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オープンソーシャルメディアセンターBoxeeの「海賊ユーザを合法ユーザに変える」アプローチ

以下の文章は、P2P Blogの「Boxee Wants to Enlist TV Pirates to Grow Hulu’s Audience」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Boxee Wants to Enlist TV Pirates to Grow Hulu’s Audience
著者:Janko Roettgers
日付:October 31, 2008
ライセンス:CC by-nc-sa

とりあえず、フィルター、DRM、ロックされたセットトップボックスのことは忘れておこう。オープンソースメディアセンターBoxeeのメーカーは、合法的なソースからテレビを視聴させることを目的とした新たなアプローチに取り組んでいる。そのアイディアの背景にあるのは、海賊たちを罰しようというものではなく、その代わりにHuluやJoost、それらと類似した合法的なストリーミングメディアWebサイトをドライブするためのテイストメーカーとして海賊行為を利用する。

私は2,3日前、DCIAのP2P and Videoカンファレンスにて、BoxeeのプロダクトマネージャーDave Mathewsと話した。Boxeeはここのところ忙殺されており、毎週のように大きなアナウンスを出していた。まず最初に、BoxeeはAppleTVプラットフォーム上で動作することが明らかにされた。そして、HuluがBoxeeにやってきた。さらに最近では、BoxeeチームはCES i-stageコンペティションに勝利し、賞金の50,000ドルに加えて、来年ラスベガスで開催されるCESでのブースまで手に入れた。Boxeeが受賞に至ったのは、潜在的な海賊ユーザをHuluユーザに変えるのを助けるソーシャルな機能のためでもあっただろう。

とりあえず、お話を続ける前に、Boxeeとはなんぞやというところから。概要としてはTechCunrchの記事を、使用感としてはMacの手書き説明書のエントリ、またはBoxeeがアップロードしているビデオを見ると良いだろう。

 

TechCrunchの記事にもあるが、Boxeeは自身をソーシャルメディアセンターとして売り込んでいる。ではBoxeeの「ソーシャルさ」はどこから来ているのだろうか?

NewTeeVeeによれば、Boxeeは、ユーザがハードディスクに保存している大量の海賊コンテンツの視聴習慣を含む大量のデータをキーワード、メタデータ分析、ビデオ指紋等によって識別し、「Boxeeユーザが何を見ているのか」を共有する。Boxeeユーザはプラットフォーム上で友人になり、互いに何をしているのか、何を視聴しているのかを公開しあう。また、ユーザのレコメンデーション、視聴習慣はTwitter、Frendfeed、Tumblrを通じて公開することもできる。

ただ、BitTorrentで(違法に)入手したコンテンツを見ていることが公開されてしまうのは、いかにバリバリのダウンローダでも気が引けるものだろう。そこでBoxeeは、たとえば[Heroes.S03E07.HDTV.XviD-LOL.avi]といったあからさまなファイル名を表示させる代わりに、そのエピソードを合法的に提供しているページ(たとえばHulu)へのリンクを表示する(Boxee上でBitTorrentを利用したファイル共有も可能ではあるが、こちらは合法的に共有できるものに限られるとのこと)。

BoxeeのプロダクトマネージャーDave Mathewsは以下のように話す。

私たちはコンテンツを特定し、それをインターネット上で合法的に視聴するための場所を特定します。[...]違法ファイル共有ユーザがTorrentから入手したファイルを見ていたとしても、彼の友人には、HuluやCBSといった広告付きの合法的なストリーミングをみているように見えるでしょう。…私たちのパートナーがそのビデオをホストしていれば、ですが。

もちろん、海賊ユーザであるという素性を隠すということにもなるのだが、逆にそうした海賊ユーザがBoxeeを利用することになれば、他の人が合法的に視聴している(ように見える)エピソードへのリンクにも触れることになる。それが海賊ユーザに変化をもたらすのではないか、とも思える。

ただ、Huluであれ、CBSであれ、合法的に提供されるストリーミングビデオは、エピソードの合間合間にコマーシャルが挿入されている。一方で、それまで視聴してきた海賊版コンテンツはコマーシャルフリーの快適なものである。そう考えると、海賊版コンテンツの方がより快適だとはいえないだろうか?

しかし、Mathewsはそうした心配は無用であるという。

一般的に、P2Pは悪名高き存在です。確かにアルファギークはTorrentを作成するほどに熱心なのでしょうが、一般的なユーザは、より容易なエクスペリエンスを求めるだけであって、コマーシャルが挿入されたストリーミングであっても視聴することになるでしょう。改めてTorrentを探してダウンロードすることはないと思います。Huluのストリーミングを即座に提供することができれば、待ち時間なし、バッファリング時間なしで即再生できるのですから。

まぁ、確かにBoxeeを利用するようになれば、そうなるかもしれない。もちろん、コレクションを求めるユーザはそれでもBitTorrentからの入手を必要とするのだろうが、とりあえず見られればいいというユーザにとっては、そのエピソードへのリンクが表示され、即視聴できればよいということになるのだろう。

さて、海賊ユーザを合法コンテンツに促すのはよいとしても、当のBoxeeはどのようにして収益を得るつもりなのだろうか?TechCrunchの記事にも

Boxeeは、CBS、Hulu、Netflix、Amazon、BBCのような大手コンテンツプロバイダと交渉をより有利に進める足場確保の面で投資を役立てる必要が出るだろう、と話している

とあるように、Boxeeプラットフォーム上でビデオを視聴させることで、Huluを初めとするコンテンツプラットフォームから広告収入をシェアしてもらうことを期待しているようだ。ただ、そのための交渉は現在それほど進んではいないという(既にJoostとの提携は果たしているようだが)。 「大手コンテンツプロバイダと交渉をより有利に進める」必要を迫られるのは、現状では大手コンテンツプロバイダを必要としているのはBoxee側であり、その逆ではないということ。 Boxeeにとっては、コンテンツプロバイダから熱望されるほどの存在にならなければ、有利な交渉を進めるどころか、お金すら得られないかもしれない。

まぁ、その辺は別としても、このBoxeeはメディアセンターアプリケーションとしては、なかなかの支持を集めており、先日のLifeHackerによるメディアセンター投票でもWindows Media Centerを抜き第2位につけている。また、同記事で知ったのだが、Boxeeを利用することでSilverlightをインストールしているMacユーザ、およびApple TVユーザはNetflixのオンデマンド映画配信サービスを利用できるようになったという。

現状では何をしてでもBoxeeはより多くのユーザをつかまなければならないだろう。たとえHuluや大手ネットワーク、Netflixといったマーケットリーダーに相手にされなくとも、その地位を目指し、より多くのユーザからの利用を模索する第二、第三グループのビデオサービスをターゲットとすることもできる。

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