか興味深いよというお話。このMiniovaの停止によって、同サイトが抱えているユーザたちが一斉に他のサイトにアクセスしたことで、そのサイトがそのトラフィックへの対処に四苦八苦していたのだという。こうした状況は、1つの大手サイトが急に停止した場合に、ほかBitTorrentサイトへの負荷が一時的に、急激に高まり、それに耐えかねたサイトが停止することで、生き残っているサイトにさらに負荷を増やしてしまう、という負の連鎖を想像させるものでもある。

ドイツでは日本と同様に非商用の著作権侵害でも刑事罰が科せられるのだが、その一方で氏名不詳のまま民事訴訟を起こすことができない、という事情があった。そこでドイツの著作権者たちがこれまでとってきた訴訟戦略は、まず刑事訴訟を起こさせ、それによって取得した個人情報をもとに民事訴訟を起こし、その後刑事訴訟を取り下げるというものであった。こうした戦略がうまくいったと感じたのか、同様の手法による訴訟が乱発され、それによって多くの問題を引き起こすにいたった。検察がISPに対して行う膨大な量の氏名開示請求に膨大なコストがかかり、そして乱発される刑事訴訟のために負担が増し、ほかの案件に対するリソースまでとられかねなくなった。そのような状態に対し、地方州検事総長からは疑問を呈され、またそれと関連しているかどうかは定かではないが、法務相からISPに保持を義務付けている個人データは著作権侵害のような『重犯罪ではないもの』に適用されるたぐいのものではない、と言及されるなど、その戦略自体の見直しを迫られているところでもある。そうした中、ドイツ議会は違法ファイル共有への対処を目的とした、新しい法律を通したようだよ、というお話。
IFPIのアンチパイラシー戦略のシフトは昨年より非常に明確になりつつある。当初は、サービスとしてファイル共有を提供してきたファイル共有企業に、その後はファイル共有ユーザに、そしてファイル共有企業亡きあとファイル共有サービスの機能の一端を担っていたBitTorrentトラッカーなどのHubに、ターゲットを絞ってきたが、そのどれもが結果としてはそれほど成功したとは言い難いものであった。そこで、昨年初めに公開されたIFPIの年次報告にも示されていたように、ISPに対してファイル共有ネットワークへの対処を要求する、という方向にシフトしてきている。大枠としては、ファイル共有トラフィックのモニタリングおよび当該ユーザのインターネットからの切断、電子指紋等を用いたコンテンツフィルタリング、ファイル共有プロトコルのブロック、海賊ファイル共有サイトへのアクセスブロックなどを求めている。そうした活動は昨年から次第に欧州に広がっており、デンマークでは実際にIFPIの主張が認められ、The Pirate Bayへのアクセスを遮断するよう裁判所が命令を下している。そして、IFPIが次のターゲットとしてスウェーデンのISPを狙っているようだよ、というお話。

BitTorrentクライアントAzureusは、ISPによるBitTorrentトラフィックの抑制の実態を調査するために、Good ISPとBad ISPを判別し、そのデータをAzureusに送信するプラグインをユーザに提供していた。その最初の結果が、TorrentFreakによって紹介されているよ、というお話。当然、Comcast以外にもTCPリセットによってユーザのBitTorrentコネクションを遮断するというISPが数多く存在することが示されているのだけれども、もっと興味深かったのは、最もその頻度が高かったのがComcastだということだろうか。まぁ、そりゃ信用されないよなぁ。



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