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英国:違法ファイル共有ユーザとして不当に告訴された老夫妻、告訴を取り下げられる

以下の文章は、TorrentFreakの「Lawyers Forced to Drop P2P ‘Wireless Defense’ Case」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Lawyers Forced to Drop P2P ‘Wireless Defense’ Case
著者:enigmax
日付:October 29, 2008
ライセンス:CC by-sa

二人合わせて120歳を超える老夫婦は、Atariのゲームの著作権を侵害したとして英国ゲーム弁護士Davenport Lyonsに訴えられ、500ユーロ超を損害賠償を請求されている。しかし、身に覚えのない請求にうろたえる老夫婦に対し人気の商業誌がサポートを申し出た。驚くべきことでもないが、それによって弁護士は引き下がることとなった。

IPアドレスは直接の著作権侵害者を特定するものではない。これはこれまでに何度も何度も述べられてきていることだ。しかし、それはまったく伝わってはいないようだ。にもかかわらず、アンチパイラシー追跡企業や弁護士たちによる告訴は後を絶たない。

この件もそうした多数の告訴の一例となるのであろうが、あるご夫婦がオンラインパイラシーに関して誤った告訴を受けている。しばしば批判の的となっているアンチパイラシー監視企業Logistepと英国弁護士Davenport Lyonsの協同によって、Ken & Gill Murdoch夫妻のうちのいずれかが、違法にAtariのゲームRace07を共有していたとされた。これまでのケースと同様に、夫妻は多額の賠償金(525ユーロ(855ドル))を支払うか、裁判であらそうかの二択を突きつけられた。

Metroによると、夫妻はこれまでコンピューターゲームをしたことすらなく、誰かが不正に夫妻のワイヤレスルータにアクセスしたために、誤って特定されたのではないか、と述べている。実際、こうしたエラーは(訳注:アンチパイラシー)探索プロセスのいかなるステップにおいても生じうるものであるが、アンチパイラシー追跡企業Logistepはそうした部分を公開していないために、正確にどこの部分でそうしたエラーが生じ得たのかは全くわかりようもない。真実がどうであれ、夫妻は当然のことながら、支払いの要求を拒絶した。そして、それが次の展開を生み出した。

夫妻は、人気の商業誌Which? Computingとそのエディター Sarah Kinderのサポートを受けることとなった。「弁護士らが、不正に違法ファイル共有ユーザを追求していることは、正義に反することです。彼ら(Davenport Lyons)は、すぐにこうした高圧的な戦略を停止しなければなりません。」と彼女はいう。

なんともまぁ、このWhich? Computingが間にはいってくれたおかげで、Davenport LyonsはMurdoch夫妻に対する訴訟を取り下げることとなった。本件と類似したケースも、これに続くことを祈りたい。

再び、法律事務所がクライアントのためとして、主にイージーマネーを稼ぐことに関心を示しているのだろう。彼らは欠席判決のケースを大いなる勝利だとして喧伝しているが、実際に訴えられたファイル共有ユーザが反論してきた場合には引き下がるのである。

TechCunrchでもこれに関する記事が書かれており、こうした不当な告訴に巻き込まれるケースはますます増加しているのだという。

同じ目に遭った人は、この夫妻(無事訴え取り下げとなった)だけではない。BBCが取材した法律事務所「Lawdit」の知的所有権専門のMichael Coyle事務弁護士によると、一般市民が違法ファイル共有者と誤認されるケースはますます増えているという。氏は既に、何かの手違いで著作権侵害の訴え を起こされたと主張する人たち70人のケースを担当しているが、同様の訴えはまだ今後も続きそうだと言っている。

TechCrunch Japanese :ゲームやらない人にまでゲーム違法コピーの損害賠償命令(英国)

こうした「全く心当たりがないのに突然訴えられた」というケースは、かなり以前、RIAAが大規模訴訟戦略を展開した頃からあるのだが(たとえば、KazaaユーザとしてMacユーザのご婦人が訴えられたケースなど。当時Mac版のFastTrackクライアントは存在していなかった)、こうした誤認に基づく訴えは、抑制されているとは言い難い。むしろ増えている、とまでは正確な数字がわからないので何とも言えないが、そういった印象を覚えるところもある。もちろん、こうしたケースが特に目立つからというところでもあるのだろうが。

さて、上記のTechCrunchの記事では、こうした誤認に基づく訴訟が多発している可能性について、トラッカーに接続してくるアンチパイラシー企業(たとえばLogistepやBayTSP)の調査を攪乱するために、「The Pirate Bay」が当該コンテンツのダウンロード/アップロードとは無関係なIPアドレスも返している、というフェイクピア戦略の影響が強いのではないかと考えているようだ。

確かにこうした戦略は、アンチパイラシー企業の調査手法の妥当性を疑わせるためには悪くない戦略かもしれないが、TechCrunchでも「これで無実の人たちが現実に裁判沙汰に巻き込まれるなんてことにならないよう願いたい。」と述べられているように、ともすれば違法ファイル共有とは全く関係のない人まで訴訟に巻き込んでしまう可能性がある。

私は、こうしたアンチパイラシー企業の調査手法に問題があるとは思っているが、かといって、その問題をさらに大きくするために、無関係の市民を巻き込むことでその妥当性をおとしめるという戦略は支持できない。

ただ、こうした無関係なIPアドレスを混入させることだけで、こうした問題が生じているというわけではなく、TorrentFreakの記事にもあるようにアンセキュアな無線ネットワークを構築していることによっても、無関係な市民が訴訟に巻き込まれるということも起こっている。そうしたケースにおいては、可能な訴えられた側を支持したいところではあるが…。

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