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中国Baidu、メジャーレーベル3社と広告ベースの音楽配信契約を交わす:MP3サーチ訴訟も終結

以下の文章は、TorrentFreakの「Baidu Signs Music Deal With Big Recording Labels」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Baidu Signs Music Deal With Big Recording Labels
著者:enigmax
日付:July 19, 2011
ライセンス:CC BY

中国大手の検索エンジンBaiduが、Universal Music、Warner Music、Sony Musicとの音楽配信契約を交わした。この契約により、長年の著作権紛争が終結することになる。

Baiduは、これらのレーベルの楽曲を同社サーバーからストリーミングおよびダウンロード配信するライセンスが与えられる。

権利者は、Baiduから「再生ないしダウンロード毎に」使用料が支払われるという。

ユーザはTing!(ting.baidu.com)でアカウントを作成でき、広告モデルのサービスとして無料で利用できる。

「Baiduは、常にユーザに最高のエスクペリエンスを提供すべく努力してまいりました。」と、Baidu最高財務責任者ジェニファー・リーは語っている。「Baidu、中国の音楽ファン、アーティストやレコード会社が同様に、このWin-Winのパートナーシップから恩恵を受けるものと確信しています。」

長きにわたり、BaiduはMP3検索機能を提供してきた。これは、オンライン上の音楽ファイルの検索し、無許可で配信されている音楽ファイルへのアクセスを促しているとして、レーベルを怒らせてきた。

今回の画期的な合意は、北京市高級人民法院に認められ、Universal、Warner、SonyとBaiduとの間で続いていた訴訟は終結した。

残りのEMIはというと、既に2007年に契約を交わしている。

今回の合意を受けて、Ting!では特設ページを開設して、Universal、Warner、Sonyのアーティストらをフィーチャーしている。

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不正な法への反逆は万人の義務

以下の文章は、TorrentFreakの「It Is Everyone's Duty To Defy Unjust Laws」という記事を翻訳したものである。筆者はスウェーデン海賊党リック・ファルクヴィンエ。

原典:TorrentFreak
原題:It Is Everyone's Duty To Defy Unjust Laws
著者:Rick Falkvinge
日付:May 29, 2011
ライセンス:CC BY

しばしば、法律は従わねばならないものとしてある、という主張を耳にします。そう主張する人々は、社会に存在する最も危険な人々です。専制政治は法によって支えられるのではありません。規則と法律を信じ、法律条文にのみ追従する数多の役人によって支えられるのです。

一方、自己の責任を負う人々がいないわけではありません。意識的に自己の責任を負った人を遡れば、ソクラテスの時代に行き着きます。彼は初めて、現行法を越えて優先する道徳律があると主張しました。

法律、規則、命令への盲従の対極にあるものとして、自己の責任という概念を置いたことをお気づきになったかもしれません。もちろん、意図的にそうしています。命令への追従は、自己の責任を負わずに済む言い訳にはなりません。規則への盲従、法律への盲従も同じことです。

核災害、人命を損なう事故、開戦など、社会において重大な問題では、「私は規則に従っていただけだ」という言い訳は通用しません。 小さな問題でもそうでしょう。当局に袖の下を渡さなかったがために受注できなかったとか、クラスでただ一人、カンニングをしなかったがために落第したということもありえます。

命令、規則、法律が間違っていると考えるのであれば、それに逆らう義務がある。あらゆる戦犯が、絞首刑を前にそれを学んだでしょう。一方、多くのレジスタンスが、射殺を前に真逆のことを学んだでしょう。

ここから学べることは、誰かが作った規則や法律への盲従は懸命ではないということと、それと同じくらい、抵抗を誇示することが懸命ではないということです。合理的だと思える多くのことが、馬鹿らしいと思える規則によって禁止されてはいますが、行動の自由とバランスのちょっとした感覚を持ち合わせることで、それを実行に移すことができます。物事のあるべきかたちとして、万人の義務と言えるでしょう。規則を一般的なガイドラインとみなす社会は、法律や規則に盲従する社会よりも、隣人や市民にとって健全な社会となります。

つまるところ、あなたにはあなた自身の倫理基準が備わっているということです。法律に従うべきかどうかは、あなたが判断しなければなりません。これを考える上で、なぜその法律が作られたのかを考える必要があります。

法は正義のために作られるわけではない。誰かが政治的キャリアを積むために、法は作られる。

(これは、覆面で投石をする誰かの口から発せられた言葉ではなく、スーツとネクタイを見にまとった政治屋が口にした言葉です。)

いつの時代でも、通常、ほとんどの法律に従うことは合理的です。しかし、いつの時代でも、すべての法律がそうとは限りません。午前2時、人影も車もない交差点での信号待ちは、愚かなだけでなく、危険ですらあります。

著作権の独占は、そうした不当な法律の1つの例です。誰かを身体的に傷つけることを除いて、人類の知の共有を阻害すること以上に明確な悪を、私は知りません。文化や知の共有は、あなたにいかなる負担をもかけない、ただ人類を豊かにするものです。

こうした主張によって、私が法を破るよう奨励していると思われるかもしれません。ですが、それは違います。あからさまに違法なことをしろ、というわけではないのです。しかし、行動の自由の精神において、万人が自らの倫理基準に従い、人類が助けあうことを奨励しているのです。

それが、不正な法に逆らう、万人の義務ということです。

TorrentFreakは隔週でリック・ファルクヴィンエのコラムを掲載している。彼はスウェーデン海賊党の創設者であり、大のウィスキー愛好者、単車乗り。彼のブログ http://falkvinge.net では主に情報政策について語られている。

Twitterアカウントは@Falkvinge 、Facebookは /rickfalkvinge

言いたいことはわかるのだけれども、たとえがやや分かりにくい。ソクラテスのくだりが何を指すのかまではわからないけど、彼が死刑を受け入れた過程を指すのだろうか。彼は規則に盲従したわけなく、なぜ規則を守るべきかを突き詰めた末、自らの責任や信念のもとに従うべきという結論に至った、だから彼が従っていたのはメタ的には規則ではなく、自らの責任である、というのはわかる。

ただ、その後の「賄賂」や「カンニング」のたとえは理解しがたい。腐敗や不正が蔓延した状態にあっては、規則やルールを守ること(綺麗事につきあうこと)は合理的ではない、ということなのだろうか。だとしたら、賄賂を渡すことで亡命できたはずのソクラテスがそうしなかったのは、どういうことになるんだろう?

ルールや規則が存在しているが、しかし社会なり共同体が腐敗や不正を許している状況があるのであれば、逸脱の責任を個人に帰するべきではない、よってルールや規則を守るべき合理性はないとも考えられるが…。社会的ジレンマ問題のように。

うーん、多分、思い浮かべている比較的具体的な事象があって、それに即しての喩えなんだろうなぁ。おそらく、違法ファイル共有とか。たくさんの人がルール(著作権法)を守っていないのだから、ルールが間違っているのだ、よって律儀にそのルールに従うことは不合理である、ということなのかな。まぁ、単純にルールを破れとは言わず、「行動の自由とバランスのちょっとした感覚」で実行せよと含みを持たせてはいるけれども。

私個人としては、法による秩序に一定の意義を見いだしているので、法は守るべきだとは思うよ。だからこそ、恣意的な行使や濫用は許されないと思うわけで。

現実的には難しいけど、ルールがおかしいのであれば、あるべきかたちを模索して、ルールそのものを変えるべきだと思うし、不正が蔓延している状況がおかしいのであれば、不正を正すことが「不正な法に逆らう、万人の義務」なんじゃないのかなと思う。もちろん、海賊党が政治にコミットしようとしているのは、その現れでもあるんだけど。

それと、違法ファイル共有の文脈で言えば、共有しても違法とならない自由なコンテンツがたくさん生まれてきているのだから、そちらに目を向けようよとも思う。

この樹は腐ってる、切り倒すべきだと言いつつ、その樹の果実を期待するのはおかしい。…やっぱり、喩えってのは難しいね。

豪州:著作権団体、段階的レスポンスシステム導入に向けてISPに圧力

以下の文章は、TorrentFreakの「Graduated Piracy Response Coming To Australia, Or Else」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Graduated Piracy Response Coming To Australia, Or Else
著者:enigmax
日付:July 11, 2011
ライセンス:CC BY

Australian Federation Against Copyright Theftの旗の下、大手ハリウッドスタジオは、地球の裏側で柔軟体操を始めている。 彼らのレトリックが本当であれば、オーストラリアのISPは、違法ダウンロード対策として段階的レスポンスシステム(ex. スリーストライク・システム)の導入についての議論に、48時間中に応じるよう求められている。著作権ロビーは、ISPがこれに応じなければ、iiNetのように訴訟に巻き込まれるだろうと警告している。

先週、Australian Federation Against Copyright Theft(AFACT)は、オーストラリアのISPが違法ファイル共有対策を放棄しているとして、強いプレッシャーを掛けなければならないとした。

AFACTは、豪州ISP iiNetとの訴訟に敗訴してはいるが(このケースは控訴が予定されている)、ハリウッドに後押しされたこの団体は、慎重に考慮されたレトリックを振りかざしている。

先週、AFACTのスポークスマンは、「AFACTは、常にISPとの交渉の場を開いている」として、オンラインパイラシー対策についての『交渉』に参加するよう、ISPに『要請している』と報道に語っている。

「これは単純に、ISPが義務を果たすために、私たちと共に取り組んでいくよう求めているというだけのことです。」

先週、AFACTからISP宛に、先日のiiNetとの裁判においてAFACT側に都合の良い箇所を抜粋した書簡を送られたとDelimiterは報じた。

つまり、AFACTはiiNetとの裁判に負けはしたものの、控訴を前に、ISPにプレッシャーをかけようとしているということだ。では、彼らは何を望んでいるのだろうか?豪州ISP Exetelに送られた書簡のコピーを見たという人物によると、彼らは「オンラインパイラシーに対する段階的レスポンス・システム」を求めているのだという。

しかし、このアプローチは、相互に利益的かつ親密な話し合いというよりも、ISPが次に来るものとして懸念していた驚異を背景に要求を通そうというものであろう。

ISPはAFACTの要請を受け入れて、今週水曜までに自発的にこの会合に参加しなければならない。さもなくば「何らかの措置」が待っているのだという。

ExetelのCEO ジョン・リントンは、この書簡の言い回しは「脅迫以外の何者でもない」と話した。

書簡のコピーを見たという上述の人物によれば、AFACTの要請は、iiNet裁判での裁判官アーサー・エメリットの発言を根拠としているという。

簡単にいえば、エメットは、ISP加入者は当該のアカウントを通じて生じた著作権侵害について警告を受けねばならず、その申し立てに応じるために特定の期間を(彼は7日間と言ったが)与えられなければならないとした。申し立てに対して応答がなければ、応答があるまでISPはアカウントを停止できる。iiNet裁判では、エメット判事は著作権侵害を繰り返す加入者へのさらに強い措置についても提案している。

「おそらく、この段階までくると、こう言っても差し支えないでしょう。『見なさい、あなたにはこれだけ警告が着ています。おそらく、あなたは合法的なこともしているでしょうが、そこに違法な活動が含まれているのであれば、私たちはあなたのアカウントを停止します』」。当然ながら、ハリウッドはエメットのこうしたスタイルを好む。

iiNet側も、今年3月、AFACTの要求との落とし所を探るために、著作権侵害対策として以下の図のような提案をした

「iiNetはISPへの懸念に答えるモデルを考えています。しかし、私たちとしては、この紛争の解決と違反者への罰則の問題について、公平なレフェリーによる持続可能な戦略を含む、すべての参加者が加わるべきものと考えております」とiiNetチーフ マイケル・マローンは裁判の中で話している。彼は現在も、こうしたスタンスを保っているようだ。

「権利者は、強い明確な証拠を提出しなければならない。それは、透明性があり、確固とした証拠収集プロセスによって得られたものであり、独立機関(例えば司法官)によって認められなければならない。」とマローンは話している。

それでも疑問は残る。ISPがAFACTの無言の恫喝に屈して会合に参加するのか、それとも、ハリウッドのハッタリに挑戦し、iiNetの控訴審の結果を待つのか?

1つ確かなのは、ExetelのCEOジョン・リントンは、恫喝には応じないし、これからも応じることはない、と話しているということである。他のISPが同様のスタンスを取るかどうかは、今週の終わりにはわかるだろう。

uTorrentがメジャーアップデート バージョン3.0をリリース

以下の文章は、TorrentFreakの「uTorrent Gets Chatty With Milestone 3.0 Release」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:uTorrent Gets Chatty With Milestone 3.0 Release
著者:Ernesto
日付:June 23, 2011
ライセンス:CC BY

本日、uTorrent開発チームは、公式にバージョン 3.0をリリースした。この新たなバージョンには、トレント・レーティング、コメント、ストリーミング、ドラッグ&ドロップ共有など、多数の新規のが追加されている。uTorrent 3.0では、1度や2度試したきり使うのをやめてしまうBitTorrent初心者にもアピールできるクライアントを目指している。

2005年秋に日の目を見てからというもの、uTorrentはずいぶんと進歩した。かつてBitTorrentを心得た玄人向けの、最小限かつ実用的なクライアントとしてスタートを切ったが、次第に単なるダウンロード以上の価値を提供するアプリケーションに成長していった。

昨年より、多数の新機能が発表されテストが進められてきたが、今日、これら殆どの機能がuTorrent 3.0安定版のリリースに含まれることになった。

このリリースには、これまで数カ月にわたってテストされてきた多様な新機能、改善が含まれている。uTorrentの親会社BitTorrent Inc.は、こうした新機能の追加により、同社のフラッグシップ・クライアントがより多くのユーザにアピールすることを望む。

今回加えられた新機能の1つは、トレントファイルのレーティング(評価)とコメント機能。この機能はBitTorrentの性質に沿って、データは中央サーバにホストされず、ダウンローダー間に置かれる。

特定のファイルに関連したすべてのコメント、評価は、そのスウォームのメンバー間で共有される。あなたの持っていないコメントを別のピアが持っていたら、それをあなたに送る、もちろん、その逆も然り。メッセージはトラッカー経由で送られ、DHTに依存しないので、プライベート・トレントファイルでも機能する。

uTorrent comments and ratings

このコメントや5つ星の評価は、ダウンロード中の様々なファイルのクオリティに関する情報を与えてくれるだろう。uTorrent 3.0は他にも、uChatなどの新たなアプリにより、さらにソーシャルにすることができる。

uChatを使えば、ファイル共有に関連した問題などを議論するため、プライベート/パブリックなチャットルームを解説することができる。 また、このアプリは友だちを呼んだり、マグネットリンクを生成し、その場でファイルを共有したりもできる。この機能も分散化テクノロジーによってサポートされており、中央サーバにデータが保存されることはない。

チャット機能の追加以外にも、uTorrent 3.0には多数の面白い機能が追加されている。ダウンロード完了前にビデオをストリーミング再生できるオプションは、uTorrentの中心的な機能として追加された。ストリーミング機能のおかげで、ダウンロード完了前にビデオをプレビューしたり、ダウンロード中から視聴を始めることができる。

さらに、ユーザインターフェースも一新された。とりわけ、追加された「シンプル・ビュー」では、BitTorrentクライアントとしての機能を集中化し、uTorrentインターフェース部を最小化できるようにした。これはuTorrentがあまりに複雑だと感じて使うのをやめてしまいがちな初心者を『圧倒しない』ためのもの。

また初心者を繋ぎとめておくための新機能として、「始めましょう(Getting Started)」ガイドも追加された。これは現在、クライアント上で強調されている。この機能により、初心者はビギナーズガイド、チュートリアル・ビデオ、その他のチップ&トリックを通じて、すばやくBitTorrentをマスターすることができる。

新機能はこれだけにとどまらない。ドラッグ&ドロップ共有のおかげで、トレントの作成、共有はこれまでになく容易になった。

uTorrent 3.0の左下には「drop files to send」という領域があり、送信したいファイルをドロップすることができる。ファイルをドロップすると自動的にトレントが生成され、シードが始まる。生成されたリンクを送れば、友人間で直接ファイル共有できるようになる。友だちがuTorrentをインストールしていなければ、オプションとして、uTorrentがバンドルされたトレントファイルをダウンロードさせることもできる。

uTorrent 3.0′s new features (large)

BitTorrentに慣れたユーザにとっても、このuTorrent 3.0は多数の新機能が搭載されている。コメントとレーティング以外にも、リモート・アクセスが中心的機能として加えられた。この機能により、スマートフォンやその他のデバイスから、トレントを確実にコントロールできるようになる。さらに、USBスティックなどで持ち運ぶためのポータブルモードも新機能として追加された。

一部のユーザは、こうした変更によって、彼らが大好きなuTorrentクライアントが重くなってしまうのではないかと心配している。が、uTorrentのメーカーは、そうした懸念を否定し、可能なかぎりuTorrentの軽量さはを維持する、と話す。「μTorrentの人気は、そのシンプルさと強力さにあります。ですので、追加する機能やアプリは絞りに絞っていますし、コミュニティが期待する軽量さと速さを維持することに注力しています。」とBitTorrent Inc.品質管理部長のジョルディ・バーソンはコメントしている。

もちろん、我々はuTorrentユーザからの声にも興味がある。あなたはこのuTorrent 3.0をどう思う?新機能の中で一番はどれ?気に入らなかったのは?ぜひぜひ、コメント欄で議論してほしい。

コメント欄は旧verのほうが良かった、というコメントで賑わっているけれども、こういうコミュニティじゃしょうがないねぇ。個人的には初心者に使いやすくなっていくほうが良いと思うんだけどね。

ただ、コメントとレーティング機能について、ダウンロード中につけられたコメントやレーティングはアテにならないし、ダウンロード後にコメントやレートをつける人はまずいないだろう、というコメントはごもっとも、と思った。あとFacebookチャットも付けてくれ、なんて意見があったり。

著作権ロビーは児童ポルノがお好き?:規制のダシにされる児童ポルノ

以下の文章は、TorrentFreakの「The Copyright Lobby Absolutely Loves Child Pornography」という記事を翻訳したものである。筆者はスウェーデン海賊党のリック・ファルクヴィンエ。

原典:TorrentFreak
原題:The Copyright Lobby Absolutely Loves Child Pornography
著者:Rick Falkvinge
日付:July 09, 2011
ライセンス:CC BY

「児童ポルノはすばらしい」とその男は熱弁を振るった。「政治家はファイル共有をよくわかってはない、ですが、児童ポルノならよく知っている。彼らは有権者への点数稼ぎのためにフィルタリングしたいと考えるでしょう。一度、児童ポルノフィルタリングが導入させれば、そのブロックをファイル共有にも広げることができるのです。」

日付は2007年5月27日、男の名はヨハン・シュリーター、デンマークのアンチパイラシー団体Antipiratgruppenの代表でした。彼は観衆に語りかけていました。報道関係者は会場から閉めだされており、そこにいるのは著作権産業の関係者だけだと思われていました。しかし、そうではなかった。そこには、欧州議会議員クリスチャン・エングストローム、オスカー・シュワルツ、そして私もいました

シュリーターは観衆に呼びかけました。「みなさん、私たちは、オンラインファイル共有撲滅のため、インターネットをフィルタリングしなければなりません。しかし、政治家たちはファイル共有を悪だとは思っていない、それが私たちの課題となっております。そこで、私たちはファイル共有と児童ポルノを関連付けねばなりません。政治家は児童ポルノが何たるかは理解している、そしてそれをインターネットから排除したいと考えている。」

「私たちは、IFPIやMPAと協力して、児童ポルノフィルターを開発しています。それを持って、政治家たちにフィルタリングが機能することを示すことができるのです。」と彼は言った。「児童ポルノは、彼らに理解できる問題です」。シュリーターはそう言って、ニッと笑顔を見せました。

そのような主張をはじめて聞いた私は、自らの耳を疑いました。しかし、この戦略は世界中で展開されていくことになります。

シュリーターのプランは、時計じかけのごとくうまくいきました。デンマークはロシア(では完全に合法)の音楽配信ストアAllofMP3.comを検閲した最初の国となり、現在はThe Pirate Bayを検閲しています。著作権産業は、断片的なインターネットを構築することに成功しました。

このような理由から、著作権ロビーは児童ポルノの問題を何度も何度も口に出します。彼らは、自らの流通チャネルの外側にあるあらゆる文化を検閲するための突破口として、児童ポルノを利用しています。ちょっとGoogleで検索をかければ、その関わりがよくわかるでしょう。

スウェーデンでは、著作権産業のロビイスト ペー・ストロムバックが、それを持論の1つだと公に認めています。このロビー団体のサイト内検索をすると、児童ポルノ(スウェーデン語)について書かれた記事が多数ヒットします(40を超える)。推理は単純かつ直接的。一旦、誰かが他人のコミュニケーションを検閲する権限を得て、そうする義務を与えれば、その誰かが嫌うすべてのものを、仲介者(たとえばISP)はフィルタリングしなければなりません。

著作権ロビーがこのような横暴を続ける理由は想像に難くありません。

DNSレベルのフィルタリングが、滑稽なほどに回避が容易であることは大した問題ではありません。好ましからざる情報の検閲が、当然でありポジティブなものとみなされる政治環境がつくりだされることこそが、問題なのです。一度、その原理が証明されれば、次のステップはIPレベル、さらにはコンテンツレベルでの効率的な検閲フィルタへと強制的に切り替えられていくでしょう。

今週、米国のインターネット・サービス・プロバイダが、ネットを警備するために著作権ロビーとの合意を交わしたというニュースがありました。この取り決めからも、著作権産業が児童ポルノを愛していることが伺えます

「児童ポルノ問題とパイラシー問題には共通点があると説明した」とRIAAの代表シャーマン氏は言う。「合法なもの、そうでないもの、ありとあらゆるファイルがピア・ツー・ピア・ネットワーク上でやり取りされています。」

どこかで聞いた気がする?まさしく。デンマークのシュリーター氏が、文化の非独占的なディストリビューションと幼い無防備な子どもへのレイプとを結びつける著作権ロビーの政策決定戦略について話した2007年のあのシーンです。

この結びつけ戦略は、現在、米国でもうまくいっています。

恐ろしいことに、彼らを抑えこむのは極めて困難です。さらに状況は悪く。非常に悪く。

欧州では、EC司法裁判所が人権と通信の自由を擁護し、彼らは後退を余儀なくされましたが、現在はマルムストローム委員を後押しし、同様の検閲体制を敷こうとしています。

もう少し俯瞰的に考えてみてみましょう。そもそも、児童ポルノの検閲は許容しうるのでしょうか?また、著作権産業が、非独占的なディストリビューションを妨害するという真の目標を越えて、この種の追跡は妥当なのでしょうか?

この疑問については、2通りの答えがあります。1つ目の答えは非常に重要です。司法による判断を加えずに、検閲に頼ることは正しいのかということです。それが、いかなる状況においてもNOだということを、私たちは歴史から学んできました。

しかし、もっと感情的な問題もあります。ドイツにMogisという、児童期に虐待された成人を支援する団体があります。彼らは児童ポルノ検閲問題に対して、非常に率直で、確固たる意見を持っています。

彼らは、検閲は問題を隠し、より多くの子供たちが虐待を受けることになる、と主張しています。目を背けてはならない、現実を見て行動を起こせ、ということです。この主張に正面から向き合うのは、感情的には辛いものがありますが、問題を隠せば解決には繋がらないことは、理性的に理解できます。彼らは、「犯罪は罰せられなければならない、そして隠されてはならない」というスローガンを掲げています。

こうした視点から、著作権産業のやり方を見てみましょう。この文脈において、彼らは少しも子供たちに心配しておらず、単に流通チャネルの支配権維持に熱心なだけです。そんなことは知っていると冷笑される方もいるでしょうが、これだけにとどまらないのです。

結論は、あまりに不愉快で避けがたいものとなります。著作権産業ロビーは、積極的に子供たちへの虐待を隠そうとしてる。彼らが子供を心配してではなく、なんとしても検閲を次の段階に進めるためにそうしているのです。検閲メカニズムが彼らの仕事に利益になるからです。市民から文化を奪い、自分たちに有利な独占を維持するために。

このような恥知らずな人々がいるなど理解に苦しみます。しかし、現実に存在しているのです。著作権ロビーは人として最低限の倫理すら欠くようなことをしてでも、あなたが悪であることを証明しようとするのです。

TorrentFreakは隔週でリック・ファルクウインエのコラムを掲載している。彼はスウェーデン海賊党の創設者であり、大のウィスキー愛好者、単車乗り。彼のブログ http://falkvinge.net では主に情報政策について語られている。

Twitterアカウントは@Falkvinge 、Facebookは /rickfalkvinge

一旦システムが作られれば、後は拡張されていく一方で、ということなのだろうね。問題が生じても、縮小や廃止に向かうことはなさそうだし。

この種の検閲で恐ろしいのは、本来の目的を越えて、たとえばここで主張されている「非独占的なディストリビューションの妨害」のようなことを密かに行うことができてしまう。児童ポルノフィルタリングと同様に、対象となったサイトは公表されないだろうし、外部から事実関係を検証するのも難しく、正しく運用されているかどうかは「信頼する」以上のことができない。結構、懸念してるところはある。

余談だが、児童ポルノがはらむ倫理的な問題を政治的な意図で利用するのは、あれあまり気分のよいものではないね。どちらの陣営であれ、ね。

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