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EFF、「デジタル時代の」著作権教育プログラムを配付

以下の文章は、EFFの「Teaching Copyright」という記事を翻訳したものである。

原典:Teaching Copyright
著者:Electronic Frontier Foundation
ライセンス:CC by

デジタル時代における法的権利や責任に関しては、たくさんの誤った情報が流布しています。

特に、若者たちと共有されている情報がそうである場合、混乱を引き起こすことにもなりかねません。子供たちは無数の情報ソースから、新たなテクノロジーの使用が極めて危険な行為であるといったメッセージに晒されています。たとえ数多くの合法的なダウンロードが存在していたとしても、音楽をダウンロードすることは自転車泥棒であるかのように表現されます。また、あるソースから短い映像を抜き出し、ビデオを作成する際に用いることも、ほとんど違法行為であるかのように扱われています―たとえそうしたほとんどのビデオが合法的なものであったとしても。

こうした誤った情報は、子供たちが革新的で好奇心旺盛なありのままの性質に従うことを躊躇させることにもなり、有害であるとすら言えます。未来のイノベーター、アーティスト、有権者たちは、著作権法がたくさんの活動を制限していると同時に、その他の多くのことを許していることを知らなければなりません。さらに、彼らはデジタルな世界で自らの身を守るためのポジティブな方法を知る必要があります。つまり、若者たちはこれ以上の脅迫intimidation )は必要としておらず、彼らが必要としているのは、中身のある正確な情報information)だということです。

EFFのTeaching Copyrightカリキュラムは、教師が、デジタルライツに関連した法律を適切なバランスをとって教えることを手助けするために作成されました。

Teaching Copyrightは、クラスでの議論を促し、生徒たちに自分自身の考えや懸念を表明させ、その後に著作権法の境界を理解するよう生徒たちを導くためのレッスンとアイディアを提供します。

5つのレッスンの中で、生徒たちは以下のことを求められます。

  • 著作権法について、これまでに知っていることを考えてみよう。
  • イノベーションの歴史と著作権法の歴史との関係を見てみよう。
  • フェアユース、言論の自由、パブリックドメイン、そしてそれらの概念が、他の人の作った作品の使用とどのように関連しているのかについて学ぼう。
  • さまざまな利害関係者の利益を体験し、模擬裁判を通じて、フェアユースの原則をマスターしよう。

Teaching Copyrightは、オンラインの世界での生徒たち自身の役割について考えることを求め、オンラインで行動するに際しての、情報に基づいた選択のための法的枠組みを提供するものとなるでしょう。

カリキュラム、教材ともに充実している。 折を見て翻訳してみたい。このカリキュラムの作成意図については、こちらに詳述されている。

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米国:教育機関に広がりを見せる向著作権プロパガンダ

以下の文章は、TorrentFreakの「Pro-Copyright Propaganda Enters US Classrooms」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Pro-Copyright Propaganda Enters US Classrooms
著者:Ernesto
日付:April , 2009
ライセンス:CC by-sa

向著作権ロビイストとアンチパイラシー団体は、若者世代の心を操るために必要なものについての明確な考えがある.MPAAはLA Boy Scoutに「著作権を尊重するためのメリットパッチ」を提供し、現在、Copyright Allianceは今日の若者たちに著作権のもたらす利益を教え込むために米国の学校に入り込んだ。

Copyright Allianceは、自らを(金儲けの手段としての)著作権の価値を広めることに特化した非営利、無所属の教育組織であるとしている.より制限的であればあるほど、より金儲けができるというのが彼らの信ずるところであり、その主張を証明するためには強弁をふるうこともしばしば。

彼らのウェブサイトに掲載されている重要研究報告書の中には、ローレンス・レッシグ教授の著書「Free Culture」に対する非常に批判的なレビューがある。そのレビューによると、レッシグは著作権を「悪者扱い」する一方で、著書にて「エセ社会主義的者なユートピアニズム」を垂れ流す「偽善的扇動家」だという。

もちろん、自ら考えを持つことは全ての人に与えられた権利ではあるが、これが学校で若者に教えられることとなれば、少なくとも正確な事実を得る努力を怠ってはならない。しかし残念なことに、Copyright Allianceはこの辺が実にひどい。

たとえば、彼らの特集レポートの中では、The Pirate Bayが海賊版の映画や音楽を同サイトユーザに販売している、と述べられている。「2006年までに、世界最大手の海賊版映画・音楽ファイルの販売者の1つが、スウェーデンを拠点とするPirate Bayによって売却された。」と同レポートにはある。彼らの調査報告書はあからさまな嘘をついているのだが、それでも彼らは複数の学校でそれらを教材として持ち込むことに成功している。

「まず考えよう、コピーはそのあとで("Think First, Copy Later")」、これが米国各地の複数の学校で教えられている向著作権カリキュラムのタイトルである。我々TorrentFreakは、Copyright Allianceの教材を利用しようと計画している高校の1つ、ウェスト・ポトマック・アカデミーのAaron Engleyにコンタクトをとった。

EngleyはTorrentFreakに対し「私どもの学校はコミュニケーションと芸術に特化しており、この(Copyright Allianceとの)連携によって、当校の学生が彼らの知的財産権保護するのを支援するよう努めています。私たちは学生にどのようにして創り出すのかは教えてきましたが、自らが創り出したものをどのようにして守るのかを教えてはいませんでした。」とコメントしてくれた。

もちろん、数多くのアーティストが自らの作品を無料で共有させることで利益を得ていることや、著作権によってあげられた利益の大半が大企業に吸い取られてしまうなどということを、Copyright Allianceが述べることはないだろう。ただ、それを抜きにしても、子供たちへの教育は向(または反)著作権プロパガンダで洗脳するのではなく、子供たち自らが判断できるよう、クリティカルに考えるための教育がなされるべきだろう。

TorrentFreakはどちらかといえば、アンチコピーライトプロパガンダの一翼を担っているようにも思えるし、今回の記事も中立的な視点で書かれているかといえばそうでもない。ただ、最後の段落に関しては、TorrentFreakの意見に同意したい。

既存のビジネスの側に立って考えれば、そのビジネスの依って立つ基盤に即した教え方を好むだろう。少なくとも、これまでの多くの著作権団体といわれる団体が著作権教育を行うときには、自らのビジネスモデルに即し、自らに不利益を与える行為を抑制する方向での教育がなされることが多かったように思える(その点ではCopyright Allianceも同様だろう。)。

依然、「どこまでやって良いのか、という著作権教育も必要だよね」というエントリを書いた。それに今補足するとしたら、誰しもが情報を発信しうる現代においては、著作権を侵害しないよう教育することも大切な一方で、著作権を侵害させないよう教育することも重要だと思える。つまり、自らが情報を発信するに際して、どの程度の第三者による利用を認めるのか、ということを明示しておく必要があるのではないかと。もちろん、そうした明示は第三者による(法の認める範囲を超えた)利用を認める人にのみ必要となるのだろうが、たとえ利用を認める/求める人であっても、その利用を明示的に認めていなければ、第三者がそれを利用することはできなくなってしまう。もちろん、コンテンツを提供した本人も、その利用者にも、暗黙のコンセンサスがあるとも言えるのだが、しかし、その不安定さは否めないし、利用者が一方的に「暗黙のコンセンサス」があると思い込んでしまえば、様々な問題を引き起こすこともなりかねない。

また、「個人による著作物のコピー=悪」と思われてしまうような教育も望ましくはないだろう。もちろん、既存のコンテンツ産業にしてみれば、コピーを制限することが自らの利益に直結するので、そう強調したいところもあるのだろうが、Creative Commonsライセンスを採用し、自らのコンテンツを広めようとしている人たちにとっては、「個人による著作物のコピー」こそが利益に繋がるものとなる。それを阻害するような教育もまた、著作権に関わる問題の一面しか伝えられていないのではないだろうか。

世界が新たなネットワークによって広く、濃密に繋がりつつある現代にあっては、これまでの「コンテンツ産業にとって大切な著作権」の概念を越えた教育が求められるのではないかと私は思う。

**追記

EFF(電子フロンティア財団)によるデジタル時代に対応した著作権教育カリキュラムの提唱に関して、次のエントリにて翻訳した。興味のある方は是非ご一読いただきたい。

EFF、「デジタル時代の」著作権教育プログラムを配付

イタリア、スペイン:慈善基金を巻き込んだ音楽著作権問題

以下の文章は、TorrentFreakの「Music Piracy Controversy Surrounds Charity Fund Raising」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Music Piracy Controversy Surrounds Charity Fund Raising
著者:Ernesto
日付:May 10, 2009
ライセンス:CC by-sa

イタリアでは、アーティストやミュージシャンたちが、最近発生した地震の被災者のためにチャリティソングを制作し、スペインでは、アーティストたちが深刻な病気を患った少年のための基金を設立するためにパフォーマンスを行った。いずれのイベントも、音楽産業のロビーグループのおかげで、著作権論争に巻き込まれることとなった。

今年4月、イタリアのラクイラを襲った地震は、数百名もの犠牲者をだし、数万の人々が家を失った。被災した人々を援助するため、様々な、そしてたくさんの募金イベントが開催されている。その中に、56名のアーティストやミュージシャンが共同し、『Domani 21/4.09″( Tomorrow 21/4.09)』と題された楽曲を制作するというものがあった。レコーディングから3日の間は、その6分間の楽曲の収益が、地震の被災者を助けるものとなるだろうと思われていた。

こうした取り組みが被災した人々を助けるためであることを考えれば、その楽曲をできるだけ早く店舗に並べ、それによってその基金が最も必要としている人の手に渡ることが望ましいということは疑いないだろう。しかし、イタリア音楽産業は、P2Pを叩くことができるとなれば、その機会を逃す手はないと考えてしまうようだ。

Domani 21/4.09は、その他(全て)の楽曲同様に、既にP2Pネットワーク上に流れている。イタリアからRIAAへの回答は、早急にこれを活用せよ、ということなのだろう。イタリアの2,500の音楽製作・流通企業を代表するFIMI(Federazione Industria Musicale Italiana)は、そのリークを即座に批判し、ファイル共有ユーザがこの楽曲をダウンロードすることは、本質的にチャリティにお金を出すことを避けようとすることであると主張した。私にはにわかには信じがたい主張なのだが。

チャリティにお金を出そう、その運動をサポートしようという人は、そうするだろうし、それを望まない人はそうしないというだけなのだが、ある種の人々にとってはこれは格好のプロパガンダの材料になるのだろう。我々はこれまで「1曲ダウンロードされれば、1曲分の損失を生む(ワンダウンロード・イコール・ワンロストセールス)」という信じがたい主張を聞かされてきたが、「1曲ダウンロードされれば、チャリティへの募金が1回分失われる」という主張を聞かされるのは、初めてことになるだろう。

「現在、たくさんの楽曲やビデオのコピーがP2Pネットワーク上で利用可能であり、その数十倍もの違法ダウンロードが行われてます。」とFederation Against Music Piracyの事務局長Luca Vespignaniは言う。更に、Vespignaniはこの問題を更に拡大させるため、現在の状況をイタリアのGuardia di Finanzaに説明しているのだという。「今回のケースでの損害は、単なる音楽著作権の侵害を越えて、チャリティに対して損害を与えているのです。」

一方、イタリアから西に移ってスペインでは、アグレッシブな著作権団体Spanish General Society of Authors and Editorsが時代遅れの小細工を画策している。『チャリティへの損害』どころではない奴をね。昨年12月、SGAEが著作権使用料を支払わずに結婚式がおこなわれているという証拠を集めるために、その結婚式に違法に潜入した、と我々は報じた。このトラブルにより、SGAEは82,000ドルの罰金を支払わされることとなったが、同団体は更にどうしようもないことをしている。

Juanma López Fenoyはアレキサンダー・シンドロームと呼ばれる変性脳疾患に苦しむ若者である。Juanmaが渡米し治療を受ける資金を集めるため、チャリティコンサートが催された。出演したアーティストたちは手弁当で出演した。コンサートは4月25日に開催され、チケットセールスは56,000ユーロ(75,000ドル)にも上った。

もちろん、SGAEは著作権料を支払えと、きっちり彼らの分け前10%を要求した。SGAEに対する批判が起こると、同団体は彼らの行為は、誰であっても支払いなく勝手に著作物を利用することを認めない著作権法に乗っ取ったものであるという声明を発している。しかし、そうしたSGAEのスタンスが一般に知られるところとなり、SGAEの非情さに対する反発は同団体が無視するにはあまりに大きいものとなった。

SGAEはこうした批判を受けて、同団体は収益の10%を徴収するが、それと同額を自発的に同基金に寄付するという声明を出し、うまく相殺することを図った。

遅くてもしないよりはまし(Better late than never)とは言うが、SGAEが慈善的な寄付を行うのであれば、批判を浴びるより先に、進んでそうする方がもっと好意的に見てもらえただろうに。我々TorrentFreakは、人々がP2Pダウンロードをしていようがしていまいが、地震被災者基金への寄付を行っていると信頼しているし、そうした人々が悪魔化され、こうした著作権団体によって圧力をかけられる筋合いはないと信じている。

寄付に関する詳細はこちらから。

スペイン:親P2P派による更なる抗議活動

以下の文章は、P2P Blogの「More Pro-P2P protests in Spain」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:More Pro-P2P protests in Spain
著者:Janko Roettgers
日付:May 26 , 2009
ライセンス:CC by-nc-sa

彼らスペイン人たちは、実にファイル共有を愛しているのだろう。Billboardが報じたところによると、スペインにてファイル共有を制限する措置に対する新たな抗議活動が行われたとのこと。今回は、300名のP2P(訳注:ファイル共有)活動家がマドリッド市内に集まり、文化相を前に抗議を展開したという。記事によると

数百名のインターネットユーザがマドリッドの文化相宅前で抗議を行った。これは政府に対し、P2Pファイル共有の制限などインターネットの「自由」を制限しないこと、許諾なく音楽や映画をダウンロードするインターネットユーザに対する刑事罰の適用を考慮しないことを求め、更なるプレッシャーをかけるものであった。

スペインでは先日、親P2P派による小規模の抗議活動があったが、これはファイル共有サイトに対する同国音楽産業の対処に端を発したものであった。スペイン音楽権利団体SGAEは最近、Elitemula.comとETMusica.comという2つの人気ファイル共有サイトを停止に追い込んでいる

また、メジャー音楽レーベルは昨夏、スペイン人P2PプログラマーPablo Sotoを訴えてもおり、このケースは先週より審理が行われている。判決は数週間のうちに下されると見られている。SotoはPiolet、Blubster、Omemoの開発者である。

P2PデベロッパーPablo Sotoへの訴訟に関する詳細は、以下のエントリを参照のこと。

スペイン:P2PデベロッパーPablo Soto、音楽産業団体に訴えられる

アルバム1万回ダウンロードの軽さと重さ

以下の文章は、TorrentFreakの「Shocking: Pirates Like Britney Spears Too」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Shocking: Pirates Like Britney Spears Too
著者:Ernesto
日付:May 14, 2009
ライセンス:CC by-sa

英国音楽著作権料徴収団体のPRSによって進められた調査では、ファイル共有ネットワークの平均的なユーザのダウンロード習慣が調査された。その結果、ダウンロードされる大半の楽曲は、音楽チャートとほぼ同じであることが示された。つまり、人々は既に人気のある音楽をダウンロードする傾向にあると言える。

調査の結果は、約半数のインターネットユーザが許諾のないコピーライテッド・ミュージックをダウンロードしているというさほど目新しいものではなく、結論も全般的に同意せざるを得ない。しかし、それに続く、未契約のバンド、新人バンドが実際にはオンラインファイル共有から利益を得てはいないという著者の議論に我々は引っかかりを覚えた。

数多のそうしたほとんど知られていないバンドのダウンロード数を合計したところで、Britoney SpearsやDuffysによって生み出されるダウンロードに比べれば微々たるものだろう。しかし、10,000回のダウンロードといえども、発展途上のアーティストにとっては、極めて重要なものである。アーティストは、強固なファンベースを構築するために聞いてもらう必要があるのだ。

収益面でいえば、ほとんどのアーティストは、ファン1人1人を大切にし、音楽を作って生活を営める程度のほどほどの収入を稼ごうとしている。一般的に、バンド/アーティストは収益の10%以下を受け取るというアルバムセールス契約を結んでいるので、アルバムセールスから多くを得ているわけではない。グッズ販売やライブでの演奏が収入の多くを占めており、そういった収入はファンによって生み出される。

平均的なアーティストが、音楽を無料で提供したことで数百人のファンを得ることができたとしたら、これは多くの違いを生み出すことになるだろう。おそらく、レコードレーベルや著作権料徴収団体は、音楽産業の数百万ドルの予算を背景に売り込みをかけられた上位1%のアーティストからの収益に頼る傾向にあるため、数百人のファンが増えた程度のことに関心を示すことはないだろう。

PRS 調査の結論に反して、『海賊たち』のスペシャルブランドは、新しい、未契約のバンドに特に関心を示している。100,000人近いメンバーを擁する音楽 TorrentトラッカーWhat.cdにて最もダウンロードされたアルバムは未契約アーティストのコンピレーションであり、次にダウンロードされているアルバムはThe Flashbulbである。これは、Britney Spearsのグレーテスト・ヒッツ・コレクションの10倍以上もダウンロードされている。

同様に、音楽共有サイトJamendoでは、数多くのアーティストが自らの音楽を無料で提供している。同サイトのアーリー・アダプターであるRob CostlowはTorrentFreakに対し、このフリーミュージックモデルのおかげで、彼は情熱を音楽に傾けたまま、生活を営むことができるのだという。Jamendoにある彼の最も人気のアルバムは、これまでに80,000回ダウンロードされ、同ウェブサイト上でほぼ50万回も聞かれていいる。

したがって、ファイル共有サービスを利用するほとんどの人がチャートトップの音楽をダウンロードしているのだとしても、ファイル共有には新たなアーティストたちがそれを通じて自らを売り込むための大きな可能性があることは疑いない。おそらく、巧みに売り込まれたトップアーティストから大半のお金を儲けているメジャーレーベルにとっては関心のない話ではあるだろうが、音楽で生計を立てんとする平均的なアーティストにとっては、極めて価値あるものなのだ。

原題の『Shocking: Pirates Like Britney Spears Too(ショック!海賊ユーザはブリトニー・スピアーズも好きだった)』にかなりうけたのだが、それはさておき。

インディペンデントなアーティストが自らを売り込むことができる環境がある、というのは素晴らしいことで、だからこそ私はJamendoやそこで自らのアルバムを提供するアーティストたちを応援したいと思っている。ただ、海賊ネットワークとJamendoを始めする合法的なフリーミュージックネットワークが決定的に違うのは、違法行為に頼っていない、ということ。その点で、Jamendoは応援したいと思うが、海賊ネットワークを応援したいとは思わない。

海賊ネットワークにプロモーション効果があったとして、それをニューカマーたちが利用するというのは、そうした違法ファイル共有ネットワーク内に合法的なコンテンツを増やし、その結果、違法行為には頼らない音楽の消費を実現するための一助となるとも考えられるので、個人的にはさほど忌避するものではないが(もちろん、それに対する批判も真っ当なものだと思うが) 、ユーザの側がそういった利用があるのだからと、海賊ネットワークを是とすべきではないと思っている。そういう言い訳をするのなら、最初からJamendoなどの合法的なフリーミュージックネットワークに身を投じるべきだろう。

また、構図として、メジャーアーティストの楽曲へのデマンドが主であれば、それが訴求力を失った時、ニューカマーたちに対するプロモーション効果も消尽するだろう。音楽レーベルを沈みかかった船と揶揄するのであれば、それを必要としないサイクルをこそが求められているのだと思う。

私のお気に入り、Jamendoを見ていても、1万ダウンロードを達成しているアーティストはごく一部にすぎない。そういった環境をこそ育てなければならないのだが、現実にそうなっているかというとなかなかに前途多難であるようにも思える。様々な面で既存の仕組みにおんぶにだっこでありながら、潰れてしまえというのであれば、それが実現した後にどうなるのかを少しだけ想像力を働かせて考えてみてはいかがだろうか?

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