2006年12月16日
原典:Australian IT
原題:Free-to-air copping a download
著者:Lara Sinclair
日付:DECEMBER 14, 2006
URL:http://australianit.news.com.au/articles/0,7204,20922899%5e16123%5e%5enbv%5e,00.html
オーストラリアの35億ドルにも上る無料の(free-to-air)民放テレビ産業は、予想を上回る速さでインターネットによって脅かされている。このたび公表された調査では、53%の回答者が普段TV番組をインターネットからダウンロードしていると回答し、その大半が違法なものであった。
研究はシドニー大学の学生Adam Zuchettiによって行われ、4人に1人が週に2度、もしくはそれ以上、テレビ番組をダウンロードすると回答した。そして、現在、テレビ視聴の主な形態がダウンロードによるものであるという回答は21%にのぼる。
調査は今年初め、ローカルテレビのwebサイト上で行われ、ほぼ800人のテレビファンが調査に応じた。
研究では、大部分の人が無許諾のダウンロードが違法であることを知りつつも、97%のダウンローダーはそれでもP2Pファイル共有サイトや、YouTubeのような商業webサイトを利用し、主なコンテンツのソースとしてそれらに親しんでいる。
Zuchettiによると、その番組の構成がテレビネットワークにとって都合がよく、それが適切でないと思われるときには、人々はその番組に飽き飽きしている。
「人々は番組への多様なアクセスの方法を望んでいます。」とZuchettiは語る。
「私は今、チャンネルBitTorrentから欲しいものすべてを手に入れることができるので、商用テレビネットワークは当然の報いを受けることになるでしょう。−これが人々の典型的な発言です。」
調査は、19%のダウンローダーが、ローカルネットワークが彼らのお気に入りの海外の番組を放送するまで待ちたくないことを、さらに18%はオンデマンドで番組を視聴するタイムシフトを、17%がオーストラリアでは放送されていない番組にアクセスしていることを示している。
すべてのfree-to-airネットワークは、インターネット上で利用可能な番組からクリップを作成する実験をおこなっており、TenのポッドキャストでのThank God You're Hereはまさにその一例である。
ネットワークはまた、ファンがオンラインに向かう誘惑を減らすために、OCやJerichoのような番組を本国アメリカでの放送の24時間以内に放送をしている。
メディアバイヤーであるFusion StrategyのSteve Allenは、ダウンロードしている人たちの実数は予想を上回るものだったと語る。
Free TV Australiaによると、ダウンロードによって視聴レベルに影響を及ぼしてはおらず、都市部において今年は0.7%上昇しているという。
Allenは、ネットワークへのプレッシャーが増加する一方で、ダウンロードは、視聴率によってTV視聴に影響を与えるというわけではなさそうだと語る。
「私は、タイムシフト視聴が...TVに大きな影響を与えるものとは思っていません。私たちは、2,3の例を24時間以内の放送とかそういうもので見せています。それは、視聴レベルに何らかの差異をもたらすものでもありません。」
「Desperate HousewivesやLost、Prison Breakは、昨年すべてインターネットを介して違法に利用することができました。私たちが、真のブロードバンドの次のステージに進むに際して、これは、人々がどれくらいの量をダウンロードしているかではなく、人々がどれくらいの頻度でダウロードしているかという事例が、予想をはるかに越える物となっていることを示しています。」とAllenは語る。
Zuchettiは、定期的に番組をダウンロードする人たちであっても、ショーについて話すためにfree-to-air TVを見ていると語る。「本当の文化的分裂が、ダウンローダーと非ダウンローダーの間にあります。ダウンローダーは、オーストラリアで放送される際に、(そのエピソードに)戻ってこなければなりません。そうすることで、彼らはここ(オーストラリア)でその番組の話についていくことができるのです。」
調査の結果、もっともダウンロードされた番組は「Lost」であり、以下に「Veronica Mars」「House」「Prison Break」「 Dr Who」が続いた。
有料ダウンロードは、より多くの番組をオンデマンドで利用可能にできるよう、ローカルTVの運営者たちが調査しているオプションの1つである。Yahoo!は、新しいエピソードの有料配信サービスを行うという意向を示している。一方でTenは、Australian Idolのクリップを、ビデオの前後にCMを挿入することで視聴可能にしている。
Zuchettiの研究によると、回答者の大多数(53%)は、コンテンツへの対価を支払う用意はあるという。しかし、3分の1の回答者はその意思はないと回答している。
「もっとも人気のあったオプションは、2つの選択肢を提供するということです。つまり、広告による無料のダウンロードか、有料のダウンロードか。」と彼は言う。
まぁ、日本人だと「24」のように人気のあるドラマでも、放送後に番組がダウンロードできるとしても、字幕とか吹き替えがないとみれないわけで、その辺の事情は英語圏と非英語圏で違う。ただ気持ちはわかるけどね。でもそれに対して放送局は24時間以内に放送を行うことで、そのような理由でダウンロードしているユーザの欲求を満たし、ダウンロードという選択肢をとらなくてもよいようにしている。ただただ、違法ですよとか、やめましょうというのではなく、ユーザの需要を感じ取って、それを実行することも抑制の一助となる可能性をちゃんと考えている。でも、このような歩み寄りをうけて、ユーザがそれをどう評価して、自分の行動を抑制できるかどうかはユーザ次第かなぁ。
それ以外に気になった点は、ユーザは(広告を含む)無料と有料の選択というオプションを求めているということかな。複数の選択肢を用意するというのは、コストもかかり不経済かもしれないけれど、一律有料にしてビジネスチャンスを失うよりは、よいのかもしれない。
それにしても、もし今後番組のダウンロードが可能になったとすれば、視聴率以上に明確な数字が現れるわけで、人気番組はいいとしてもそうじゃない番組は結構シビアに見られちゃうのかなと思ってみたり。



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