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Perfect Dark:Winny、Shareに続くメジャーP2Pファイル共有ソフトとなるか

国産P2Pファイル共有ソフトといえば、ご存知のとおりWinny、Shareが有名ですが、その2大ソフトを排出した2ちゃんねるにて、新たなP2Pファイル共有ソフトが誕生した模様。その名もPerfect Dark。ちょっとアレな名前はともかくとして、比較的住民には好評らしく、多くのユーザがテスターとして参加しているようだ。Winny開発者が逮捕され、Share開発者が開発を停止している今、メインストリームとなれるのだろうか?国内産のP2Pファイル共有ソフトウェア開発の共通点から考えてみたい。

Perfect Dark @ ウィキ

詳しい説明は、有志の立ち上げているWikiを参考にしてもらうとして、このような日本における個人の開発者によるP2Pファイル共有ソフトウェアの開発について考えてみる。

現在、日本で主流になっているP2Pファイル共有ソフトはWinny、WinMX、Share、LimeWireといったところだろうか。世界的にはトップシェアを誇るBitTorrentではあるが、日本では大規模なコミュニティが存在しないことなどから、それほど普及はしていないと思われる。また、日本人が利用しように、コンテンツの多くが英語メインであること、トラッカーの存在が必要になることなどから、他ソフトに比べると日本での普及は「それなりに」といったところだろう。

その主流となっているP2Pファイル共有ソフトであるけれど、そのうちの2つ、言わずと知れたWinnyとおそらくそれに続くであろうShareが日本におけるP2Pファイル共有の2大巨頭と言えるだろう。

今年の夏前に報告されたインターネット白書2006では、実際に利用されているP2Pファイル共有ソフトの調査結果として、1位がWinny(29.0%)、2位がWinMX(23.8%)、3位LimeWire(10.5%)となっているが、質問項目の中にはShareが含まれていなかったようだ。個人的に、コミュニティの活動や解説サイトなどから考えると、WinMXを越したとは言わないにしても、ShareがLimeWire以上のシェアを占めていると推測する。WinMXがシェアを落としていることを考えても、Shareが2番手と考えるのも想像に難くない。

WinnyとShare、この2つの国産P2Pファイル共有ソフトは、非常によく似た特徴を持つ。第一に一個人が開発を行っているという点、第二に2ちゃんねるを中心にその開発が進んだソフトである点、第三にPureP2Pである点が主に上げられるだろう。

1.個人が開発を進めるP2Pファイル共有ソフト
欧米の企業を中心としたP2Pファイル共有ソフト開発の有り様とは異なり、一市民が匿名で開発を進めているという点である。捜査機関が本気で捜査を開始すれば、いかに匿名といえでも、丸裸にされてしまうけれど、それでもそれを知りうる立場にある人たちはごく一部であり、それが気に食わない人たち全てに知られるわけでもない。よっぽどの状況にならない限りは、過剰な社会的な責任や、業界団体による恫喝を負わずに済んでいるという部分もある。海外に目を向けると、以前から、P2Pファイル共有企業はその責任を常に求められ続け、Grokster判決後はそれを盾に改善か、閉鎖かの2択を迫られたという経緯がある。つまり、企業であるがゆえに、責任を追求されやすいのである。とはいっても、Winny作者の金子氏は逮捕されてしまったが、それはかなり強引な方法であり、それを考えると13日の判決もどうなるかはわからない。また、たとえ著作権侵害の幇助が認められたとしても、高裁、最高裁でも議論の余地は十分にあるとみなされるだろう。なぜならば、開発者自身への責任は完全に問える状態にないからである。業界団体はそれを強く求めてはいるものの、それを認めてしまえば、開発者がユーザの利用方法にまで責任を負わされることになり、ソフトウェア開発をかなり衰退させてしまうことが予想される。世界的に見ても個人の開発者がユーザの利用法にまで責任を問われるというのは稀有であり、個人で開発を進めるというやり方は、企業としてそれを行うよりも、比較的緩やかな部分がある。もちろん、だからといって違法な利用のされ方を是認するわけではないが、一つの問題を解決するために、十の問題を引き起こしていたのでは意味がない。

2.2ちゃんねるダウンロード板発のソフトウェア
ダウンロード板に限った話ではないけれど、2ちゃんねるは非常に多くの人たちが集まるコミュニティ、フォーラムといった性質を帯びている。また、海外のフォーラムのように極めて個別化されているわけでもないので、他のスレッドの住民であっても情報に触れやすい場所であり、多くの人の目に留まりやすくもある。また、その手の情報に関して多く触れている人たちでもあり、新たなファイル共有ソフトの登場に胸を躍らせてテスターとして協力を惜しまない人も多い。開発環境としてもテスターが多く、告知の場としてもたくさんの人、しかもその動向に注目している人たちが集まる場所であり、一石二鳥ともいえる。そこでの人気と言うのは、必然的にインターネット上、雑誌などにも波及する。ソフトとして優れていること以上に、たくさんの人がそのネットワークに参加しているということがP2Pファイル共有ソフトウェアにおいては、最大の魅力となる。反面、ダウンロード板の住民の多くは、違法ファイル共有に飢えており、そのような利用のされ方がされてしまうのは必然であろう。また、そのような行為によって損害を受けているという人たちも、ダウンロード板を閲覧しているだろう。そう考えると、ダウンロード板での人気の高まり、というのはまず真っ先に手を打たなければならない対象となる。 これらの点で、Perfect Darkは、開発を続ける限りでは開発環境としてはよい場所で発展を続けることができるが、一方でそれを快く思わない人たちからもその動向を容易に監視されることになる。

3.PureP2Pであること
Winny、Shareがそうであったように、Perfect DarkもPureP2P型のファイル共有ソフトである。どうしても、中央サーバを立てて運用すると言うのは、個人の開発者や有志の力だけでは非常に難しい。もちろん、少数で楽しむというのであればよいのだろうが、P2Pファイル共有の最大のメリットである、多数のユーザの参加を求めるのであれば、必然的にサーバに負荷が集中するHybridP2Pという選択肢は、まず選択されないだろう。それに中央サーバの運営にはどうしても責任が問われる可能性が高い。開発者が負担するにも有志が負担するにも、違法コンテンツが紛れ込まないように手を打つというのは非常に難しいことだろう。PureP2Pを選択し、匿名性を高めれば、負荷の分散とともに法的責任の分散も可能となるという算段もあるのだろうか。現状では、開発者の責任はなかなか問われにくい状況であるが、このような状況が続けば、業界団体側が開発者の責任として違法なコンテンツの配布を阻むような技術の導入を必須とする法改正を求める可能性もありうるが。

他にもクローズドソースであるといった匿名性を高めるためには止むを得ない事情や、それによって多数のユーザがある程度は匿名で通信を行うことができ、それによってユーザが集まるという点もあるだろう。このように海外でのP2Pファイル共有ネットワーク、ファイル共有ソフトウェアの発展とは、また異なった日本ならではのP2Pソフトの発展が見られるという点で、このPerfect Darkの誕生はなかなか興味深いものであるなと思う。そして、先行してメジャーとなった2つのファイル共有ソフトとの類似点も見られ、このまま開発が続けばメジャーなファイル共有ソフトとなりうるかもしれない。

ただこのような状況がなかなか続かないだろうということも容易に推測できる。現在、違法ファイル共有ネットワークは社会問題化しており、あらゆる手を尽くしてもなかなかその対策は成功してはいない。そうなれば最後の手段として、法改正によって、これまで違法とされてこなかった行為を、違法な行為とするしかないわけである。そうなったときに気づいてももう遅いだろう。これまでの夢の島にはいけなくなり、合法的な利用自体も、その法改正のおかげで非常に肩身の狭い使い方を強いられるだろう。そのときに初めて、この規制はおかしいと声を上げても、覆水盆に返らず、である。

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Comment

名無しサソ | URL | 2006.12.14 20:26 | Edit
いつも読ませてもらっています。

本筋から逸れて申し訳ないのですが・・・
思った事があったので、コメント入れてみます。

PDと2chについて一つ補足するならば、
同時期にム板で開発されていたP2Pでo2onがありますが、
ID表示がないために、テスト報告が抽出しにくく、
新たにダウソへと、スレを移行したという経緯があります。

はっきり言って、「一般人」が使いやすいフィードバック
受けたいならば、ダウソ以外選択肢がないです。
人のそうに偏りが出ていないところも、重要な要素かもしれません。

ここ最近で、ソフ板発のP2Pにおいて軌道に乗った
ものがありませんし。

VIPはスレ落ちが激しいですし、ν速は、もはや。

日本の個人開発系は、ダウソ由来がほとんどなのは
そういう理由があるのだと思われます。
heatwave | URL | 2006.12.14 23:10
コメントありがとうございます。読んでいただいてありがとうです。

同じ2ちゃんねるといえども、住民も仕様も異なることで開発環境は左右されてしまうのですね。なるほど、と思いました。o2onの経緯も知らなかったので、勉強させてもらいました。

ID非表示であることが無駄な感情的議論を生まないというメリットもある半面、IDがなければちゃんとした議論も成り立ちにくいといったところでしょうか。継続性や参加性、住民の気質などなどが合わさるとダウンロード板がベストということもあるのかもしれませんね。

ただ、ダウンロード板があまりに巨大で、雑多なコミュニティゆえに、その他での開発がしにくいという面もあるとは思います。ユーザが一極集中しているのですから。まぁ、それは誰が悪いといった類のものではなく、そうなってしまったのですから、自然に任せる他はありませんが・・・。ただ、最近のダウアンロード板を見るにつけ、共有のジャンルだけで細分化されていく傾向はちょっとやりすぎかなと思ってみています。しょうがないのかもしれませんが・・。

それと余談ですが、ShareNTスレのようなスレッドはいいですね。個人的には、ShareNTのネットワークをパブリックドメインの作品で満たしてくれたらなぁと思っています。ある意味では規制に対するアンチテーゼともなると思いますしね。

それと本筋からそれているとは思っていないので気にしないでくださいね。P2Pファイル共有ソフトはある意味ではユーザもそのシステムの一部ですし、それを育てるのもユーザですから、その下地となるコミュニティやフォーラムの動向というのも重要なことだと思っています。ソフトウェア板発の開発が難しいというのも、そういう理由からだと思いますし。
021 | URL | 2006.12.27 18:03 | Edit
> これまで違法とされてこなかった行為を、違法な行為とするしかないわけである
これはまさに、
「悪用厳禁」「ぶっこぬき」等と謳い、
ファイル共有ソフトで市販の著作物を入手すること
を誘う雑誌類の規制だと感じた。

かつて「完全自殺マニュアル」が批判を浴びた末に
各都道府県で「有害図書」指定され事実上の発禁処分状態になったように、
悪用厳禁雑誌類も同様の状態になるべきだと思う。

現状のままこれを放置することは、P2Pファイル共有の世界に
「著作物の無料入手」を期待する「利用者」を放置するのと同義ではないか。

確かにP2Pのファイル流通システムには数が重要ではあるが、
だからといって違法なコンテンツで誘い込むのは誤りだ。

その点、PDにはまだそういう「悪質な客引き」が付いていないため期待が持てる。
本スレでは合法ファイルを用いてテストする空気ができており、
キャッシュファイルの削除にも寛容なようだ。

その手の雑誌類らは「表現の自由」を振りかざしてくるとの話しも見かけるが、
犯罪を誘う内容で商売をすることが規制されないのが不思議でならない。

手を付けるなら健全な空気が主流である今のうちと思うのだがどうだろうか。
heatwave | URL | 2006.12.27 20:08
021様、コメントありがとうございます。

いわゆるネトラン系の雑誌のことを指しているのですね。個人的にも、表現の自由との対峙を避けるという政治的な背景から、ネトラン各種の雑誌に対する指導等がなされてこなかったと思います。金子氏の逮捕に伴って、同容疑で家宅捜索を受けたtips管理人について考えると、あまりひどいと思いますが。

ただ、私は表現に対する規制までは考えてはいません。なぜなら、結局はユーザにその矛先が向くと思うからです。ソフトバンクは不問に附し、tips管理人は家宅捜索を受ける、そういった運用がなされることが推測されるからです。出版社に家宅捜索に入るなどということになれば、表現の自由だ!と活字業界、マスメディアが猛反発してくれますが、一方で個人の表現の自由が侵害された程度ではネットユーザしか動きません。他の人たちは静観するでしょう。残念ながら、「現状では」ネットユーザの声は、意見でしかありません。たまに力を持つこともありますが、それも限られた文脈だけの話です。結局のところ、依然としてネトラン系の雑誌がはびこっているわけです。一切の弁明も、tips管理人への擁護キャンペーンも張らずに。

ちなみに、私が考えていた違法行為とは、ソフトウェアの配布に関する責任、というものです。あまり厳しいものであれば、開発にまで影響を及ぼす可能性もありますが、少なくともWinny作者のしたことを裁けるようなものが必要になってくると思います。ただ、やはりそれもバランスが重要であり、本当に作者、配布者の意図しない違法な用いられ方をされたとき、またほとんどは合法的に使われていてもほんの一部で違法に使われていたときには、責任を問われない、という制約が必要にもなると思います。まぁ、結局曖昧になって訴訟の恐怖と常に戦わなければいけなくなりそうでもありますが・・・。

PDに関しては、テスターの人たちも気を使って、自分の著作物を流していたり、クリエイティブコモンズにある作品を共有していたりと、とてもよい空気であると思っています。極上のメニューやレシピにも笑わせてもらいましたし。ShareNTの赤スリ撲滅運動もなんだかんだで楽しそうですしね。

確かに、そのようにして作り上げているソフトウェアを、安易にWinnyやShareの乗り換え先として紹介するのは、結局のところバッタの大群に襲われているのと同じかもしれません。そのバッタを呼び込む出版物に対して、厳しい視線を投げかけけられるという風潮になればよいのですが・・・。PDはPDとしての使われ方をしてくれるのが、一番よいと思うのです。

海外ではMediaSentryといったP2P調査企業を、P2Pの寄生虫などと揶揄していますが、日本だと、2ちゃんねるやその他のサイトから情報を拾ってくるだけの雑誌なんかがそうかもしれませんね。
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