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Gnutella/eD2kネットワークを利用した広告サービス(スパムツール)はマルウェアを拡散させる?

以下の文章は、TorrentFreakの「Adwords for P2P, Advertising Opportunity or Spamming Tool?」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Adwords for P2P, Advertising Opportunity or Spamming Tool?
著者:Ernesto
日付:November 23, 2008
ライセンス:CC by-sa

今年、複数の企業が、LimeWireやその他のGnutella、eD2kベースのファイル共有アプリケーションの数百万人にも及ぶユーザをターゲットとした、広告プログラムをローンチした。特に、最近ローンチされたサービス『PeerMatrix』では、広告とかつてのスパムとの境界線は完全に消え去ってしまっている。

ファイル共有ネットワークは依然として高い人気を集めており、数百万人のアクティブユーザとそれらネットワークは、スパマーや詐欺師たちにとって非常に興味深い場所であろう。最近、たとえば、LimeWireやFrostWire、eMuleといったGnutellaやeD2kベースのアプリケ―ションは、新たなタイプのゴールドディガーたちに直面している。キーワードは『広告』だ。

我々は過去に、MediaDefenderによるP2P広告の試みを報告したが、ファイル共有ネットワーク上で金儲けをしようとするのはMediaDefenderだけではない。先月、P2Pwordsが広告サービスをローンチし、さらに最近になってPeerMatrixがP2Pユーザをターゲットとした別の広告アプリケーションをローンチしている。しかし、この種の広告が非常に効果的かどうかは疑わしい。これらは実際には、マルウェア販売業者にとっての理想的なビジネスでしかない。

先週金曜のプレスリリースによれば、PeerMatrixは「...広告ファイルの名前をP2Pユーザが検索するファイル名に変える革命的なテクノロジー」を用い、「それによって広告ファイルがダウンロードされ、視聴される可能性を劇的に増大させる」のだという。

つまり、この(特許を得た)「革命的なテクノロジー」を利用する広告主は、出稿したバイアグラの広告を、たとえば『The Dark Knight Trailer.avi』という名前に書き換えるという可能性があることを意味している。さらにどうしようもないことに、広告主は実行型のマルウェアアプリケ―ションやトロイの木馬を含むあらゆるファイルタイプでこうすることが出来る。他にも検索結果を汚染するためにこのソフトウェアを利用することも可能となるだろう。

FrostWireの主要開発者であるAngel LeonはTorrentFreakに対し、PeerMatrixのマーケティング手法について感心しない、と述べている。むしろ、懸念を覚えるという。「こんなものが『革命的なテクノロジー』なわけはありません。。かつてのフェイク検索結果ををもたらす以上のものではありません。スパムといった方が通りがよいでしょうか。(訳注:我々)コミュニティの関心は常に、これらの結果を排除することにあります。」

PeerMatrixは、これらのアプリケーションを無料で提供している。同アプリケーションは、Vista、XPを含む最近の全てのWindows OSで動作する。PeerMatrixのビジネスモデルは、『広告主』が拡散させようする広告ファイルに、ごくわずかな割合でPeerMatrix自身の広告を挿入することで利益を上げる、というものである。

我々はこのアプリケーションを、最悪のスパムツールであると見なさざるを得ない。幸運なことに、Gnutellaベースのファイル共有アプリケーションの大半の開発者たちは、この意見に同意する。「FrostWireクライアントがこれらのフェイクを認識し、エクスペリエンスを本来あるべきクリーンなものとするために、我々は最善を尽くします。これらの広告ファイルが、検索結果上で広告ファイルであると明確に判断できないのであれば、それは明らかにスパムでしかありません。」とLeonはいう。

PeerMatrixの社長Bernard Trestは、こうした意見に反論を加える。「YouTubeもオーバーレイ広告を実験していますし、その他数多くのサイトでも類似したオーバーレイのコンセプトは利用されています。基本的に、人々はYouTube上に広告があることを望んではいません。しかし、彼らはいずれにしても広告を見ることを強制されます。我々の行為が『スパム』であるというのであれば、GoogleやYahoo、YouTubeでさえスパムだということです。」

しかし、PeerMatrixに関する問題は、広告主がP2Pネットワークにおいたコンテンツに対して、いかなるコントロールもきかないという点にある。たとえ、それが実行可能なファイルであっても、何の問題もなく流通してしまう。さらに、Trestは彼らのソフトウェアによって挿入された広告は、検索結果上で「広告」であることが表示されないことを認めた。「ターゲット広告であれ、非ターゲット広告であれ、広告は広告として指定されません。」

これが最悪のスパムツールでないとしたら、一体何だというのだろうか?我々はファイル共有アプリケーションの開発者たちがこの新たなスパムツールに注目し、可能な限りこれらフェイクファイルをフィルターすることを心から望む。もし、これがユーザにとっての問題だと認識されることになれば、多くのP2PユーザがBitTorrentに切り替えることになるだろう。

うーん、確かにこれはスパムやマルウェアを扱っている連中の目に止まれば、早速利用されることになるだろう。もちろんこうした人々は、これまでも同様にファイル名を偽装してマルウェアをつかませようとご熱心だったが、このツールはそうした人たち以外にも利用可能であるという点で脅威となりうる。既に類似したツールが使われているだろうとは思うのだが、一般に公開されたということを考えると、これまで効率の悪いやり方を繰り返していた人までこうしたスパミング/マルウェア拡散が可能なってしまうわけで。

とはいえ、いたちごっこのスパム/マルウェアの世界で、今更こうしたツールを使おうとしている時点で周回遅れという感じもしないでもないが。

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