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米法廷、「無実のユーザ」を含みうるとして著作権トロールをはねつける

原典:TorrentFreak
原題:Court Refuses To Allow Copyright Troll To “Ensnare” Innocent Subscribers
著者:enigmax
日付:January 25, 2013
ライセンス:CC BY

米国の著作権トロールに対する新たな勝利がもたらされた。裁判所は無実の可能性があるインターネット加入者から ポルノ企業が金をむしりとる見込みを大きく減じた。ビットトレントで海賊行為を行ったとされる110人を被告としたこの裁判では、 原告が収集したIPアドレスに基づく証拠から「罠にかかった」無実のインターネット加入者を 除外する方法が説明できず、裁判自体が取り下げられた。

米国、英国、ドイツで顕著に見られる著作権トロール裁判は、数十万の人々を不幸に追い込んでいる。

著作権トロール裁判が抱えている問題は多い。著作権者のコンテンツをネット上で違法に共有したとして現金を要求しているのは、攻撃的、過剰、皮肉なだけではなく、しばしば無実の人々をターゲットにしさえする。

著作権トロールの多くがアダルト産業に関わっているが、彼らがIPアドレスを証拠として訴訟相手を特定する場合、インターネット接続の加入者をターゲットにしている。そして彼らは、実際の著作権侵害者がインターネット接続の加入者ではない可能性が十分にあることも理解している。

残念なことに、彼らは無辜のインターネットユーザを巻き込む可能性をまったく気にかけてはいない。しかし、法廷がそれを考慮するならば喜ばしい限りである。

Third Degree Films v Does 1-110の裁判では、アダルトビデオ会社Third Degree Filmsがニュージャージー連邦地裁に110人のビットトレントユーザの身元について証拠開示手続きを求めた。いつものことながら、同社は被告らのISPに氏名、住所、電話番号、電子メール、MACアドレスなどの個人情報を開示する命令を出すよう判事に求めた。もちろん、開示されればいつものごとく「支払え、さもなくば……」という脅しをかけるつもりだったのだろう。

判事が指摘したの最初の問題は、訴訟の併合についてだった。マーク・フォーク判事は、1つの訴訟ですべての被告の著作権侵害を併合することを認めないとしたフェイス・S・ホッホバーグ判事の判決を引用し、全面的に同意すると述べた。この原則のもと、フォーク判事は110の身元不明の被告のうち109をThird Degreeの申し立てから除外した。

そうして1人の被告のみが残されることになったのだが、このアダルト会社は唯一残されたこの個人から勝利をもぎ取ることはできたのだろうが? 一言で言えば、ノー。他の管区の複数の判事と同じように、フォーク判事もIPアドレスは個人を特定しないという認識を示した。

「実際には、違反者は加入者以外の誰かかもしれない。たとえば、加入者の家族の誰か、加入者の家を訪れた客、もしくはネットワークにアクセスできた近所の住人かもしれない」と判事は判決の中で述べている。

さらにフォーク判事は、この種の証拠の弱さは無実の人物を被告として特定してしまう可能性があるとした。

「原告が求める証拠開示手続きにより、多数の無辜のインターネットユーザが訴訟の負担を課せられる可能性がある。これは原告の証拠開示手続きの必要性を上回る」

「原告の申し立てを認めた場合、無実の人物の個人情報を原告が得る可能性がある」

しかしフォーク判事は、著作権トロールが実際の侵害ユーザを特定する際の難しさを認め、残された一人の被告を特定するための命綱を投げた。

「法廷は、本決定で示された無実の個人の可能性に関する法廷の懸念に対処する詳細な計画について説明することを条件に、ジョン・ドゥ1に対する新たなディスカバリの申し立てを原告に認める」

言い換えると、このアダルト会社がインターネット料金を支払っている個人ではなく、実際の著作権侵害者の情報開示を求めていると法廷に認めさせれば、ISPから個人情報の開示を得ることができる、ということだ。

しかしこれはThird Degreeの能力を超えていたようである。翌日、彼らはすべての訴訟を取り下げた。トロールの敗北、常識の勝利。

この手の訴訟はもはやビジネス化しているがゆえに、一層たちが悪いというところもあるのだが、一方で、ポルノが違法に共有されやすいという問題も背景にはあるんだよね、これ。

どうも一部の法律事務所が売り込みに回っているらしくて、大手はそそのかされたりはしないんだろうけど、中小だと経営の苦しさやコンプライアンス意識の低さゆえに乗っかってしまうこともあるんだろうね。

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米国BitTorrent訴訟:Wifiタダ乗りされて著作権侵害に使われたらアウト?んなこたない

以下の文章は、TorrentFreakの「No Duty to Secure Wi-Fi from BitTorrent Pirates, Judge Rules」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:No Duty to Secure Wi-Fi from BitTorrent Pirates, Judge Rules
著者:enigmax
日付:September 12, 2012
ライセンス:CC BY

米国で進行中のBitTorrent訴訟で、オープンWi-Fi運用ユーザにとって画期的な判決が下された。カリフォルニア州北部地区連邦地裁判事ピュリス・ハミルトンは、インターネット加入者が第三者による映画の著作権侵害を防ぐために、自身の無線ネットワークをセキュアにする義務を負わないとする判決を下した。言い換えると、自分が管理するネットワークを介して他者が著作権侵害を行ったとしても責任を問われないということだ。

米国では2年以上にわたって、BitTorrent訴訟が乱発されており、25万を超えるファイル共有ユーザが訴えられている。

このような訴訟を起こす著作権者たちは、通常、IPアドレス以上の証拠を持っていない。そして、IPアドレスを手に入れた権利者たちは、被告の個人情報を得るため、ISPに召喚令状を出すよう法廷に求める。

しかしこうしたやり方は、インターネット料金を支払う人物が、映画や音楽の著作権を侵害したユーザと同一ではない可能性があるという問題を抱えている。これについては、複数の裁判官が、IPアドレスは個人を特定するものではないと指摘している。

著作権者たちは、こうした指摘への反論として、「過失」論を持ち出し、インターネット加入者が管理するネットワークで他者が著作権侵害を起こしたのだとすれば、インターネット加入者に責任があると主張した。この主張が認められれば、たとえ自身が著作権侵害を犯さなかったとしても、権利者に訴えられるようになってしまう。

先週、この種の事件において、インターネット加入者に有利な判決が下された

この事件は、カリフォルニア連邦地裁において、アダルトビデオ会社AFホールディングスがジョシュ・ハットフィールドという人物に起こしたことで始まった。AFホールディングスは、ハットフィールドが「インターネット接続を管理する義務」を負っていたにもかかわらず、「インターネット接続を管理できなかったことにより、その義務を怠った」と主張した。

その結果として、ハットフィールドは第三者によって行われた著作権侵害に対して責任を負う、とAFホールディングスは主張する。ハットフィールド氏はこれに反論し、第三者による著作権侵害を防止するためにネットワークをセキュアにしなければならないとするAFホールディングスの主張には法的根拠がないと主張した。

ピュリス・ハミルトン判事は、被告側の主張を認める判決を下した。

「AFホールディングスは、ハットフィールドがAFホールディングスの著作権侵害を防止する法的な義務を負うとする主張について、いかなる根拠も示さなかった。また、本法廷は(その主張を支持する)いかなる根拠も持たない」とハミルトン判事は記している。

「ハットフィールドがAFホールディングスとの間に、AFホールディングスの著作権を保護する義務を負う関係にあった事実はなく、何らかの危険性を生み出したことによる過失も認められない。」と続けた。

ハミルトン判事は、AFホールディングスが主張する義務の根拠が欠けていたことに加え、たとえ州法の「人身損害」法によって過失が証明できたとしても、連邦著作権法が優先されるとした。

今回の判決は、今年初めにニューヨークのルイス・カプラン判事が下した判決と類似しているが、より強い判決になったと思われる。特にハミルトン判事は、インターネット加入者は著作権者のために自身のWi-Fiをセキュアにする義務を負うことはないと判断している。

これまで多数のBitTorrent裁判の被告を支援してきた電子フロンティア財団(EFF)は、この判決を歓迎している。

「この判決は、ニューヨークのタブラ判決と共に、インターネット・アクセス・ポイントの法的保護を無視するようなごまかしの法理論は通用しない、という司法からの強いメッセージを著作権者につきつけるものです」とEFFのミッチ・シュトルツは書いている

「まだ数多くの裁判で、著作権者はこの馬鹿げた法理論を使おうとしている」と彼は続ける。儲かるからとBitTorrentユーザを訴えまくっている多くの権利者たちにとって、この判決は不利に働くだろう。

ほかの裁判でも同様の判決が下されていけば、米国で起こされているこの種の訴訟も近いうちに終わりを告げることになるかもしれない。

昨日、フランス・Hadopi初の有罪判決が下され、妻が違法ダウンロードをした責任を、インターネット接続の契約者である夫が負うと判断されたことをお伝えしたが、米国ではそれとは真逆の判断がなされたことになる。

もちろん、Hadopiでは3回の猶予を与えているとも考えられるし、妻が違法ダウンロードをしていたことを知った上で黙認していた、という点で違いはある。しかし、Wi-Fiをセキュアする義務を負うというのでは、ある種のリテラシーやスキルがなければ使わせないということにもなりかねない。インターネットが今後ますますユニバーサルサービスとしての性格を強めていくことを考えると、そのような義務を負うことのない制度が望ましいように思える。

また、この訴訟自体は、米国で乱発されている和解金目当てのお手軽訴訟でもある。こうした訴訟の一部は法廷の判断によって退けられているが、著作権侵害でボロ儲けするメソッドが固まりつつあるように思える。法定損害賠償制度の負の側面とでも言えそうだ。

大規模BitTorrent訴訟:著作権トロールに打撃?ユーザの情報開示が認められず

以下の文章は、TorrentFreakの「Court Kicks Out Copyright Troll Who Has "No Desire To Litigate"」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Court Kicks Out Copyright Troll Who Has "No Desire To Litigate"
著者:enigmax
日付:April 06, 2012
ライセンス:CC BY

ファイル共有ユーザに対する大規模訴訟において、カリフォルニア法廷は、著作権者の苦境に同情しつつも、法廷をBitTorrentユーザ特定のために利用することを認めないとした。判事は、著作権侵害を可能にするテクノロジーがそれを防止するテクノロジーに先行している状況を嘆かわしいとしたものの、法廷で争う意図はなく単に和解だけを目的としてユーザの特定を求める権利者には、協力できないと言う。

Hard Drive Productions, Inc.対Does 1-90は、有名なポルノ企業の原告が、今時のよくある著作権トロールのやり口を踏襲している事件である。

彼らはBitTorrentネットワークでIPアドレスを収集し、法廷において彼らの著作権を侵害しているとみられる人物の個人情報を得る。その情報からISP加入者にコンタクトを取り、(平均的には)2000ドルほどの和解金を要求し、支払われれば架空の訴訟を取り下げる。

この裁判で、Hard Driveは63日間の監視期間に「Amateur Allure - Natalia」をダウンロード・共有したとみられる90人のインターネット加入者の詳細について開示するようISPに求めている。

法廷は、「正当な理由」が示された場合においてのみ、裁判所命令でディスカバリが許可されるとした。「正当な理由」の審理原則は以下の4つの要件を満たす必要がある。

(1) 被告が連邦裁判所で提訴できる実際の人物ないし実体であることを裁判所が確定できるよう、原告は行方不明の当事者の十分な特性を特定することができること;

(2) 原告は、所在のつかめない被告を発見するために既にあらゆる措置を講じていること;

(3) 被告に対する現石の訴訟は、請求棄却の申し立てに耐えうるものであること;

(4) 原告は、召喚状の送達が可能であるなど、ディスカバリを通して被告を特定しうる合理的な見込みについて証明していること

しかし、ハワード・R・ロイド判事は、請求された初期のディスカバリが氏名不詳の被告の身元を「十中八九(very likely)」明らかにするかを考慮すると、問題があると考えた。

以前、Hard Driveは、ディスカバリによって著作権侵害を疑われるそれぞれのBitTorrentユーザを「完全に特定する」ことができると述べていた。しかしロイド判事は、ISPアカウント保持者が当該の著作権侵害者であるかもしれないが、著作権侵害者とは別の単に支払いをしているだけの人物かもしれない、と指摘した。つまり、当該のIPアドレスでアクセスした誰もが、実際の著作権侵害者でありえた。

それから法廷は、アカウント保持者がHard Driveの探している人物でないときに、誰が実際に侵害行為を行ったのかを突き止めるための二次的な「探索実行(fishing exercise)」手続きについて記した7つのリストについて言及した。これは法廷の手に余るものであった。

「原告の請求するディスカバリでは、氏名不詳の被告の身元を『十中八九』明らかにできないことは、極めて明白である。実際、原告のみならず他の原告も、初期のディスカバリが許可されたこれらの事件において、一人の被告も特定できなかったことを審理で認めている」とロイド判事は述べる。

また、「相当な理由」についても認められなかった。

原告は、この事件の氏名不詳の被告がカルフォルニア州在住であることを示す必要があった。しかしHard Drivは墓穴を掘った。IP位置情報ツールは「…IPアドレスが位置する国を予測する場合に限り、正しく信頼できる」と認めてしまったのだ。

これを確認するように、Hard Driveは、以前の訴訟においてディスカバリが許可された際、一部のISP加入者が訴訟の起こされた州には住んでいなかったことが判明したと認めた。

また、Hard Driveは、90人の氏名不詳の被告がBitTorrentを使って互いに映画を共有していたことを示す証拠を持たないことを認めており、法廷は90人の被告を1つの訴訟でまとめて扱うことに問題視した。

ロイド判事は、「原告は、同じスウォームに全く異なる時間に現れた被告らが、協力して著作権侵害を行った証拠を示してはいない。したがって、本法廷はこれを、90人の氏名不詳のの被告が関わる単一の取引、または緊密に関連した連続する取引とは認められず、共同訴訟としては不適当である。」と言う。

法廷は、Hard Driveによる氏名不詳の被告の特定を求める申立を却下し、一人の被告を除いて訴訟から切り離すよう命じた。Hard DriveがBitTorrentユーザ全員を特定したいのであれば、それぞれのユーザについて個々に訴訟を起こさなければならない。

いわゆる著作権トロールに反対する人々にとって、このロイズ判事の判断は非常に心強いものだろう。

「本法廷は、この決定が原告や他の著作権者を失望させるものであることは理解している。彼らが自らの作品のオンライン侵害を抑制したいと望むのも当然である。残念なことに、著作権侵害を可能にするテクノロジーは、それを防止するテクノロジーに先行しているように思える。」とロイド判事は言う。

「本法廷は、原告が明確な著作権侵害によって害されていると理解しており、また、このような訴訟が著作権侵害者を発見し、阻止する唯一の方法であるという主張には同情的である。しかしながら、本法廷は、実際に裁判で争う意志はなく、著作権侵害者と思しき人物(やISPの網にかかった無実の他者)に対する法廷外のビジネスプランを進めようとする原告に助力することはない。」

「原告は、侵害者またはそうでない者から『和解』金を引き出すという司法外の救済を目的として、訴訟におけるディスカバリ手続きを通して情報を得るために、法廷の助力を得ようとしている。これは本法廷の意図するところではない。」とロイド判事は結論づけた。

まとめると、

  • 「ISP加入者=著作権侵害者ではない」し、その可能性が高いよね
  • 同じコンテンツ(スウォーム/ネットワーク)だとしても、ユーザ同士の関係が曖昧なのであれば、まとめて裁判を起こせないよね
  • 90人の被告の中に別の州の人も混じってる可能性が高いよね
  • ちゃんと裁判する気もないのに、個人情報取得のために訴訟手続き利用してるよね。和解金をせしめたいだけだよね

という理由から、ISPへのユーザ照会を却下したというところ。著作権トロールへの不信感があっての判断だと思われる。

BitTorrent大規模訴訟:『コナン・ザ・グレート』、2,165名のBitTorrentユーザを法廷に引きずりだす

以下の文章は、TorrentFreakの「'Conan The Barbarian' Chases 2,165 BitTorrent Downloaders in Court」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:'Conan The Barbarian' Chases 2,165 BitTorrent Downloaders in Court
著者:Ernesto
日付:February 27, 2012
ライセンス:CC BY

先週金曜、メリーランド地区合衆国連邦地方裁判所において、『コナン・ザ・グレート』をダウンロードしたとみられる2,165人のユーザに対する大規模訴訟が提起された。映画スタジオNu Imageは、この訴訟を通じて、数百万ドルの和解金の獲得を目論んでいる。この訴訟の詳細を見るに、弁護士たちは過去の失敗から学んでおり、著作権侵害で訴えられた人々のリスクは増しているようだ

コナン・ザ・グレート (新生アルティメット・エディション) [DVD]著作権者の同意を得ずに映画を共有したとして、この2年の間に数十万のBitTorrentユーザが米国法廷に引きずり込まれている。

著作権者たちの狙いは、決して裁判で争うことにあるわけではなく、訴訟を取り下げる条件として違法ダウンロードを疑われたユーザに相当の和解金を支払わせることにある。一部ではほとんど強要に近い手口となっているが、著作権者たちは、単に自分たちの作品を守っているだけだという。

最初にこうした手口のうまみに気づいた映画スタジオの1つがNu Imageであった。昨年、彼らは『エクスペンダブルズ』をダウンロードしたとみられる23,322名を相手取り、史上最大規模のP2P訴訟を起こしたことでも知られている。

この訴訟は、その数カ月後に棄却されることになったのだが、それしきのことでBitTorrentユーザを放っておくNu Imageではなかった。

先週後半、Nu Imageはメリーランド地区連邦地裁にて、別の有名映画について新たな大規模BitTorrent訴訟を起こした。訴訟の標的とされたのは、映画『コナン・ザ・グレート(Conan The Barbarian)』を共有したとみられる2,165名で、同映画はこの数カ月間で数百万のBitTorrentユーザにダウンロードされていた

被告らは、映画をダウンロードする際にIPアドレスを抜かれており、2011年12月1日から今年2月1日の間に『網にかかった』ようだ。「氏名不詳の被告」の全リストは本稿の末尾に。

映画作品を変えた以外の部分では、文書を見るかぎり、これまでUS Copyright Group (USCG)が起こしてきた裁判とそれほど変わりはない。しかし、細部を精査してみると、弁護士が以前の訴訟で犯した『間違い』から学んでいることが伺える。

特に重要な変化としては、すべての被告が適当な地域(この裁判においてはメリーランド)に在住しているようだ、という点である。以前の訴訟では、裁判官は管轄外の地域に住んでいるとして、数万の被告を放免した。これはNu Imageの『エクスペンダブルズ』訴訟が、早々に終結した理由でもあった。

その訴訟の裁判官はNu Imageに対し、ダウンローダーを訴えるのであれば、IP位置データベースを使用するよう忠告していたのだが、今回の訴訟ではそれに従ったとみえる。

さらにNu Imageは、ComcastやSprintのように、以前協力的だったインターネット・プロバイダに割り当てられたIPアドレスだけを抽出している。類似した訴訟において、IPアドレスの大量照会に対しうまく立ち回ったTime WarnerのIPアドレスは全く含まれていない。

このような手を打つことで、Nu Imageはこの戦略を成功させる可能性を高めているが、一方のBitTorrentユーザも手をこまねいているわけではない。

大規模訴訟や、来るべき著作権警戒システムに備え、多くのBitTorrentユーザがプロキシやVPNサービスを利用し、自らのIPアドレスを隠そうとしている。しかしそれでも、このスキームはNu Imageのような映画スタジオに十分な利益をもたらし続けるだろう。たとえ被告の半分でも和解に応じれば、和解金の総額は数百万ドルに上る。

そして、イタチごっこは続く。

コンテンツ売るより儲かる大規模BitTorrent訴訟、弁護士が無資格の疑いで裁判が停止

以下の文章は、TorrentFreakの「Mass-BitTorrent Lawsuits Stopped Over Unlicensed Attorney」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Mass-BitTorrent Lawsuits Stopped Over Unlicensed Attorney
著者:Ernesto
日付:February 23, 2012
ライセンス:CC BY

映画をダウンロードしたとして訴えられていた数千人のユーザたちは、ほっと胸をなで下ろせるかもしれない。少なくとも今のところは。 大規模BitTorrent訴訟において、著作権者側の弁護士が無資格であるとの疑いがあり、フロリダ法廷は27の訴訟を停止した。これらの訴訟は棄却される可能性があり、その場合、原告は被告のファイル共有ユーザに和解を求めることはできない。

米国で現在進行中の大規模BitTorrent訴訟は、米国の司法制度を忙しくし続ける。この2年間で25万人以上が提訴され、毎週のように新たな訴訟が起こされている。

これらの大規模な訴訟を通して、著作権者はBitTorrentで著作権侵害ファイルを共有したとみられるユーザの個人情報を取得しようとしている。権利者側が個人情報を掴もうものなら、彼らは被告に対し、数百ドルから2,000ドル程度の金額での和解の要求する。

アカデミー賞受賞映画「ハート・ロッカー」のメーカーや出版社John Wiley and Sonsが、このスキームを用いる著作権者としてよく知られているが、訴訟の多くは、アダルト・エンターテイメント企業によって起こされている。これらの企業の多くは、コンテンツを売るよりも訴訟によってより多くの利益を上げることができ、しばしば著作権トロールと呼ばれている。

Transnational Law Groupのタリク・ハシミは、フロリダ州のアダルト企業のを代表して多数の訴訟を起こしている弁護士である。しかし、これらの訴訟はヒンクル地裁判事によって停止され、すぐにでも棄却される可能性がある。ハシミはフロリダ連邦裁判所で弁護士活動を行なっているが、3人の被告からの申立によれば、適当なライセンスを持っていないのだという。

ヒンクル判事は「原告弁護士テリク・ハシムがフロリダでの弁護士資格を有していないという申し立てに基づき、これらのケースが棄却されるべきか否かの判断が下るまで-または適切な処置が取られるまで-、パスしていないすべての手続きおよびすべてのデッドラインをペンディングする。」と書いている。

弁護士はこの申し立てに反論する機会が与えられるが、今のところ、彼が抱えている27の大規模BitTorrent訴訟において訴えられている数千人の被告に和解を要求することはできない。

「この問題が、法廷の更なる命令により解決されるまで、ハシム氏はこれらの訴訟について和解を試みてはならず、和解金を受け取ってはならず、何らかのアクションを起こしてはならない。」と判事は書く。

ハシムへの調査が本当に彼に弁護士資格が無いと結論づけるならば、すべての訴訟は棄却されることにあるだろう。これら特定の訴訟で訴えられている数千のユーザにとっては朗報となるだろう。しかし、未だに増え続ける大規模BitTorrent訴訟を止めるような効果があるわけではない。

このスキームが弁護士と権利者に大いに利益をもたらす限り、訴訟は続く。

これ自体は大規模BitTorrent訴訟に何かしらの影響をあたえるものではないのだけれど、ある種のバブルになってるのかなぁと。

権利者から訴えられた違法ダウンローダーの弁護を引き受けます!と宣伝していた弁護士が、一夜のうちに、権利者の皆さん、違法ダウンローダーを訴えましょう!と鞍替えするという、冗談のようなホントの話もあるくらい。実際の裁判になってもある程度の額がとれる当てがあるからなんだろうけれども。法定損害賠償制度があることが、こうした事態を招いているのかなと思えるところもある。

裁判恐いでしょう?エロ動画落として裁判とかかっこ悪いでしょう?裁判ではこちらが有利ですよ、嫌なら和解しましょう、と。そのために大量に訴えて、大量のユーザにそこそこの和解金を要求して、大金をせしめる、という算段。

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