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Jonathan Coulton:「Creative Commonsは喜びの掛け算みたいなもの」

以下の文章は、CreativeCommons.orgの「Commoner Letter #3: Jonathan Coulton」という記事を翻訳したものである。

原典:Creative Commons
原題:Commoner Letter #3: Jonathan Coulton
著者:Melissa Reeder
日付:November 17, 2008
ライセンス:CC by


Jonathan Coulton; photo by Del Far under CC BY 2.0

私たちのコミュニティへ。私たちが次のコモナーレターでフィーチャーするのは、CCモデルがミュージシャンにとってうまくいくことを証明したアーティスト。Jonathan Coultonのキャリアは、彼の音楽をファンと共有するところから始まった。それも単に聴覚的な共有というのではなく、私たちのライセンスを用い、デジタルに、そして意味を持った形で共有することから。私たちは今年、Jonathanとともに、新しい刺激的なCCアイテム―彼の音楽とトラックソースが入ったUSBジャンプドライブ―の提供に向けて取り組んできた。それでは、彼の心を込めたコモナーレターをここに紹介しよう。私たちの新しいジャンプドライブの情報も話してくれている。これらのメールレターを受け取りたいという方は、こちらからご登録を。

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Dear Creative Commoner:

僕が初めてCreative Commonsを知ったのは、2004年のカンファレンスでのLawrence Lessigのスピーチで。僕がそこにいたのは、フューチャリストやスーパーサイエンティストのオーディエンスを前に、未来、復讐、ロボットアーミーについての馬鹿げた歌を歌うために招待されたからだった。それを聞いて私は少し怖くなってね―その頃、僕はインターネットで名前が知られてなかったから。その当時、僕はまだ以前の仕事を続けていて、30代中頃の職業プログラマがどうやって音楽を作って生計を立てていくことができるかを模索してた。Lessigはいつものプレゼンテーションで(でも僕にとっては、それまで目の当たりにしたことのない、そして未だに僕にとって最高のPowerPointカンフー)著作権の歴史や、Creative Commonsのゴールについて説明した。講演が終わり、皆がランチに出て行く中、僕は頭が燃えているかのような感覚に襲われていた。僕がこれまで聞いた話の中で、最も刺激的なアイディアだったから。

当時、僕がフルタイムで音楽に取り組むことができなかったのは、将来の見通しが全く立たなかったからなんだ。音楽を作る、何かが起きる、お金を儲ける、それが僕が考えることのできた限界だった。Creative Commonsは僕の中にあったギャップを埋めてくれたんだ。もちろん、インターネットのことは知ってたけど、リミックス文化、ファイル共有、ファンクリエイトコンテンツに気づいている程度だった。でも、Creative Commonsライセンスの考え方、自分で作ったアート作品にライセンスをつけることができて、自分の意図―たとえば、私の音楽を共有して、リミックスに使って、ミュージックビデオに使って下さい―を明言することができるってアイディアはすごい説得力があったんだ。自分の楽曲に翼を与えることができるんだ、それでその楽曲たちは世界中のいろんなところに羽ばたいて行って、僕が届けられるとは夢にも思っちゃいない人たちにまで音楽を届けることができるんだ、そんなアイディアに僕はゾクゾクしたし、すごく励まされた。すぐに自分の楽曲にCCライセンスをつけたよ。その1年後、僕はフルタイムで音楽を作るために仕事を辞めた。

CCが僕のミュージシャンとしてのキャリアにどれくらい貢献したのかを大げさに言うのは難しい。2005年に僕はThing a Weekっていうプロジェクトを開始した。そのプロジェクトは、毎週1曲新曲を作って、それを自分のウェブサイト、ポッドキャストフィードでリリースする、その全てをCreative Commonsでライセンスする、というものだった。その年を通じて、オーディエンスは増え続け、彼らは僕の音楽をベースにして作ったもの―ビデオ、アートワーク、リミックス、カードゲーム、塗り絵―をフィードバックしてくれるようになった。こうしたファンメイドのTorrentのいくつかは行方がわからなくなっちゃったし、単に僕の音楽を友だちと共有しているだけの人たちがどれくらいいたのか全くわかりようもない。でも、僕が今、こんな風に生活していられるのも、そのほとんどがCreative Commonsのおかげだってことは確信してる。実際、それがオーディエンスが僕のことを知るきっかけにもなってるんだ。たとえば、YouTubeにアップロードされたファンメイドのビデオ、中には数百万回も視聴されているのだってある。これは潜在的なファンに対してものすごい露出になるよね。それも、僕は1セントだって支払っていないってのに。

もしあなたがアーティストなら、自分のしてることを好きだって言ってくれるファンからの連絡は本当に素晴らしいこと。でも、もっとスリリングなのは、自分の作品を元に、何か新しいものを作ろうとしてくれること。自分の創造的な作品が、誰かにもっと創造的な作品を作ろうとインスパイアする、それはあなたの大切な曲に子供ができたようなもの。僕にとってその子供の一人がYouTubeのビデオで、それは百万の人々に視聴されている。Creative Commonsは喜びの掛け算みたいなものかな。誰かが評価してくれたとしたら、あなたが作った作品は世界に加えられる。でも、それが新しい作品をインスパイアするたびに、カルマクレジットを手に入れることにもなる。それは繰り返していく。これが僕がCreative Commonsの気に入ってるところかな。創造の行為には終わりないけど、コラボレーションって形で全くの他人同士を結びつけることで、創造プロセスの始まりになる。僕にとって、それは芸術や文化がどうあることができるかっていう部分に深い満足と美しいビジョンを与えてくれるものなんだ。

そういうわけで、僕はCreative Commons 2008キャンペーンをサポートするために、Thing-A-Weekの楽曲でグレイテストヒッツアルバムをリリースすることにしたんだ。CCグリーン1GBジャンプドライブに未リリースの『JoCo Looks Back』アルバムだけじゃなく、収録されてる全20曲のミックスされてないオーディオトラックを入れてリリースするために、僕らは手を組んだ。このドライブは全コンテンツがCC BY-NC-SAでライセンスされてて、12月31日までCreative Commonsサポートサイトでだけ提供されている。$50+を寄付すれば、手に入れることができるよ。

評価されるだけなら足し算だけど、それを使って誰かに新たな創作をしてもらうことで、乗算になる、というのは面白い考え方だなぁ。

もちろん、Jonathan Coultonと同じことをすれば、必ず成功するってわけじゃない。ただ、同じことをすることで、成功する可能性を得ることはできるだろう。何を目標とし、どうあることを望むかは人それぞれであるが、少なくともそこにいたる道のりは戦略的でなければならない(たとえば、上記のコンテンツ創造の連鎖は『SA(継承)』が付いていることで続いていくわけで)。その戦略の1つにCreative Commonsを利用したルートがある、という程度に考えればよいだろう。

まぁ、それはそれとして、Jonathan Coultonは以前から有名なCCミュージシャンの1人であるが、私が彼のファンになったのは、Creative Commonsとは全く関係のない『Portal』というゲームから。このゲームのエンディング曲"Still Alive"をJonathan Coultonが作曲しているのだけれど、(ゲームをクリアした人には)なかなかに刺激的な内容となっていて、そのくせ優しいメロディと曲調、淡々とした歌い方というアンバランスさに得も言われぬ感覚に襲われた。

そんな感じで、音楽とは全く関係のないところでJonathan Coultonが偉く気に入ってしまったので(Code Monkeyの人という認識はあったんだけど・・)、ついつい衝動的に全楽曲を一括ダウンロード購入してしまったり。で、ダウンロードしたあとで、Still Aliveが入ってなくて「アチャー」ということになったり…(ただ、『Portal』のインストールディレクトリ内にMP3形式で"Still Alive"がインストールされているので、そこからコピーしたけど。あと、Jonathan Coultonが歌っているバージョンもSteam経由でダウンロードできる音楽ゲーの体験版に入ってたり)。

余談だけれど、『Portal』ってゲームは、それほどゲームをやらない私がはまったくらい面白いので是非ともお勧めしたい。『ハーフライフ2 オレンジボックス』というPortalを含む5本のゲームが収録されたコレクションにて販売されている。DVD-ROMでも販売されているのだけれど、Steam経由でかなり安価なダウンロード版も提供されており、個人的にはそちらの方がお勧め(日本語字幕はでないけど)。

最後にJonathan Coultonの曲をご紹介。

彼の代表曲の1つ 『Code Monkey』このクリップが「YouTubeで数百万回再生されたクリップ」。現時点で300万回以上再生されている。この曲とCoultonのThing a Weekプロジェクトに感銘を受けたAdobeのプログラムマネージャーが作ったんだとか。楽曲後のクレジットにその辺のことが書かれているので、曲が終わってからも眺めてみて下さいね。

『Baby Got Back』という曲のライブバージョン。すてきなTシャツですね。

『Still Alive』のJoCoバージョン。AT&Tが以前に提供していたAT&T Tech Channelが収録・アップロードしたものらしい。なんでケーキを食べているかは、Portalをやってみないとわからない(笑)。

関連リンク

Jonathan Coulton公式サイト

■ Jonathan Coultonインタビュー:Sex, Drugs and Updating Your Blog - New York Times

NYTのインタビューはオンラインで奮闘するアーティストの光の部分だけではなく、陰の部分も描いているので、なかなかバランスの取れた内容になっている。未読の方は是非。

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