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米国:キャンパスネットワーク内での海賊行為の抑制にかかるコストは?

以下の文章は、TorrentFreakの「Tackling College Piracy: At What Cost?」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Tackling College Piracy: At What Cost?
著者:Ben Jones
日付:October 22, 2008
ライセンス:CC by-sa

高等教育機会法2008(Higher Education Opportunity (HEO) Act of 2008)は、米国の単科大学、総合大学に対し、回族行為を抑制するための措置を執り、著作物をファイル享有ネットワークで共有する学生を追跡することを求めている。最近の調査によると、こうした海賊行為対策に費やされるコストは、大学ごとに年間35,000ドルから500,000ドルにまでなることが明らかとなった。

大学がキャンパスネットワーク上で海賊行為を抑制するための手法に関しては、我々の『Tackling College Piracy』シリーズにて解説を加えてきた。そしてこれら手法のほとんどが、技術的に効果は薄く、心理的なレベルでのみ効果があり得るというものであった。「技術的アプローチ」の主な問題は、許可されたネットワークトラフィックと、許可されていないネットワークトラフィックの区別が不可能であるという点にある。にもかかわらず、これらのアンチパイラシーへの取り組みは非常に金がかかる。

Campus Community Projectの調査によれば、まず第一に、違反の申し立てに対応するために膨大な時間が費やされるということがある。IT担当者一人がこうした作業にかける時間は、年間で平均すると私立大学の場合620時間、公立大学では750時間となる。私立大学でより短い時間となっているのは、一般的にはそのサイズに由来するのだろう。サイズが小さいということは、検索する人数も少なく、従って通知の頻度も低いのであろう。

全体的には、多くの人が予想する以上に、大学が必要とするコストは大きい。こうした著作権侵害通知に対する対処のために-直接的、間接的に-費やされるコストは、大学ごとに毎年350,000ドルから500,000ドルにも上るという。そのコストとは裏腹に、米国の教育の質は既に疑問視されている(最近では、3rd Presidential Debateにて大統領候補者のBarack Obamaが言及している)。こうした点において、著作権侵害に対処するために要されるコストは無意味である。

同調査によれば、公立大学の25%がCopySenseのような技術的フィルタリング方式を採用しているという。以前に述べたように、そうした手法はかなり不正確で、ほとんど機能することはない。ミズーリ理工大学が行なっているようなP2Pアクセスに関連した教育的手法は、ほとんど一般的ではない。むしろ、大半の大学は、単に海賊行為を行なった学生をネットワークから排除し、復帰させて欲しければ二度とそうしたことは行なわないと約束するよう求めるのみである。一部では罰金などが科せられることもあるが、これはまだ一般的なものではない。今後も我々はこうした話題を取り扱っていく。

ミズーリ理工大学が行なっている心理的な抑制手法に関しては以下のエントリを参考に。

クイズ:違法ファイル共有を激減させたユニークな方法とは? - P2Pとかその辺のお話@はてな

実際には、心理的な抑制だけではなく技術的抑制も伴っているということに注意が必要だが。このレポート自体はさっと目を通した程度なので、上記の内容に関してはそれぞれに確認していただきたいのだが、流し読みした感じではなかなか興味深い内容だと思えた。機会があれば読んでおこう。

NEW: The Campus Costs of P2P Compliance (Oct. 2008) | The Campus Computing Project

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