スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

RIAA、大規模訴訟の停止をアナウンス、しかしネットへの脅威は拡大

以下の文章は、TorrentFreakの「RIAA Stops Lawsuits, But Not the Threats」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:RIAA Stops Lawsuits, But Not the Threats
著者:Ernesto
日付:December 19, 2008
ライセンス:CC by-sa

長きに渡り、RIAAは著作権で保護された音楽を共有するとされた数千人もの個人に対する訴訟を起こしてきた。最近の法廷での敗北の後、同ロビー団体は大規模な訴訟は停止するとアナウンスした。その代わり、著作権で保護された音楽を繰り返し共有する『IPアドレス』を遮断するという強力な取り決めをISPを結ぶことにフォーカスすることになるという。

皮肉なことに、大規模な訴訟を停止するというRIAAの決定は、インターネットユーザのさらに大きな集団をターゲットにするという提案に繋がっている。音楽産業のロビーストは、メジャーレコードレーベルの著作権を繰り返し侵害するインターネットユーザをターゲットにした強力な取り決め―いわゆるスリーストライクアプローチ―をISPと協議しているという。

これは数百万人のインターネットユーザがISPから警告メールを受け取ることを意味している。そしてそれらは、結果的には既得権益を持つ第三者によって収集された『証拠』に基づくことになるだろう。証拠収集技術は、アンチパイラシー団体が声高に叫ぶほどには頑健ではない。しかし、この事実は、数千人の個人が誤って警告メールを受け取ることをも意味している。そして既にそうした濡れ衣を掛けられたケースが多数存在している。最近ではBBCのWatchdogのようなメインストリームメディアでも確認された。

個人に対する訴訟から、ISPレベルでの海賊行為のコントロールへのシフトは、今年のニュートレンドである。多くの国々で、ファイル共有ユーザをインターネットから遮断する可能性に目を向けており、それらはしばしばアンチパイラシーロビーストによって密かに後押しされていた。フランスは今年始め、同国の『スリーストライク』法を初めて明らかにした。これはアンチパイラシー団体がインターネットを警備することを認めるものであった。また、IFPIは法律の有無にかかわらず、これを世界中で実装しようとしている。

しかし、問題はこれだけにとどまらない。RIAAがその思惑通りに事を運ぶことになれば、ISPは同社ネットワーク上を流れる著作物を積極的にチェックしなければならなくなるだろう。問題となっているACTAへのサジェスチョンリストの中で、RIAAはISPに対し、加入者が転送するファイルをスパイし、『著作権で保護されたファイル』のデータベースとの照合を求めている。

世界中のISPが、ネットワークポリスとなることを望んではいないが、しかし他の選択肢はないのだと感じることになるかもしれない。RIAAは、ISPに対し、そのネットワーク上で行なわれる著作権侵害に責任を負わせようとしており、更なるプレッシャーを掛けている。RIAAの提案にはこうある。「反証なき場合、インターネットサービスプロバイダは、ホストするコンテンツが著作権侵害、または違法であることを知っていると見なされ、したがって著作権侵害に対し責任を有すると見なされるべきである。」

したがって、大規模な訴訟を取り下げることを持って前進だと考える人もいるだろうが、この戦略の見直しは、バーチャルポリスによって、消費者(そしてISP)が無実が証明されない限りは有罪だとされることにもなりかねない。RIAAはいくつかの主要な法廷闘争で敗北した。しかし、彼らISPに対してコントロールを得ることになれば、未来はこれまで以上に闇に閉ざされるのかもしれない。

この動きは、2007年終わり頃から2008年にかけて見られてきた傾向だと思われる。ユーザとしても個人をターゲットとした活動に中止してしまいがちかもしれないが、しかし、権利者側も個人を相手にしていてもきりがないことは重々承知している。結局のところ、個人を追求しても効果は大して上がらない上に、失敗したときのコストが高く付くことはこれまでの経験から嫌でも知らされたことだろう。

大規模なアンチパイラシー活動のトレンドとしては、2003年のユーザへの大規模訴訟戦略に始まり、2005年のGrokster判決後のファイル共有サービスとの対決と勝利、ファイル共有ハブ(BitTorrent/eDonkeyサイトやDCハブなど)へのオペレーション/訴訟と続き、現在最もフォーカスされているのがISPによる対処である。

現在最も強く押し進められているのは、スリーストライクアプローチの導入だろう。これは数回の著作権侵害警告を(ISP経由で)受けたユーザをインターネットから遮断するというものだ。しかし、このスリーストライクアプローチの最大の問題は、その主張される著作権侵害の証拠が不十分ではないか、ということ。現時点でも、既に多数の無実の人々が誤って著作権侵害ユーザとして警告を受けており、そうした状況にあっては、確定した証拠もないままに生活のための重要なインフラを奪うことが果たして妥当であるのかどうか議論の余地は十分にある。また、現状ではインターネットは世帯単位での加入になっているが、その構成員の一人が繰り返しの著作権侵害を行なったからといって、その他の構成員のインターネット接続まで奪ってしまってよいのか、という点も十分に議論されなければならない。

また、スリーストライクほどは強力ではないにしても、ISPに対し、特定サイトへのアクセスを遮断するよう求める動きも現在活発化しており、The Pirate Bayなどのサイトは実際にアクセス不能に陥っている地域も存在する。さらに、上記の記事にもあるように、水面下ではISPによるコンテンツフィルタリングを強制せんとする動きもある。

ISPをインターネットポリスにせんとする動きは、それほど目新しいアイディアではないにしても、2008年に非常に顕著にみられたトレンドであったように思える。これに関しては、できれば今年中に何か書いてみたいところである。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1350-79dcf006

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。