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EA:厳しすぎるDRMにユーザが反発、海賊行為によって抗議

以下の文章は、TorrentFreakの「Spore: Most Pirated Game Ever Thanks to DRM」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Spore: Most Pirated Game Ever Thanks to DRM
著者:Ernesto
日付:September 13, 2008
ライセンス:CC by-sa

Sporeは間違いなく、最もGame of The Yearを期待されたゲームだった。ゲームそれ自体は、プレイする人を爽快にしたが、 しかしDRMは多くの人々を違法コピーに駆り立てた。既にSporeはBitTorrentで50万回以上ダウンロードされ、その数はますます増大している。

多くの批評家たちが、Sporeは素晴らしいゲームだということに同意する。しかし、ユーザはゲームに付された不合理なDRM制限には満足できないようだ。EAは合法的に購入したユーザであっても、それを3回までしかインストールできなくすることにした。

DRMの根本的な考えは、ゲームの海賊行為を止めさせることである。しかし、実際にはしばしば逆の影響をもたらす。Forbesが指摘しているように、現在、複数BitTorrentサイトのコメンターたちが、正規版にあまりにひどい、制限的なDRMを施されているために、合法的にこのゲームをダウンロードしているという。「お前らには、このゲームを史上最も著作権侵害されたゲームにする力がある。会社が出した粗悪品にヴァーチャルな鉄槌を下してやれ」とdeathkittenはThe Pirate Bayのコメント欄に記している。彼/彼女は全く正しい。Sporeは1週間以上にわたってThe Pirate Bayにて最もダウンロードされた.torrentとなっている。これはゲームとしては異例のことだ。

Sporeが最初にBitTorrentに現れた9月2日から、複数のBitTorrentiサイトを介して50万回以上ダウンロードされている。このダウンロード率は海賊版ゲーム史上最大のものであり、今後1,2週間は、BitTorrent上で最も著作権侵害されたゲームであり続けるだろう。

今年のベストセラーゲームであるCrysisと比較してみると、リリースされた2007年11月以降、42万回ダウンロードされたのみである。現在、Sims 2が最も著作権侵害ダウンロードという記録を持っている。このゲームは、我々がダウンロードをトレースし始めるよりずっと以前にリリースされており、このゲームに関する正確なデータはない。ただ、我々は100万回程度ダウンロードされただろうと見積もっている。

もちろん、Sporeの記録破りのダウンロード数は、単にDRMのせいというわけではないかもしれない。しかし、この件は確かにそれを促進しただろう。さらに、これだけにはとどまらず、SporeはAmazonの最低評価ゲームの1つともなった。2,219のレビューのうち、2,018はゲームの評価を星1つとし、すべて厳しすぎるDRMのためとされた。

DRMはゲームの違法コピーを止めさせることの役には立たないどころか、合法的に購入したユーザだけを苦しめることになる。なぜなら、海賊版からはDRMが抜かれているのだから。同様のことが、音楽、映画、書籍にもいえる。EAやその他メディアはこのレッスンから多くを学ぶべきだろう。

もちろん、人気のゲームであることを考えると、当然その中には海賊行為を目的とした海賊行為が少なからず存在していることも事実ではあるが、正規ユーザであってもこうした抗議活動に参加している人々も少なくはないだろう。

少なくとも、DRMがユーザの自由を束縛するものである以上、度が過ぎれば、正規のユーザが最も割を食うことになる。海賊連中はクラックされた快適なバージョンを使っているにもかかわらず、一方で正規ユーザは、自分たちはお金まで出しているのになぜこれほどまでに"海賊行為を止めさせるため"のDRMによって不自由な思いをしなければならないのか。

もちろん、パッケージは制限も含めた上の価格である、といわれればそれまでなのだが、ユーザとしてはゲームは好きだが、DRMは気にくわないというアンビバレントな感情を抑えきれない状況にあるといえる。もちろん、海賊行為という手段で抗議するということ自体は、法的にはよろしくはないことではあるのだが、DRMが海賊行為を促進しているのだ、という皮肉を作り出し、自らの主張をアピールしようとしていること自体は、理解できなくもない。個人的にはお勧めしないし、抗議するなら直接EAにメールを送るなりしたほうがよさそうだが(もちろん、EA以外の人達にもこうした事実があるんだとアピールしたいという思惑もあるんだろうが)。

以前、海賊たちとの対話を試みたゲームクリエイターがいたのだが、その彼のお話についてのエントリを転載しよう。

以下に、Kevin Kellyの「Why People Pirate Stuff」という記事を翻訳した堺屋七左衛門さんのエントリ、「みんなが海賊版に走る理由」 を掲載する。

原典:The Technium
原題:Why People Pirate Stuff
邦題:「みんなが海賊版に走る理由」
著者:Kevin Kelly
日付:August 19, 2008
翻訳:堺屋七左衛門
ライセンス:CC by-nc-sa

無料の世界では、規範意識がむしり取られている。そう、近ごろでは多くの製品やサービスが意図的に無料で提供されているのだが、かなりの消費者は無料でない物についても、違法な無料版に引き寄せられている。値段の張るデジタル製品の無料版を非合法のファイル交換サイトで見つけるのは難しくない。あるいは断片的にはユーチューブ(YouTube) のような正規の集積サイトにもある。高価な商用ソフトウェアのように値段の高い品物の大部分は、事実上無料で手に入れることができる。しかし非常に安い物でも同様に、無料の海賊版が横行している。

なぜ人々は安価なデジタル製品に対して海賊行為を働くのか?なぜキャンディーを盗むのか?ゲーム開発者クリフ・ハリス (Cliff Harris) はオンライン世界に向かってこのような疑問を投げかけた。クリフのゲームは、彼の考えでは非常に手頃な20ドルという価格である。それでもそのゲームは常に海賊行為に遭っている。どうして?彼は自分のビジネス手法を変更する必要があるのかどうか、本気で知りたいと思った。そこで大いなる群衆に問いかけた。「なぜ人々は私のゲームに海賊行為をするのか?」善悪の判断ではなく、ただの質問である。彼の疑問は、スラッシュドット、ディグ、アルステクニカなどブログ界に広く転載された。そして何百何千もの回答があり、いずれも100語以上にわたる長文であった。クリフは「多くの人がゲーム開発者に対して、この質問に回答する機会が来るのを長い間待っていたかのように思える」と言っている。

クリフは回答の中に、ある傾向を見いだして驚いた。最も多かった反応は、彼のゲームは(そしてゲームは一般に)購入者が得るものと比べて高すぎる---たとえ20ドルでも --- という一般的な感情だった。そして次に多い意見では、ゲームの購入やプレー開始を面倒にしているもの、たとえばコピー防止、DRM(デジタル著作権管理)、2段階のオンライン購入手続など --- ゲームをしたいという衝動とゲームをすること自体との間に存在する障壁は、とにかく何でも、無料の手段に走ることを正当化する理由にされてしまっている。なお、イデオロギー的な動機(資本主義や知的所有権あるいは作者に対する反感、またはアウトロー気取り)は決定的に少数派だとハリスは言う。

ここが彼の立派なところだが、質問に対する率直な回答を見てハリスは考えを改めた。彼はビジネスモデルを変える決心をした。まず、ゲームの価格を半額(10ドル)にした。今まであったDRMコピー防止をやめた。ウェブストアを使いやすいものにすると約束した。たぶん、1クリック精算も使えるようになるだろう。無料デモ版をもっと長いものにすることにした。最も重要なことは、ゲームの品質をもっと向上させる必要があるという新事実を知ったことである --- たった20ドルの価値のゲームではあるが。ハリスは次のように書いている。

私のゲームはできる限り最高のものではなかった。皮肉にも、ゲーム創作においてさらに1マイル先へ進む熱意を失わせていたのは、一つには、何千人もの恩知らずなバカどもが、発売初日に無料で全部コピーしてしまうという思いがあるからだった。それはとてもやる気を失わせる。しかし、実際に海賊たちと話し合ってみると、非常に多数の人々が正真正銘の良いゲームを正当に評価していることがわかった。私のゲームに対する批判のいくつかは、痛いところを突いていた。私の印象では、クドス2(Kudos 2)を前作よりもただ良くするだけでなく、大いに、圧倒的に、とてつもなく良くて、洗練されて、うまく設計された、そして調和のとれたものにすれば、多くの海賊志願者たちが実際にゲームを買ってくれるようになると思う。以前は海賊のせいでやる気をなくしていたが、今度は本当に彼らに触発されるようになった。そしてゲームを面白く洗練されたものにするため、私は今まで以上に熱心に仕事をしている。

最後のお話は、みんなが私のゲームを簡単に買えるようにすることだ。私は自分の決済代行業者にアマゾンの1クリック方式を採用させようと本当に頑張っている。私の考えでは、そのほうがゲーム配信サービスの「スティーム」よりもずっと便利だ。ゲームをなるべく迅速かつ容易に買えるようにするために、私はいつも努力している。
ハリスの記事「海賊との対話」("Talking to Pirates")はたった1ページの文章だが、一読に値する。ハリスの路線変更が売上を促進するかどうか見届けるのは非常に興味深い。ハリスがこの素晴らしい行動を貫徹して、来年にはその結末を投稿してくれることを私は期待する。

(レベッカ・ブラッド Rebecca Blood の情報提供に感謝する。)

上記エントリの翻訳をリクエストした際、快く引き受けてくださった堺屋七左衛門さんに感謝と敬意を込めて。

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