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P2Pファイル共有(スパム)広告がうまくいかない5(+1)の理由

以下の文章は、P2P Blogの「Five Reasons There Is No Adwords for P2P Yet」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Five Reasons There Is No Adwords for P2P Yet
著者:Janko Roettgers
日付:October 20, 2008
ライセンス:CC by-nc-sa

Brand Asset Digitalは今日、LimeWireやGnutella、Emuleといったファイル共有ネットワークにペイパークリック広告をもたらすP2P広告プラットフォームP2Pwordsをローンチした。ニューヨークを拠点とする同社は、LA Times BitplayerブログのJohn Healeyから非常にポジティブなレビューを受けており、それによると、彼は「P2Pwordsが提供する機会は非常に大きいものであり、広告主がその誘惑に勝つのは難しいだろう」としている。

ファイル共有と広告の組み合わせは確かに面白い。ファイル共有ネットワークは数百万人のユーザを引きつける。エンターテイメント産業の『衝撃と畏怖(shock-and-awe)』訴訟戦略がうまくいかないことはますます明白なものとなってきており、それによって多くの人々がP2Pをマネタイズするうまい方法を模索することとなった。もちろん、こうした初期の試行錯誤のアプローチに懐疑的な視線を向けるのは良いことだ。たとえば、検索広告とP2Pネットワークの融合を約束したSkyriderは、資金提供された2,500万ドルを使い尽くし、先週そのドアを閉めた

以下、GigaOMの『Five Reasons There Is No Adwords for P2P Yet』の記事より要約。

Brand Asset Digitalは同社のP2PwordとGoogle Adwordsを比較し、その利点を強調する。Googleの検索量が月に100億回である一方、P2Pネットワーク上では1日に15億回の検索がなされているという。P2Pwordsでは、そうしたP2Pネットワーク上での検索数を当て込んで、スポンサードコンテンツ、広告サポートコンテンツを提供したいと考えている。また、プライベートベータテストでも、非常に50 Centのスポンサードビデオを用い、上々の結果を見せているという。ただ、この記事の筆者Jankoは、5つの理由からP2PwordsにはAdwordsにはなれないと懐疑的に見ている。

  1. P2PwordsはAdsenseじゃない:Googleとの決定的な違いは、Brand Asset Digitalが検索エンジンを持たないということ。前者は自ら検索結果に広告を表示させることが可能である一方、後者はSEO的手法を用いなければ検索上位に表示されず、綱渡りもいいところである。また、たとえ上位に表示させることができても、ユーザに選択されるだけの魅力がなければならない。

  2. P2PからWebへの動き:同社は上り帯域の70%がP2Pによるものだ、としているがそのほとんどはBitTorrentが生み出している。同社がターゲットとしているLimeWireのようなP2Pクライアントではない。

  3. P2P広告マーケットの混雑:同社はP2Pwordsを初の「ペイパークリック検索マーケティングプラットフォーム」だと吹聴しているが、既にJun Group, Mediadefender, Hiro, Yume Networksが同様のサービスを提供している。先週消え去った. Skyriderも同様のビジネスをしていた。また、Gnuitellaネットワークは、スパマー、ポルノ広告、ウィルスやその他不愉快なものがたくさん氾濫し、捜し物の邪魔をする。さらに、P2PユーザはIPベースのブロックリストを使用しており、P2Pwordsもその仲間入りするのは時間の問題である。

  4. マーケットはそんなに大きくない:P2Pネットワーク上で広告を出せる業種は限られている。そこにいるのは音楽や映画を求めるユーザなのだが、かといってエンタメ産業が現状を受け入れるわけもない。ユーザは無料でコンテンツを求めており、その顧客獲得単価(CPA)は割高だ。

  5. 迫りつつある大きな変化:P2PwordsはLimeWireクライアント上の検索結果を主に狙っているのであろうが、その同じ場所にLimeWireLime Linksという独自の検索広告ネットワークを展開しようとしている。LimeWireがこれに乗り出してくれば、P2Pwordsのビジネスモデルは一夜にして時代遅れのものとなろう。

先週、Jankoが伝えていたSkyriderお話に重なる部分があるかもしれない。おそらく、P2Pwordsも類似した手法を用いてビジネスをしようと考えているのだろう。しかし、それは結局はスパム的手法でしかなく、いずれは淘汰されるべき、いや、Skyriderを見るに淘汰されているといえるかもしれない。


Brand Asset Digital Webページより

他の企業がどうしているかというと、類似した手法としてはLimeWire自身が広告ネットワークをクライアント上に導入しようとしており、スパム的手法を用いたところで、LimeWire、そしてユーザから何かしらの対策を講じられてしまうだろう。それ以外の企業はといえば、HiroやYuMe NetworksのようにP2Pファイル共有ネットワークで自由に流通させても、動的に広告を挿入できるソリューションを提供しており、単なるスパムとは異なる手法を用いているところもある(ユーザによってはそう感じるかもしれないが)。個人的にはそうしたやり方もありだと思っているので、応援したいところでもあるのだが。

ではこのP2Pwordsはといえば、やはりスパム、よく言ってもSEOバリバリの手法を用いているだけで、特にユーザにとって価値ある情報を提供しようというものでもないだろう。もちろん、アンチパイラシーの一環として検索リストをFloodさせるというやり方もあるが、それはそれで別のビジネスと考えるべきだろう。少なくとも、ファイル共有ユーザ出会ってもお客さんと考えるのであれば、ユーザをだますやり方は得にはならない。

さて、JankoがGigaomに寄稿した記事が、ちょっとした珍事を巻き起こしたようだ。ある意味では、スパム的発想の奴はやはりそういうものなんだなと思わせてくれるのだが…。何が起こったのかについてJankoが説明してくれているので、以下に訳すことにする。

以下の文章は、P2P Blogの「Astroturfing for P2P ads」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Astroturfing for P2P ads
著者:Janko Roettgers
日付:October 21, 2008
ライセンス:CC by-nc-sa

ノー、私はP2Pネットワーク上で広告することすべてがスパムとは考えていない。イエス、私はこうしたジャンルのどこかにビジネスチャンスが眠っていると考えている。さらにイエス、この領域に滑り込んでくるすべてのプレイヤーが立派な市民であり、ルールに則り、浅ましいSEOを避け、人々が真に興味を持つコンテンツを配信し、提供する振り、誰かの振りをしないと信じたいともっている。 さて、こんなことがあったんだ。

昨日、Gigaom似て公開されたP2Pwordsに関する私の記事は、最初の数時間、誰からもコメントが投稿されなかった。そのあと、午後9時のあたりに、突如として数分のウチに10ほどのコメントが投稿された。それらのコメントはこの記事を批判し、P2Pwordsの会社を擁護するものであった。これらは皆、異なるユーザ名を用いていたが、すべて同一のIPアドレスであった。Gigaomのスタッフは、これをスパムに対して通常みんながしているように対応することにした。つまり、削除とブロック。

ただ、LA Timesの同業者たちは、こうした大量コメント送信を見抜けなかったのかもしれない。John Healeyの記事のコメント欄には1ダース以上のコメントが並んでいる。こうした人々は、P2Pwordsについてどう評価しているのだろう?じゃあ、見てみようか。

「これはすごい!」

「このマーケティングの可能性は途方もないね。なんか、やるべきことをきちっとやったって感じ。相当利益になるイノベーションだね。」

「なんでGoogleはこれを考えつかなかったの?」

「クール…。ついにP2P市場を許容し、強化する本当のテクノロジーを持った企業が出てきたね。Stuff Brand Asset Digital、いいね!」

「民間企業がフレッシュなアイディアで市場を刺激する一歩を踏み出している、素晴らしいね」

まだまだあるけど…。もしこうしたコメントをした人が、Gigaomで密かに多重人格の振りをして暴れまくったCox Cableの加入者だったとしても、特には驚かないけど。

LA Timesのエントリのコメント欄は、これ以外にも「訳していて鳥肌が立ってしまいそうなレベル」のコメントが並ぶのだけれど、最後のDavis Freebergコメントが秀逸だ。

彼らがスパムするのはP2Pネットワークだけじゃなかったんだな。

http://www.p2p-blog.com/item-878.html

すべてを覆す一言、だよなぁ。ある意味、お見事。

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