スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Thing 5: ロングテール(New Music Strategies)

原典: The 20 Things You Must Know About Music Online (pp.24-26)
著者: Andrew Dubber
Website: New Music Strategies

Thing 5: ロングテール(The Long Tail)

インターネットのエコノミクスは、オフラインの世界のエコノミクスとは異なる。それがどのように異なっているかについては、未だに探求が続けられてるが、最も確立した原則に『ロングテール』がある。

ロングテールはもともと、Wired Magazine編集者クリス・アンダーソンが記事として書いたもので、その後、彼のブログや大成功を収めた書籍に書かれていきましたが、実際には非常にシンプルな概念です。これはオンライン環境の重要な特徴を記述したモデルとなります。

グラフの左上は、非常に高い売上数を持った、ごく少数の人気商品を表しています。これらの商品が「ヒット」です。右下の方の「テール(しっぽ)」は、個別に見れば少ない売上数になっていますが、膨大な種類の商品を表しています。

アンダーソンの記事の要点は、インターネットは、大多数の非ヒットが、少数のヒットを経済的に上回るほどの拡大を可能にする、ということです。そして彼は、 まさにこれがインターネットが引き起こしていることだと主張しています。

ある意味では、これは物理的なスペースについての話でもあります。オフラインの環境(現実空間)では棚に置ける商品の数は限られていますが、オンライン(仮想空間)ではストレージがネックになることはありません。従来のレコード店や書店では、最も人気のある商品しか置くことができませんが、オンラインでは、それより遙かに膨大な数の商品を置いておくことができるのです。これはいくつかの議論(issue)を生じさせます。

これに起因する1つ目の議論は、あなたがより多くの商品を購入できるようにするほど、人々はますます非ヒットを探すようになるということです。その影響として、最も人気のある商品のセールスが損ねられることになります。もし、100の商品が購入できるなら、その100の商品がセールス的な成功を享受することになるでしょう。しかし、100万の商品が購入できるとしたらどうなるでしょうか?もちろん、それでも最も人気のある100の商品がセールス的な成功を享受するでしょうが、ヒットを消費する代わりにテールを探す人々の割合は増大するでしょう。

2つ目は、あなたがより多くの商品を購入できるようにするほど、人々は全体的により多くの商品を消費するということです。Amazon.comは他のどの書店よりも多くの本を販売しています―それは他のどの書店よりもたくさんの種類の書籍を販売しているためです。

3つ目、おそらくこれが最も重要な側面になるのでしょうが、ロングテールは、棚スペースの問題を軽減したことによって、オンラインに移行したマスマーケット・リテーラーに大きな可能性をもたらしたのみならず、これまでの方法では購入機会を与えることのできなかったたくさんのニッチ製品に、市場へのルートを提供したということです。

このロングテールの本には、(アメリカ版と英国版とで)2つの副題がつけられていて、それぞれに異なった点が強調されています。1つ目の副題は『売れない商品をたくさん売ることがビジネスの未来である理由(Why the Future of Business is Selling Less of More)』とつけられています。つまり、このトリックは、すべての商品を利用できるようにし、膨大な数の商品を少しずつ販売することであって、その逆ではない、ということになります。2つめの副題は『終わりなき選択がいかにして無限のデマンドを生み出すか(How Endless Choice Is Creating Unlimited Demand)』とつけられています。こちらは少しはっきりしない表現になっていますが、ニッチビジネスへの希望がメッセージに込められています。

オンラインではエコノミクスが変わるということは明らかな事実です。オンラインミュージックのリテーラーは、製品としてのレコードを売ることはないでしょうし、ある商品を保持するために別の商品を破棄する必要もありません。レーベルにとっては、カタログを削除する必要がなくなり、すべての商品をリイシュー(再発)する十分な理由となります。

そして、より容易に検索できるようにすることで、ビジネスとしてますます多くの利益をあげることになるでしょう。

メジャーレーベルが問題を抱えている本当の理由は、海賊行為やファイル共有のせいではありません。もはや、他のヒットと争っているばかりではやってはいけないということなのです。現在、彼らは、これまで経験したことのないほどに、飛躍的に増大した広範な選択肢と争わなければなりません。ヒットの時代は終わりを告げたのです。

こうした単純かつ強力な事実ゆえに、歴史上初めて、テールの経済価値の総計はヘッドの経済価値の総計を上回っています。アマゾンではトップ100のベストセラーよりも、トップ100外の本の方がたくさん売れています。もしかすると、トップ1000内の本よりも、トップ1000外の本の方が売れているかもしれません。.

昨年チャート入りした全レコードのセールスを合計しても、チャート入りしなかった全レコードのセールスの経済価値を上回ることはありません。

あなたには、実際にロングテールの本を手にとって読んでみることをお勧めしたいと思います。これらの概念を理解することで、あなたの利益を上げるためのアプローチや、そうすることでどれくらい利益を上げられるかという考えを劇的に変化させてくれるかもしれません。

是非、この本を探してみてください。少なくとも、アンダーソンのブログには目を通しておきましょう。

翻訳者より:対訳テキストを付記しておきます。原文と訳文の対応を確認したい場合にどうぞご利用ください。何か気になる点がありましたら、どうぞご遠慮なくご指摘ください。

The 20 Things You Must Know About Music Online 目次

  • はじめに
  • イントロダクション(Introduction)
  • Thing 1: 誇大宣伝を信じるな(Don't Believe the Hype)
  • Thing 2: 聞く、好きになる、購入する(Hear / Like / Buy)
  • Thing 3: オピニオン・リーダー・ルール(Opinion Leaders Rule)
  • Thing 4: カスタマイズ(Customise)
  • Thing 5: ロングテール(The Long Tall)
  • Thing 6: Web 2.0
  • Thing 7: 繋がること(Connect)
  • Thing 8: クロス・プロモーション(Cross-Promote)
  • Thing 9: クリックは最小限に(Fewer Clicks)
  • Thing 10: プロフェッショナリズム(Professionalism)
  • Thing 11: 希少性の死(The Death of Scarcity)
  • Thing 12: アイデンティティを分散させること(Distributed Identity)
  • Thing 13: SEO
  • Thing 14: 承諾(Permission)
  • Thing 15: RSS
  • Thing 16: アクセシビリティ(Accessibility)
  • Thing 17: 報酬とインセンティブ(Reward & Incentive)
  • Thing 18: 頻度がすべて(Frequency is everything)
  • Thing 19: 感染させよう(Make it viral)
  • Thing 20: 製品は過去のもの―関係を売るということ(Forget product--sell relationship)
  • 結論(Conclusion)
  • あとがき

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1433-a4cc35d3

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。