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RIAA v. The People: Five Years Later (1) テクノロジーへの告訴

以下の文章は、Electronic Frontier Foundationの「RIAA v. The People: Five Years Later」というレポートの一部を翻訳したものである。

原典:Electronic Frontier Foundation
原題:RIAA v. The People: Five Years Later
日付:September, 2008
ライセンス:CC by-nc

2003年9月8日、 レコード産業は、ピアツーピア(P2P) ファイル共有ネットワークにて楽曲を共有したとして、261名の米国音楽ファンを訴えた。ここから、レコード産業の最良の顧客であるはず音楽ファンに対する、先例のない法的キャンペーンを開始した1。それから5年がたち、レコード産業は少なくとも30,000人の個人に対して、訴訟、和解、法的措置のほのめかしを行ってきた2。こうした人々の中には、子供たち、老人、 失業中の未婚の母、大学教授などが含まれ、そして彼らは米国数百万人のP2Pネットワーク利用者の中からランダムに選ばれた。 こうした動きは終わりを見せることなく、新たな訴訟が毎月起こされている。 さらに現在、彼らは法廷の判断によらずして、和解を成立させることを目的に膨大な数の「前訴訟」和解要請状を送り続けている3

しかし、音楽ファンを訴え続けることは、無許諾のP2Pファイル共有に対しては効果的ではない対処であることが判明した。訴訟が一般に広く認知されているにもかかわらず、P2Pネットワークからダウンロードすることはますます人気を高めている4。 そして、こうした訴訟キャンペーンは、アーティストたちにいかなるロイヤルティをももたらしてはこなかった。1つのことが明らかになっている。つまり、音楽ファンを訴えることは、P2Pジレンマへの解答とはならない。

Ⅰ. 序章:テクノロジーへの告訴

まず初めに、音楽産業はP2Pファイル共有に対して、過去にしばしば破壊的イノベーションに対して行ってきたように応じた。つまり、弁護士を雇い、イノベーターに仕向け、テクノロジーが成熟しきる前に握りつぶそうとした。1999年12月のNapsterに対する訴訟に始まり、レコード産業はメジャーP2Pテクノロジー企業を次々と訴えていった。Scour、Aimster、AudioGalaxy、Morpheus、Grokster、Kazaa、iMesh、そしてLimeWire5

こうしたテクノロジーは、許諾を受けた楽曲、ライブコンサートレコーディング、パブリックドメイン作品、映画のトレーラー、ビデオゲームなど、非侵害的な目的でも使われていたにも関わらず、レコード産業はこれらの企業に対する大半の訴訟に勝利してきた-しかし、それ絵も彼らは戦争には負け続けている6。Napsterが閉鎖された後も、新たなネットワークが即座に現れたのである。Napsterの後には、Aimster、AudioGalaxyが現れ、それらもLimeWire、Morpheus、Kazaaに取って代わられることとなった。そしてまた、それらもeDonkeyやBitTorrentにとって一部取って代わられることとなった7

一方、P2Pソフトウェアアプリケーションの増大とともに、ファイル共有ユーザの数も増大を続けた。今日、オープンプロトコル、オープンソースソフトウェアに依存するP2Pネットワークは、いかなる特定のソフトウェアベンダーからも独立して繁栄を続けている8。P2Pはインターネットトラフィックの45%を占めるというが、その理由の1つには、既にBitTorentのようなテクノロジーが、複数のメインストリームの、合法的な用途のために採用されているというためでもある9。加えて、音楽ファンたちは新たに所謂『ダークネット』ソリューションに移行し始めている。たとえば、iPodの交換、DVD-Rへの書き込み、AppleのiTunesソフトウェアを他のユーザの「ライブラリ」をダウンロードできるようにする改造、大容量ファイルを友だちに送るためにプライベートオンラインストレージネットワークを利用する、といった方向に10

にもかかわらず、2005年6月のMGM v. Groksterでの最高裁判決によって勢いを増した音楽産業は、P2Pテクノロジー企業を脅すために法的脅威を利用し続けている11。iMesh、BearShare、Kazaaなどの一部企業は法的プレッシャーに屈し、彼らのネットワークから著作権侵害コンテンツを排除するために「フィルタリング」を用いることに同意した。しかし、これにはほとんど効果はなかった。なぜなら、フィルタリングがなされたP2Pアプリケーションは、即座にフィルタリングがかけられていない別の選択肢への移行を促したのだから。実際、フィルタリングのかけられていないP2Pソフトウェアは、小規模のオフショアカンパニーや、趣味で行っているプログラマ個人でさえ、その提供を行えるのである。Napsterは大学生がほんの数ヶ月で製作したものであり12、BitTorrentはある失業中のソフトウェアデベロッパーが空いた時間を利用して作られたものである13。現在、コンピューターサイエンスを専攻する学生たちのほとんどは、2,3週間のうちに新たなP2Pファイル共有アプリケ-ションを作り上げることが可能である14

一方、他のP2Pテクノロジーサイトは、P2Pテクノロジーの合法的な利用を拡大し、それに対する注目を集めることで、法的攻撃からの防衛を強化している。たとえば、BitTorrentインデックスサイトのIsohunt.comは、パブリックドメインコンテンツをプロモートし、様々なインディペンデントミュージシャンからのCreative CommonsライセンスミュージックをアーカイブするJamendoとの提携を果たしている15

要するに、テクノロジーを訴えてもうまくはいかなかったのである。

今日は第一章までを翻訳しました。続きはこちらです。

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