スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

英国:「歌ってみた」のおかげでミュージシャンの収入が増加

以下の文章は、paidContent:UKの「Musicians’ Income Growing Thanks To Online ‘Hairbrush Divas’」という記事を翻訳したものである。

原典:paidContent:UK
原題:Musicians’ Income Growing Thanks To Online ‘Hairbrush Divas’
著者:Robert Andrew
日付:August 12, 2008

作曲家、ソングライター、音楽出版社へのデジタルロイヤルティは、昨年から急速に増大しており、フィジカルメディアからの売り上げは未だに下落を続けている。MCPS-PRSロイヤルティ徴収協会の今年の前半期の結果は、オンラインサービスからの徴収額が、昨年前半期に比べ、40%も増加したことを示している。一方CDなどからの徴収額は9%の下落を見せている。

協会は、この支払いは「セルフメイドビデオ―ファンが自ら楽曲を歌う、演奏するのを撮影したもの―の投稿によってブーストされていました。また、これにはグループダンスビデオの流行も貢献してもいるようです。」という。Broadband MDのAndrew Shawは“hairbrush divas(ヘアブラシディーバ)”が収益をドライブしており、それが次のポップスターを発掘するものだという。言い換えると、このビデオをクリックして再生すると、Leona Lewisはマイクロペイメント(少額の支払い)を得るということ。

 

このことは、きちんとライセンスを受けたソーシャルネットワーク、ダウンロードストア、オンラインラジオサイトなどが、CDセールスの落ち込みによる減収を取り戻す助けとなりうることを示唆している。たとえ、音楽ビジネスが、もはや消費者にお金を出してもらうことが望めないのだとしても、その商品を利用するサービスからはお金を取ることができる。MCPS-PRSは支払いの大部分をiTunes Storeから得ている。

しかし、オンラインロイヤルティは依然として小さく、550万ユーロから上昇して700万ユーロになった程度である。これは録音物の6,000万に及ぶダウンロードおよびストリーミングからの支払いであり、徴収協会60,000人のメンバーに分配される。

協会によると、こうした支払額は「急激に」上昇しており、それはライセンスされたオンラインミュージックサービスのためであるという。昨年、YouTubeは先払いの均一料率にてライセンス契約を交わした初のケースとなり、同様の契約がBeboやiTunesとも交わされた。フィジカルメディアセールスからの支払いは予想以上で、これはUSBスティックやDVDなどのフォーマットでのライセンスによるものであった。しかしディスクセールスの下落がたたって、CDからの収益は15%の減少となった。最も重要な点としては、総ロイヤルティ支払額は、2億8,600万ユーロと6%の上昇を見せている。

(中略)

最も歌われたオンラインミュージックは…

  1. Leona Lewis, Bleeding Love
  2. Soulja Boy Tellem, Crank Dat Soulja
  3. Timbaland / OneRepublic, Apologize
  4. Rihanna ft. Jay-Z, Umbrella
  5. Sean Kingston, Beautiful Girl
  6. Britney Spears, Gimme More (It’s Britney, Bitch)
  7. T2 ft. Jodie Aysha, Heartbroken
  8. Sugababes, About You Now
  9. High School Musical, You Are The Music In Me
  10. Timbaland ft. Keri Hilson, The Way I Are

日本風に言い換えると、みんなが「歌ってみた」をやってくれたおかげで、収益が増えたということか。まぁFlat Feeによる支払契約を結んでいくことで、ますます多くの収入を得ることになる、というのは、当然のことだったりする。個人的には、まだまだ成長途中にある市場を育てつつ、収益を増やしていくことが必要になると思う。

また、今回の件には直接関連しないが、オンラインならではの問題も生じうる、ということも重要かなと思える。海外サイトをスムースに利用できるという現在のインターネットの環境であるがゆえに、たとえばYouTubeと未だライセンス契約を交わしていないJASRACの管理曲を利用したビデオを、インターネットユーザがYouTubeにアップロードすることができるという問題をも引き起こしている。複数の国の徴収団体と個別にライセンス契約が必要になる、というのは、1つ1つの徴収団体との契約においては小さい額でも、それが積もり積もることで膨大な額となる、ということも考えられる。さらに、それ以外にも世界中の団体と交渉するというコストも存在するわけで。

もちろん、だからと言って、契約を結ぶな、無断で使わせてやれというわけではなく、そうした部分があるのであれば、そうした現実に即した柔軟な契約、またはシステムが必要になってくるのかな、ということ。

これらの問題は、たとえばインターネットラジオ大手のPandoraなどですでに見られている。先日、Pandoraは、「このまま法外な著作権料を支払っていくのでは近いうちにサービスを閉鎖するほかない」と述べており、年を追うごとに増大する著作権使用料率のために、今後はやっていけなくなるとしている(ネットラジオに対する料率の値上げに関してはこちら)。また、海外徴収団体との契約に関しては、昨年の5月よりライセンスの問題から米国外からのアクセスを遮断せざるを得なくなっている、ということがあった。ただTechCrunchによれば、その後も英国に関しては、「何らかの解決が得られるのではないかという見込みのもとに、著作権団体と現実的に支払いが可能な使用料金について交渉を重ねる間、英国ユーザについてはブロックの対象外」としていたものの、その交渉は頓挫し、今年1月には英国ユーザからのアクセスも遮断せざるを得ない状況となっている。

もちろん、Pandoraといえど自らの利害に従って発言しているわけで、すべてを鵜呑みにすべきではないのだろうけれど、現状のネットラジオの収益性とそのコスト、ということを考えると、難しいだろうなぁと思えてしまう。私個人としては、音楽はどんなことがあろうとも聴くことから始まる、と考えている。すべてのアクションはその次に続くのだ。したがって、その「聴く」ための接点をこそ、音楽ビジネスにおいては最も重要視すべきだと考える。もちろん、そうした接点からも利益を上げたい、というのは理解できるが、しかしそれも度が過ぎれば自ら入口を閉ざしてしまうということにもなりかねない。

上記の記事やこのWiredVisionの記事などを読んでいると、ますますライセンス収入へのシフトが進みつつあるようにも思える。それが全て、ということには(しばらくは)ならないのだろうが、少なくともそれが1つの柱としてこれまで以上に重視されるのだろう。ならば、殺さず活かすことを第一に考えるべきではないだろうか。

余談ではあるけれど、ヘアブラシディーバって言葉は今回初めて知った。でも、言い得て妙というか、言葉からすぐにイメージが連想するという感じ。まぁ、ヘアブラシの代わりにネギを持って歌う歌姫もいるみたいだけど。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1149-d2e89729

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。