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Spotify:レコードレーベルに祝福された大規模P2Pネットワーク

以下の文章は、TorrentFreakの「Spotify: A Massive P2P Network, Blessed by Record Labels」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Spotify: A Massive P2P Network, Blessed by Record Labels
著者:Ernesto
日付:June 17, 2011
ライセンス:CC BY

音楽産業は長らく、P2Pテクノロジーを唯一最大の脅威と認識し、ファイル共有ユーザが数億ドルの損失を生み出していると主張してきた。しかし、今やP2Pテクノロジーは音楽産業の未来の一部となっている。音楽ビジネスとP2Pテクノロジーとの深い結び付きの1つに、音楽ストリーミングサービスSpotifyがある。もはやSpotifyはインターネット上で最大規模のファイル共有ネットワークとなっている。

2008年秋にSpotifyのベータ版がローンチされた際、我々はこれを「音楽パイラシーのオルタナティブ」だと評した

Spotifyは、時折の広告が入るが無料で、または安価な月額使用料で広告なしに、数百万の楽曲をストリーミングできるという選択肢を提供し、音楽パイラシーのガチンコの競争相手となると思えた。

それから2年が経ち、Spotifyは急速にたくさんの音楽ファンの心を射止めた。現在のところ(訳註:2011年6月当時)、欧州の一部の国でしか利用できないが、それでも既に数千万人の無料ユーザ、100万人超の有料ユーザを集めた。音楽産業も折に触れて認めるサクセスストーリーである。

見逃されがちなことではあるが、実はこのSpotify、インターネット最大のP2Pネットワークの1つでもある。何も驚くことはない、Spotifyのリード・エンジニアの1人はルードヴィク・ストリゲス、BitTorrentクライアントuTorrentのオリジナルクリエイターだ。しかし、このプライベートP2Pネットワークについてはさほど知られていない。

P2Pテクノロジーを用いることで、Spotifyはサーバーへの依存を軽減し、帯域を節約することができる。そして、これはうまく機能しているようだ。実際、Spotifyユーザがインターネット経由でストリーミングする楽曲の大部分が、P2P接続によって得られている。ここで扱われている音楽はライセンスされており、すべての転送は完全な匿名、暗号化され、もちろんセキュアだ。

Spotifyが提供するデータから、楽曲アクセス時の3つの主要な音楽ソースについて見てみることにしよう。

上記のグラフから分かるように、大部分のトラックはローカル・キャッシュから再生されている。これはユーザが以前に聞いた曲で、そのファイルはローカル・ハードディスクに保存されている。残りの楽曲のうち、およそ80%はP2Pネットワーク経由でのアクセスとなっている。

さらに特筆すべきは、P2Pパフォーマンスは週末のピーク時間帯に最も効率的であるという点。Spotifyが提供するデータによると、P2Pトラフィックの割合は土曜の晩にピークに達する。

SpotifyのP2Pネットワークは、他のファイル共有プラットフォームから様々な影響を受けている。BitTorrent風のトラッカーとGnutella型のネットワークを用いているが、比較的小さなファイルを扱うよう調整されている。ストリーミング再生であるため、曲の出だしを優先し、また遅いピアは除外される。

このカスタムP2Pソリューションは、Spotifyの最も重要な特徴の1つ―ほとんど遅延なし―を保証する。楽曲はすぐに再生されなければならないが、遅延の中央値(median latency)は256ミリ秒と十分に期待に答えている。P2Pを使用したアプリケーションとしては実に驚くべき結果である。

最後に。音楽産業が完全に支持し、さらに一部所有さえしている大規模P2Pネットワーク。こんなことが起こるなんて誰が予測できただろう?

去年の6月の記事。この当時は欧州の一部地域での提供となっていたが、この翌月、米国でのサービス提供が開始された。

この記事内でmedian latencyが256ミリ秒とあるのだけれど、こちらの記事によるとこれはローカルキャッシュを含めての数字らしく、先読みなしの条件では390ミリ秒とのこと。それでも十分に速い。

ローカル・キャッシュに依存するところが大きいのは、比較的繰り返し聞かれるという音楽の特性があるのだろう。P2Pがうまく機能している辺りは、人気の楽曲にアクセスが集中する傾向にあることが一因として考えられる。また、がっつり使いこなしているユーザが多いようで、56%のユーザが5GBまたはそれ以上のローカルキャシュを保持しているという。

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BitTorrent: 著作権者に攻撃され、法廷に破壊され、しかしイノベーションに不可欠なもの

以下の文章は、TorrentFreakの「BitTorrent: Under Attack but Needed for Innovation」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:BitTorrent: Under Attack but Needed for Innovation
著者:Ernesto
日付:August 19, 2009
ライセンス:CC by-sa

Mininova、isoHunt、The Pirate Bay、その他のP2Pサイトは、エンターテイメント産業との法廷闘争の只中にある。法廷はしきりに彼らが著作権侵害に貢献していることを認めている。しかし、著作権者や法廷は、イノベーションを促進するP2Pの不可欠な役割を無視している。法学教授のMichael Carrierは、なぜこれが変わらなければならないかについて解説してくれた。

以下の文章は、カムデンのラトガーズ・ロースクールの法学教授Michael Carrierによるゲストエントリである。


BitTorrent: 著作権者に攻撃され、法廷に破壊され、しかしイノベーションに不可欠なもの

The Pirate Bayやその他のP2Pサイトは断続的に守勢に立たされている。著作権者たちは執拗にこれらのサイトを脅かし、訴えている。法廷はしきりに彼らが著作権侵害に貢献していると認めている。しかし、著作権者たちや法廷は、イノベーションを促進するP2Pの不可欠な役割を無視している。それを変えたいと願う。

私の著書、Innovation for the 21st Century and Antitrust Lawの中で、私は(1) 著作権者たちが新たなテクノロジーが登場する度に抑圧しようとしてきた理由、(2) 法廷がP2Pを理解し損なっている理由、(3) 我々がこうした状況を嘆かなければならない理由について説明した。

まずはじめに、それまでのビジネスモデルの脅威となり得る新たなテクノロジーの登場に対して、著作権者等が示した警戒的な反応の長い歴史を追った。John Philip Sousaは自動ピアノの登場を「アメリカ音楽の退廃に繋がるものだ」と嘆き、Jack Valentiは、著作権で保護された映画で成り立っている市場が、VCRによって「大きく損なわれ、縮小し、壊滅するだろう」と警告した。そして、CDセールスの減少を嘆くレコード産業は、多数のP2Pサービスを訴えてきた。

新たなビジネスモデルの可能性を恐れることで、著作権者たちは破壊的イノベーションを理解することのできない古典的なマーケットリーダーの例を体現している。10年前、レコード産業は、「レコードレーベルのためのオンライン・ディストリビューション・チャンネル」となるよう努めていたNapsterに対し、デジタル時代にシームレスに移行するための合意を取り交わすのではなく、訴訟に打って出るという反応をした。その結果、レコード産業はNapsterを閉鎖するという戦闘には勝利を収めたのかもしれないが、戦争の敗北へと歩を進めていった。結局、Napsterを利用していたユーザは他のP2Pネットワークに移行しただけだったのだから。

しかし、新たな技術を理解することができないのは著作権者だけではない。法廷もそうだ。何故か?それはイノベーションの非対称性のためである。法廷は新たな技術の将来的な利益を軽視し、著作権者の提示する損失を過大視する。著作権者は著作権侵害による損失の証拠を大げさに提示しているのだ。

一方、非侵害的利用はそれほど明確なものではない。コミュニケーションやインタラクションの促進という利益は、金銭に換算して評価しがたいものだ。さらに、新たなテクノロジーが登場したとしても、最終的にどのような有益な利用を生み出すのかなど誰にもわかりようがない。私はこれに関する多数の例を自著の中であげている(その中で2つの例を取り出すと、1つは電話。Alexander Graham Bellはこれを毎日のニュースを配信するために用いられるだろうと考えていた。もう1つは蓄音機。Thomas Edisonはこれを死に際した老人の望みを録音するものだと考えた)。この非対称性は、コストのかかる訴訟(複雑なテストやまかないきれない訴訟費用によって、ウェブ上の小規模テクノロジーメーカーの足を引っ張っている)と組み合わさることで、なぜ法廷がP2Pを十分に理解できないのかを説明する。

この理解の欠如こそ、イノベーションを脅かしている。このサイトの読者であればおわかりのことと思うが、BitTorrentやその他のP2Pプロトコルは、インタラクションとディストリビューションの革命的な形態を提供している。BitTorrentは大きなファイルをたくさんの小さなピースに分割することで、転送速度を上げる。それによって多数の作品、たとえばホームムービー、インディペンデント映画、テレビ番組、ビデオゲーム、教育用ビデオ、コンピュータソフトウェア、高解像度のイメージなどの配信が可能となる。BitTorrentを利用して(1) コンピュータメーカーAsusが高速、安価にソフトウェアアップデートを提供していること、(2) ノルウェーでの高解像度映画の放送、(3) FrostWireが提供する新しいアーティストの音楽プロモーション・サービスなども、このサイトで議論されている数多くの例のごく一部である。

法廷がP2PやBitTorrentを理解できないことによって、伝統的なディストリビューション手段による束縛からの開放を促す新たなビジネスモデルの発展が抑圧されている。インディペンデント・アーティスト達は、自分の作品が高速かつ広範に流通させるための手段が安価に手に入れられないとなれば、メジャーレーベルから抜け出すことがあまりに難しいと考えるだろう。インディペンデントな映画製作者達は、マスに到達することが不可能であり、その代わり、専門的な映画館やDVD配送に頼らなければならないと考えることだろう。

もちろん、私達はP2Pイノベーションの氷山の一角をみているにすぎない。私は自著の中で、無数にある例のうち2つを取り上げ、Google検索エンジンやクラウド・コンピューティングのオルタナティブを提供しうるP2Pの潜在的な利点を探索している。

要するに、このトレンドは―The Pirate Bayへの判決、マレーシアでのトラッカーLeechersLairへの閉鎖命令法外な法定損害賠償、多数の「スリーストライク」立法提案などの展開に象徴されるように―、いかなる形態であれ著作権侵害に貢献し得たどのテクノロジーよりも厳しく取り締まるということである。しかし、テクノロジーを著作権侵害のための道具だと押しつけることで、法廷や著作権者達はP2Pイノベーションを押し潰そうとしている。


Michaelの著書『Innovation for the 21st Century: Harnessing the Power of Intellectual Property and Antitrust Law』はAmazonにて購入できる。

LimeWire、イラン政府によるネット検閲の回避を支援

以下の文章は、P2P Blogの「Limewire helps to circumvent Irianian Internet censorship」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Limewire helps to circumvent Irianian Internet censorship
著者:Janko Roettgers
日付:June 28, 2009
ライセンス:CC by-nc-sa

Limewireは、同クライアントユーザに対し、イラン大統領選に対する抗議の模様を収めたビデオをダウンロードし、共有することを推奨している。

先週末より、同社のP2PクライアントLimewireを起動すると、イランで行われている抗議の模様を収めたビデオをユーザの共有フォルダにダウンロードするよう求めるスプラッシュスクリーンが表示されている。曰く

「イランはこうした素材を配布するサイトを遮断することで、同国市民そして、世界からの選挙後の混乱に関する情報へのアクセスを制限しています。LimeWireのようなピア・ツー・ピア・ソフトウェアは、イラン政府が効果的に遮断することのできない方法で、批判的な情報や現在起こっている出来事を伝える情報を提供します。」

ユーザがスプラッシュスクリーンをクリックすると、イランからのビデオがアーカイブされた110MBのZIPファイルのダウンロードが開始される。ZIPファイルはLimeWireのサーバから直接ダウンロードされ、ユーザはダウンロード後にそのZIPファイルを解凍し、共有することを推奨される。これらのビデオの一部は非常に生々しく、その多くが携帯カメラや小型カメラで撮影された映像である。もちろん、あなたはこれらの映像の大半をYouTubeで視聴することができるだろう。ただし、あなたがイラン以外の国にいるのであれば。現在、イランではYouTubeへのアクセスは遮断されている。

私は以前、P2Pネットワークとファイル共有サイトが、イランの抗議運動に関する情報の配信において、ますます重要になってくるという記事を書いた。現在、デモの様子や抗議者に対する暴力的な取り締まりなどを収めたビデオは、BitTorrentを利用して広まっているし、The Pirate Bayチームはイランの反対派を支援するウェブフォーラムをローンチした。

LimeWireの今回の行動もそれらと大きく違わないが、ただ、同社は抗議者に関する情報を葬り去ろうとするイランの現体制に対して、明確な姿勢を示している。

「イラン政府は、大統領選の結果として生じた出来事に関する情報の自由な流通を制限しています。Lime Wire社は、選挙そのものに対しては中立な姿勢を持っていますが、インターネットおよび情報の自由を強く信ずるものです。」

Tribler v 5.1リリース、P2P検索機能を強化

以下の文章は、P2P Blogの「Tribler speeds up torrent search」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Tribler speeds up torrent search
著者:Janko Roettgers
日付:June 15, 2009
ライセンス:CC by-nc-sa

先日、Triblerチームは、検索機能を向上させたバージョン5.1をリリースした。デルフト工科大学の20名をこえる科学者たちによって開発が進められているこのTriblerは、P2Pベースの検索を特徴としており、ウェブベースのBitTorrentインデックスサイト、Torrent検索エンジンを過去のものとする。

P2Pベースの検索は、ダウンする恐れがないという明確な利点があるが、Triblerはさらに別の領域でも競争を挑んでいる。彼らが目指すところは、他のどんなウェブベースインデックスよりも高速な検索を提供する、ということ。

Triblerの主要研究者Johan Pouwelseは、同クライアントが現在、1.5秒以内に全クエリの99%に応答する、と話してくれた。こうした反応時間は同クライアントのアーキテクチャによって実現されている。Triblerは即座に検索リクエストの応答するためにセマンティック・クラスタリングを用いている。

今日、私もこの新たなクライアントをちょっと試してみたのだが、検索結果がほとんどすぐに表示されることを確認できた。しかし、検索結果に表示される全数は非常に少ない。これは恐らく、Triblerを利用する人が多くはないというところに起因するものだろう。実際、2度3度、検索結果が全く表示されないということもあった。おそらく、Triblerがそのオーバーレイネットワークに接続していなかったためだろう。

Triblerは数年にわたって、デルフト工科大学の研究プロジェクトとして開発が続けられている。同クライアントの開発に携わるチームは、BitTorrentファイル共有を前進させるために多くのことを成し遂げている。以前のバージョンのクライアントでは、P2Pベースの、Last.fmライクなレコメンドシステムを実装し、ユーザ自身のダウンロード履歴を元にした新たなコンテンツの発見を可能にした。

しかし、Pouwelseら開発チームは、この機能に重点を置くのを止め、検索機能の向上に注力することにしたのだという。一部のソーシャルな機能は、ユーザの検索結果の最適化のために見えないところで用いられているのだが、Pouwelseは、これらの機能が将来的にはより可視的なものになると話してくれた。1つの例として、彼が「P2P RSS」と呼ぶコンテンツベースのチャンネルがあるのだという。

それでも、Pouwelseが目指すところはすべてをシンプルにすることにある。「BitTorrentはビデオ(配信)にとって理想的ではあるのですが、概しておばあちゃんにも使える親しみやすさが欠落しています。」と彼は話す。「使いやすさの中心にあるのは、高速な[…]検索ですよ。」

Cisco予測:P2Pトラフィックの増大は続くも2011年にはオンラインビデオに抜かれる

以下の文章は、P2P Blogの「Cisco: P2P will keep on growing, but online video will dominate」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Cisco: P2P will keep on growing, but online video will dominate
著者:Janko Roettgers
日付:June 9, 2009
ライセンス:CC by-nc-sa

本日、Ciscoはヴァーチャル・ネットワーキング・インデックス予測の結果を公表した。それを見るに、我々の帯域への飽くなき渇望は、早々に留まることはないようだ。同ネットワーク機器メーカーの予測によれば、2013年までに世界中のインターネットが月に消費する帯域は56エクサバイトにも上るという。今から5年後にはそうなっている、ということだ。

こうした増加の大部分は、オンラインビデオによってドライブされる。実際、オンラインビデオサイトは、帯域消費の最大の原因となるだろう。あなたも予測しているとおり、現在世界規模でIPトラフィックの大部分を占めるファイル共有ネットワークでの帯域消費をも上回ることになる。P2Pもトラフィックの増大を突けるのだろうが、オンラインビデオと同じペースで増大を続けるというわけではなく、2011年には追い抜かされることが予測されている。それはCiscoの以下のグラフからもおわかりだろう。

更に、Ciscoは地域別の差異についても興味深い点を提供してくれている。以下に、ファイル共有によるトラフィック消費の米国、韓国、中国、日本、ロシアの簡単な比較を掲載しよう。

私は中国の価値をどのように見積もれば良いのかは判断しかねるのだが、超高速回線が普及している韓国に関しては、最終的に米国を上回る可能性があるようだ。

それと、多くの人が疑問に思っている点について。

モバイルでのファイル共有はほとんど発展しないようだ。ほらこの通り。

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