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欧州委員会、ACTAを欧州司法裁判所へ付託

以下の文章は、TorrentFreakの「European Court of Justice To Examine ACTA For Rights Breaches」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:European Court of Justice To Examine ACTA For Rights Breaches
著者:Ernesto
日付:February 22, 2012
ライセンス:CC BY

欧州委員会は、アンチパイラシー条約 ACTAについて欧州連合の最高裁定機関に付託するという。欧州司法裁判所は、ACTAが欧州の基本的人権や表現の自由、情報の自由などと矛盾するかどうかについての判断を求められることになる。欧州通商担当委員は、欧州司法裁判所の判断によって「不確実な霧を晴らさなければならない」と話す。

欧州通商担当委員 カレル・ドゥ・グヒュトは今朝、委員らとの協議の結果、模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)を欧州司法裁判所に付託することを明らかにした。

国際的な著作権執行の調和を目的としたACTAは、その案が密室で協議された当初より、論争を巻き起こしてきた。ACTA反対派は、インターネットの検閲や監視を強化するとして懸念の声をあげている。

「我々は欧州最高裁判所に、ACTAが欧州の基本的人権や表現の自由、情報の自由、データ保護、知的所有権における所有権と-いかなる形であれ-競合しないか否かを評価してもらおうと考えています。」とドゥ・グヒュトは言った。

ここ数週間、多数の主要都市でのデモ行進など、ACTAへの抗議は欧州中で巻き起こった。ドゥ・グヒュトは、こうした懸念については理解できると話した。

「私はこれら基本的な自由への懸念を共有しています。皆さんが積極的に懸念を、特にインターネットの自由についての懸念を表明したことを歓迎しています。私も、ACTAが実際のところ、これら重要な問題にどのような影響をもたらすのかという点について、不確実な部分があると理解しています。」と彼は言う。

「そこで、欧州司法裁判所に判断してもらうことがACTAに必要なステップであると考えています。この議論は、このところのソーシャルメディアやブログなどに蔓延している誤解や噂に基づくのではなく、事実に基づかねばなりません。」

ドゥ・グヒュトは、ACTAが検閲やウェブサイトの閉鎖をもたらすものではなく、またインターネットの自由や言論の自由を阻害するものではないとしつつも、欧州司法裁判所への付託によって「不確実性の霧が晴れる」ことに繋がるだろうと主張する。

これまでのところ、22のEU加盟国がACTAへの署名に同意していたのだが、最近の抗議活動を受けて、ドイツ、オランダ、デンマーク、ポーランド、ブルガリア、チェコ共和国など複数の国が批准に対して(一時的にでも)慎重な姿勢を見せている。

オーストラリア、カナダ、日本、韓国、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、米国は、昨年10月にACTAに署名し、発効に向けた最後のハードルとして欧州議会と欧州加盟国による承認が残されることとなった。欧州の基本的人権や自由と、ACTAとの適合性についての司法裁判所の見解は、多くの議員にとって重要になるだろう。

以前、研究者らはACTAが実際に人権を侵害すると結論づけた。司法裁判所が同様の結論を下すかどうかは依然不明だが、アンチパイラシーフィルターに関する最近の2つの判決において、法廷は著作権者の権利よりも一般市民の権利を優先させた。

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欧州議会議長、ACTAを批判:「著作権保護とインターネットユーザの権利とのバランスがとれていない」

以下の文章は、TorrentFreakの「ACTA Anti-Piracy Treaty Criticized by EU Parliament President」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:ACTA Anti-Piracy Treaty Criticized by EU Parliament President
著者:Ernesto
日付:February 12, 2012
ライセンス:CC BY

昨日の大規模なACTA抗議活動に続き、欧州議会議長マーティン・シュルツが、地元テレビ局にこの条約を批判するコメントをした。

「現在のかたちが良いとは思えません」と彼はARDに話した。

議長は、著作権保護とインターネットユーザの権利とのバランスが「この条約では不適切である」と付け加えた。

各EU加盟国と欧州議会は、未だ問題のアンチパイラシー条約を批准してはいない。

昨年10月、オーストラリア、カナダ、日本、韓国、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、米国が既にACTAに署名している。

欧州議会議長のコメントは、ACTAに反対する多くの専門家と意見を共にするものであった。ロンドンメトロポリタン大学のダウ・コルフ教授とオックスフォード大学のイアン・ブラウン教授は、人権とACTAとの齟齬について検討を行い、以下のように結論づけている。

「全体として、ACTAは知財権保護のバランスを欠き、知財権の受益者たる1つのグループ、つまり知的財産権者を不当に利するものであり、その他の人々を不当に遇する。」

「それは、知財権者以外の人々の基本的な権利の領域にまで不当に干渉する。我々は、この条約全体が欧州市民の基本的人権と相容れないものであると考える。」

Anti-ACTA protests in Sofia yesterday

欧州議会議長、ACTAを批判:[

以下の文章は、TorrentFreakの「ACTA Anti-Piracy Treaty Criticized by EU Parliament President」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:ACTA Anti-Piracy Treaty Criticized by EU Parliament President
著者:Ernesto
日付:February 12, 2012
ライセンス:CC BY

昨日の大規模なACTA抗議活動に続き、欧州議会議長マーティン・シュルツが、地元テレビ局にこの条約を批判するコメントをした。

「現在のかたちが良いとは思えません」と彼はARDに話した。

議長は、著作権保護とインターネットユーザの権利とのバランスが「この条約では不適切である」と付け加えた。

各EU加盟国と欧州議会は、未だ問題のアンチパイラシー条約を批准してはいない。

昨年10月、オーストラリア、カナダ、日本、韓国、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、米国が既にACTAに署名している。

欧州議会議長のコメントは、ACTAに反対する多くの専門家と意見を共にするものであった。ロンドンメトロポリタン大学のダウ・コルフ教授とオックスフォード大学のイアン・ブラウン教授は、人権とACTAとの齟齬について検討を行い、以下のように結論づけている。

「全体として、ACTAは知財権保護のバランスを欠き、知財権の受益者たる1つのグループ、つまり知的財産権者を不当に利するものであり、その他の人々を不当に遇する。」

「それは、知財権者以外の人々の基本的な権利の領域にまで不当に干渉する。我々は、この条約全体が欧州市民の基本的人権と相容れないものであると考える。」

Anti-ACTA protests in Sofia yesterday

欧州200都市以上で大規模な反ACTAデモ、数十万人が参加

以下の文章は、TorrentFreakの「Massive Street Protests Wage War On ACTA Anti-Piracy Treaty」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Massive Street Protests Wage War On ACTA Anti-Piracy Treaty
著者:Ernesto
日付:February11, 2012
ライセンス:CC BY

本日、世界は著作権法制に反対する最大規模のオフライン抗議の舞台となった。厳罰を伴うアンチパイラシー条約ACTAへの大規模デモは四大陸にわたり、欧州だけでも200以上の都市で抗議活動が行われている。数十万の人々が、彼らの国と欧州議会がACTAを批准することで、自由なインターネットが失われることを阻止するためデモ行進を行なっている。

先月、欧州連合は問題の「アンチパイラシー」貿易条約ACTAに署名した。

昨年10月に、既にオーストラリア、カナダ、日本、韓国、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、米国が署名していたが、EUもそれに続いた。これはACTA成立に向けた次の一歩となるのだが、各EU加盟国と欧州議会が今年後半に条約を批准しなければならない。

今日、これを阻止するために、世界中で数十万の人々がデモ行進を行なっている。また、オンラインでも数百万の人々がこれに参加している。欧州では200以上の都市でデモが行われており、その中でも最大規模となるブルガリアの都市ソフィアでは10,000人の参加者を集めている。

著作権法性に反対するオフラインでの抗議活動としては、史上空前の規模となっている。

欧州全域で行われているACTA抗議活動

ACTAは既にその広範な議論に4年の歳月を費やしているが、市民が議論に参加できたのはごく最近になってからであった。また、WikipediaやRedditなどが抗議のために機能を停止した先月の歴史的なSOPA/PIPAへの抗議活動が、ACTAへの注目をさらに強めたところもあるのだろう。

数週間前にポーランドより開始されたACTAへの抗議活動は、既に成果を上げてきている。

条約を批准する方針を打ち出していた数カ国が、その決定を保留にした。まずポーランドが先陣を切り、スロヴァキア、チェコ、ラトヴィアが、昨日になってドイツも当初の立場を翻した

今年後半にACTA批准についての票決を行う欧州議会からも、健全な反対の声が聞こえてきている。欧州議会議員マリエッテ・シャーケはTorrentFreakへの寄稿記事の中で、他の議員たちに著作権法にイノベーションを阻害させてはならないと訴えた。

「ACTAを通してはなりません。時代遅れのビジネスモデルに自由市場を制限させ、消費者を犯罪者とするのではなく、インターネットの機会を最大限活かすための改革を進めるべきなのです。」と彼女は主張した。

本日のデモ(ビデオ)は、ACTAへの大規模な反対があり、数十万の人々が自由でオープンなインターネットを守るためにデモ行進する意思があることを示している。

ACTAへのアクションを起こしたいがデモには参加できないという方でも、Kill ACTAというウェブサイトを通じて、自国の欧州議会議員に要望を伝えることができる。

UPDATE:欧州議会議長がACTAを批判

リトアニアでのアンチACTAデモ

著作権団体、ACTAの早期締結を求め欧州議会に裏工作

以下の文章は、TorrentFreakの「Leaked "ACTA" Lobby Letter Reveals Hollywood Pressure On EU」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Leaked "ACTA" Lobby Letter Reveals Hollywood Pressure On EU
著者:Ernesto
日付:May 06, 2011
ライセンス:CC BY

映画協会(Motion Picture Association)やIFPIをはじめとする21の著作権団体によって送付された書簡から、彼らが問題のアンチパイラシー条約ACTAに署名するよう、欧州議会にいかにして工作を仕掛けているのかを知ることができる。TorrentFreakは、密室でのロビイングに用いられていた書簡を手に入れた。この書簡によると、著作権団体は、欧州議会に欧州司法裁判所の判断を待つことなく「これ以上の遅れのないよう」署名することを求めている。

著作権ロビイが実質、ありとあらゆる政治的レベルで行われていることはよく知られている。彼らはロビイングを通じて、著作権法制が彼ら企業の望ましい方向に進むことを期待している。

MPA(A)やIFPI、BSAのような団体は、定期的にプレスリリースを公表しているが、この手のハードコアなロビイングの大半は秘密裏に行われている。本日、我々は、著作権ロビイ団体が秘密にしていた、ロビイング文書を公表することにした。

問題の書簡は、イエジ・ブゼック欧州議会議長に送られたもので、模造品・海賊版拡散防止条約(ACTA)に関するもの。ACTAの文面は昨年確定されたものの、EUは未だ同条約に調印してはいない。

欧州議会は、ACTAのもたらす影響をよく理解するため、他の欧州条約との整合性について欧州司法裁判所に意見を仰いでいる。

しかし、これは著作権ロビイ団体にとって面白くない状況のようだ。彼らは、一刻も早いACTAの調印を望んでいる。そこで彼らは、欧州議会が法的レビューをスキップし、他の問題点を検討することなく即座に条約に調印するよう書簡にしたためた。

「私たちはACTAを支持いたします。この条約が、欧州のイノベーティブ産業やクリエイティブ産業を不正競争から保護し、消費者を世界化する市場に置ける偽造品や海賊版から守るために重要であると考えております。」という出だしで、この書簡は始まる。

その後、形式的な挨拶を挟んで、すぐに核心に触れるメッセージへと移っていく。

「私たちは、新たな条約の下、知財権および貿易問題について欧州議会に与えられる権限を歓迎する一方で、ECJ(欧州司法裁判所)に判断を求める手続きに時間がかかり、ACTAの最終的な締結およびその実施に遅延が生じることを懸念しております。また、そのようなことになれば、世界的な知的財産権の効果的執行に関する提案、支持においても、国際的な貿易パートナーと比較して、欧州のリーダーとしての地位が弱まることを懸念してもおります。」と続く。

要するに、これら著作権団体は、欧州の国際的パートナー(米国、日本、豪州その他)が、もはや欧州を知的財産権執行のリーダーとは見なさなくなるので、欧州司法裁判所に法的レビューを求めることはEUを害することに繋がる、と主張しているわけだ。彼らはEUに対し、そのプロセスから司法裁判所を排除し、即座に署名するようアドバイスしている。

「欧州貿易協定における知財権規定の強力な執行をサポートするという欧州議会のシグナルがあるのでしたら、欧州議会が、これ以上の遅延なきよう、ACTAに調印することを期待しております。」と書簡は締められている。

もちろん、上記の書簡は、極めてあからさまな要求であるのだが、この文書にサインしている21の著作権団体は、これが市民にとって好ましくないものであることをよく理解しているようだ。いずれの団体も、この書簡について、彼らが頻繁に公表するプレスリリースでは明らかにしていない、または触れてさえいないのは、そのためだろう。特定のイメージを維持するためには、都合の悪いことは裏でコソコソやった方がいいということなのだろう。

TorrentFreakは、この書簡の全文を入手した(以下に埋め込まれたもの)。これは、今週初め、IPtegrityに投稿されたものの抜粋である。文書のメタデータによると、この書簡はいずれかのロビイ団体のによって書かれたものではなく、ロビイ企業Policy Actionのジョアン・スコビィによって書かれたものであった。

Acta Lobby Letter

先日、PCWorldに「ACTA Text Hurts Startups, Goes Beyond EU Law, Says FFII」という記事が掲載されていたんだけど、その辺とも若干絡むお話。

PCWorldの記事では、これまで欧州委員会が再三、ACTAとEU法に矛盾はない、EU法を変える必要はないと説明してきたが、知財権侵害の損害額算出や商標の定義について、齟齬があるという批判の声が上がっていると伝えられている。

EU法における損害とは、「権利者が被った経済的損失」とされているのに、ACTAでは「市場価格または希望小売価格によって算出された、侵害製品ないしサービスの価値」とされている、全然違うだろJK、とか何とか。

こうしたEU法や指令との齟齬を突っつかれる前に、とっとと締結しろ、ということなのかしらね。

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