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Thing 1: 誇大宣伝を信じるな (New Music Strategies)

原典: The 20 Things You Must Know About Music Online (pp.10-13)
著者: Andrew Dubber
Website: New Music Strategies

Thing 1: 誇大宣伝を信じるな(Don't Believe the Hype)

オンラインミュージックは、しばしばメインストリームメディアに取り上げられるが、そこには2,3の支配的な方向性が存在する。おおよそ、それは真実ではない。

オンラインミュージックの情勢に関しては、事実とフィクション、現実と誇大宣伝とを区別しなければなりません。あなたの生活がそれに依存しているならなおさらです。最も気をつけなければならない2つのことを以下に記しましょう。

1) 技術的決定論(Technological determinism)

特にメインストリームメディアで顕著なのですが、テクノロジーが歴史を動かすというありがちな考え方があります。この考えによると、テクノロジーの変化が、私たちの生活、ビジネス、レジャーとのつきあい方を支配するルールを変えるのだそうです。通常、こうした変化は前進と後退の両者をもたらすことになっています。つまり、新たな機会を得て、かつてのより自然な在り方を失った世界だというのでしょう。

前進
オンラインミュージックの場合、MySpaceがアークティック・モンキーズリリー・アレンを『私たちに与えて』くれた、とか、自宅からのWebストリーミングがサンディ・トムの成功を生み出した、といったストーリーを私たちは目にしています。技術的決定論では、新たなインターネット環境が伝統的なゲートキーパーを出し抜くことを可能にし、マスに直接結びついた優れたアーティストの絶対的なパワーを背景に、一般の人々によるサポートという大きなうねりが成長したと言われています。

後退
一方で、インターネットがいかにしてレコード産業を『殺している』のか、というストーリーもあります。ダウンロードやCDの複製といった習慣が、それだけでメジャーレーベルの来るべき終焉に責任があり、大手リテーラーの衰退を引き起こし、音楽流通、消費の伝統的で『自然な』モデルを蝕んでおり、それゆえに、権利者が創造のプロセスにおいて果たしている役割に見合った報酬を受け取れずにいると言われています。


実にナンセンスなことです。

実際、テクノロジーはそのようなことを『引き起こし』ません。テクノロジーが変化したとしても、それにどう応えるかは私たち自らが選択をするのです。私たちが変化をそれが生じたままに理解してさえいれば、これらのメディアシフトを切り抜けることもできるのです。

2) 人はウソをつきたがる

『ウソ』という言葉は強過ぎるかもしれませんが、あなたがオンラインミュージックに関して目にするものの中には、PRやマーケティングの類が存在しています。騙されてはなりません。控えめに言っても、メディアに到達するトピックのおよそ7割がプレスリリースからのものです。実際には7割どころではないかもしれません。

目にした記事がプレスリリースをソースとしているということに考えが至れば、先入観、偏向、部分的なフォーカスといった点に気付くことができるでしょう。もちろん、こうしたスキルを既に身につけられているかもしれませんが、それでも多くの人は、自分がまだ理解していないと思っていることに関しては、それをすっかり忘れてしまうようです。―そして、その領域の1つにテクノロジーがあるのです。

では…、たとえば、バンドがMySpaceで成功をおさめたという記事を読んだとしましょう。ここで、あなたが最初に思い浮かべるべき疑問は「私がこれを真実であると考えたとき、誰が利益を得るのだろうか?」ということです。そして、バンドは素晴らしいストーリーを用いて売り込みをかけられる、ということを思い出すでしょう。そのストーリーが単なるマーケット的なものを超えて真に素晴らしいというものであれば、売り込みはますます成功をおさめることになります。また、あなたはFox NewsのオーナーがMySpaceのオーナーでもあることを思い出すかもしれません。

サンディ・トムがロンドンのアパートから毎晩流していたライブ・ストリーミングを10万人の人々が聴いていたということをきっかけに、彼女はSonyと契約するに至った、という話題を耳にしたとき、あなたはまず、彼女がSonyと契約した後に初めてこのストーリーを耳にしたことに気づくでしょう。まず第一に、これがプレスリリースであるということに考えが至れば、ではこのプレスリリースが誰から出されたものか、という疑問を抱き、その「署名」に注意が向けられます。

それから、帯域にはお金がかかること、そして家庭用回線では上り帯域が技術的に制限されていることを思い出すでしょう。もし、サンディ・トムが企業からのサポートなくして、それだけ多くのリスナー/ビューワーを抱えることができたというなら、彼女自らがISPを運営し、ほとんど収入を得ずして膨大なコストを引き受けていたことになります。

結局、Sandi Thomには早くから宣伝係がついていたと理解するでしょう。―そしておそらく、彼女はスタートを切った時点で、既にSonyと契約していたのです。

人々が自発的に何かをサポートするという大きなうねり、それは確かに素晴らしいストーリーです。それはノラ・ジョーンズが口コミで人気を広めていった、というのと同じくらいインパクトがあります。しかし、実際にはそれだって、ビルボード、テレビ広告、ラジオでのエアプレイ、到る所で彼女は露出していたのです。

まとめ:

このストーリーからの教訓は、誇大宣伝が、実際に何が起こっているのか、そしてどの範囲で起こっているのかについての理解を妨げる、ということです。私たちがこうしたプロセスを理解できないのであれば、その舵取りに難を抱えることになります。

もし、あなたが今、音楽ビジネスで先に進もうと考えているのであれば、魅力的なMySpaceサクセスストーリーに頼ったり、音楽ビジネスが泥棒たちや『失われたセールス』によって荒らされ、危機的状況にあるなどというお話を恐れたりしてはなりません。

オンラインでの成功と災難に関するストーリーを正確に見定めることで、新たなテクノロジーが採用しうる範囲のツールかどうか、それがビジネス環境の連続的な変化かどうかを判断しうるシンプルな視点を手に入れることができるでしょう。

The 20 Things: You Must Know About Music Online 目次

  • はじめに
  • イントロダクション(Introduction)
  • Thing 1: 誇大宣伝を信じるな(Don't Believe the Hype)
  • Thing 2: 聞く、好きになる、購入する(Hear / Like / Buy)
  • Thing 3: オピニオン・リーダー・ルール(Opinion Leaders Rule)
  • Thing 4: カスタマイズ(Customise)
  • Thing 5: ロングテール(The Long Tall)
  • Thing 6: Web 2.0
  • Thing 7: 繋がること(Connect)
  • Thing 8: クロス・プロモーション(Cross-Promote)
  • Thing 9: クリックは最小限に(Fewer Clicks)
  • Thing 10: プロフェッショナリズム(Professionalism)
  • Thing 11: 希少性の死(The Death of Scarcity)
  • Thing 12: アイデンティティを分散させること(Distributed Identity)
  • Thing 13: SEO
  • Thing 14: 承諾(Permission)
  • Thing 15: RSS
  • Thing 16: アクセシビリティ(Accessibility)
  • Thing 17: 報酬とインセンティブ(Reward & Incentive)
  • Thing 18: 頻度がすべて(Frequency is everything)
  • Thing 19: 感染させよう(Make it viral)
  • Thing 20: 製品は過去のもの―関係を売るということ(Forget product--sell relationship)
  • 結論(Conclusion)
  • あとがき

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