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スウェーデン、「盗聴法」可決される

以下の文章は、TorrentFreak「Swedes To Be Wiretapped, Despite Protests」の翻訳である。

原典:TorrentFreak
原題:Swedes To Be Wiretapped, Despite Protests
著者:Ernesto
日付:June 19, 2008

市民からのオンラインでの抗議活動、ストックホルムのストリートでのデモにもかかわらず、スウェーデン議会は、裁判所命令または類似した許可のないままに、政府が市民のWebトラフィックや通話をモニタリングすることを可能にする、つまり市民のプライバシーを侵害することを可能にする新たな「盗聴」を支持する投票を行った。

今週水曜の夕刻、スウェーデン議会は、FRA(スウェーデン国防電波局)に、国家の安全保障を名目として、すべての通話、電子メールトラフィックのモニターをさせることに対して、Yesと投票した。これは警察の捜査とは異なり、FRAが裁判所の命令なしに、どのような目的であっても、誰に対しても登庁することができる。つまり、スウェーデン市民のプライバシーのレベルは史上最低のものとなった。

法案は議会で討論されたのち、賛成143票、反対138票、棄権1票で可決された。議論が行われる前の状況は非常に明確であった。4つの政党内閣、すべての党員が法案を支持して投票することになれば、可決することになる。しかし、現在政府は過半数を7議席上回っているのみであり、4人の議員が党の方針に従わず反対を投票することで引っくり返るという状況であった。

先月の間に見られたプライバシー、著作権、オンラインの権利に関するこれら党員の論説、声明などを見るに、党の方針に従わず、自らの信念に基づいて行動する4人の議員がいるのでは?と思わせるところもあった。

実際、これらの問題に関して、非常に明確な態度を持つ4人の議員がいた。Birgitta Ohlsson (Liberal Party)、Karl Sigfrid (Moderate Party)、Annie Johansson、Fredrick Federley (どちらもCentre Party)の4人である。彼らはこれらの問題に関しての概略を示し、さらにはそのキャンペーンすら行った。おそらく、Fredrick Federleyは彼に投票した有権者の期待を裏切れなかったに違いない。

しかし、事態はより複雑であることが判明する。

火曜の議論を紛糾させたものであるのだが、この法案に対して、ジャーナリスト、海賊、弁護士、ブロガー、全政党のユース組織、そしてスウェーデン情報部のSäpoが、強い批判を行っていた。海賊党のRick Falkvingeも、法案に対して最も強く反対した1人である。また、日刊紙4紙の上級編集委員も強い反対を示した。Karl Sigfridは実際に反対票を投じそうだ、という噂が流れる一方で、Fredrick Federleyは、その方向性についてアンビバレントな感情をブログにて吐露していた。

議論は、再三にわたってModerate Partyの国防相Sten Tolgforsの傲慢さ、無知さ、無理解をさらしつつ、激しく行われた(彼は、もし議会がこの法案を通過させないのであれば、議会はアフガニスタンで活動するスウェーデン国連軍の生命を危険にさらすことになる、と発言している)。

議論も終盤に差し掛かり、Fredrick Federleyはそのスピーカーの一人となっていた。彼はその段になって、自身の信念に基づかねばならないその一方で、党を失望させたくはないということを、涙交じりで(そして彼の母への感傷的な言葉も含みつつ)うまくいってのけた。彼は、法案を議会の防衛委員会に差し戻し、個人の権利に最大限に配慮するものにするべきだと述べた。これは、政府連立を維持しつつ、Centre Party(その前日まではプライバシーやオンラインの権利を強く主張していたはずの)が面目を失わないようにするよう巧みに画策された政治劇場であった。この時点で、法案がLiberal Partyからの改善案に則って 作り直されていたことをFederleyは知っていた。その新たなバージョンでは、コントローラーを制御する新たな機関が含まれていた。

当初、投票は水曜の朝に行われることになっていた。、数百名の群衆が議会前に集まり法案への抗議の声を上げ、議員たちに反対票を投じるよう訴えた。群衆は、海賊やジャーナリスト、政党のユース組織、そして懸念する市民たちが混じり合っていた。火曜の討議後、その翌朝の投票は法案を修正のために差し戻すかどうかだけを決定することとなっていた。そして、法案は可決された。

民主主義の道化芝居の中で、法案は時間の記録について修正されたものを、改めて夕刻に投票されることになったとアナウンスされた。スウェーデン情報部Säpoの前長官Anders Erikssonは、投票を前に、スウェーデンラジオ局にこう述べている。「私は法案が書きなおされる必要があると考えています。それはいくつかの点でチェックとバランスにおいて不十分であるためです。…法律そのものに誤りが存在しているのです。」

今のところ、Centre PartyのFredrick FederleyとAnnie Johansson は、彼らの有権者に対して当初示していたように、「改善された」法案があり、その修正版に対しては、党の顔を立てて投票するという姿勢を貫いたとされている。では、他の反対者たちはどうしたのだろうか?

複数のブログにて書かれているところによると、 Moderate PartyのKarl Sigfrid は、この法案に対する反対票を投じることを決断したようだ。しかし、彼は党議員30名、党代表、そしてFredrik Reinfeldt首相の控える党ミーティングに連れて行かれ、彼が投票できないくらいにまで、バッシングを浴びせたのだそうだ。

さて、もう1人は?Liberal PartyのBirgitta Ohlssonは、Centre Partyの議員たち同様に、おそまつなものであった。彼女は投票を棄権した。Dagens Nyheterのインタビューによれば、「自らの自由主義への信念、自らの有権者、しかしまた、私の党に配慮して」のことであるという。

水曜夕刻、FRAの法案バージョン1.01が議会に戻されたとき、もはや結果は1つしかなかった。政府与党とFredrik Reinfeldt首相は、内部の批判者を黙らせ、何としてもこの法案を通すのだと決意し、法案は可決された。そしてスウェーデンは、プライバシーなきDDRの時代に入った。法案がいかにしてヒューマンライツ(プライバシー・家族・家庭・通信を尊重する権利)とを両立させることができるのかは、後にEU法廷にて決定されることになる。そこでは反対派の議員が数名、審議に参加することになる。

党の方針ではなく、自らのイデオロギーに従って、自由主義的な票を投じたのは、Liberal PartyのCamilla Lindbergだけであった。本日のExpressen紙の社説で、彼女はこのように説明している。「私の(職務への)忠実さは、有権者とともにあります。そして、私自身と私の信念。私の同僚たちや土壇場での修正といったものとは関係なく、私はこの法案に賛成する票をどうしても投票することはできませんでした。 [...] 確固たる利点なくして、プライバシーや自由を脅かすのであれば、私はそうした法案を支持することはできません。」

ようこそ、1984へ。

"BIG BROTHER IS WATCHING YOU."

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ようやく中国に世界が追いついてきた!
スウェーデン、「盗聴法」可決される http://peer2peer.blog79.fc2.com/blog-entry-1077.html 今後、日本の国会では、児童ポルノに名を借りたフィクション規制と同じく「海外でも複数の国が」といった主張になっていくでしょうね。 欧州諸国ってちょっと前まで、中国の
2008.06.29 23:21 | 東方不敗の幻想
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