2009.05.02 Sat
『音楽好き』は最悪の違法ダウンローダーでもあり得るし、最良の音楽購入者でもあり得る
以下の文章は、TorrentFreakの「Why Pirates Buy More Music and Music Labels Fail」という記事を翻訳したものである。
原典:TorrentFreak
原題:Why Pirates Buy More Music and Music Labels Fail
著者:Ernesto
日付:April 28, 2009
ライセンス:CC
by-sa
一部の調査によれば、違法にが音楽をダウンロードする人々が、実際には合法的なチャネルを通じて、より多くの音楽を購入しているのだという。しかし、これはなぜだろうか?海賊たちが本当は気前が良いのか?それとも、衰退を続ける音楽産業の副産物に過ぎないのだろうか?
我々が以前にお伝えした調査でも、海賊行為におかげでアーティストの大部分がセールスを伸ばしている、(より多く)ダウンロードする人ほど、より多く購入していたことが示されていた。先週、別の調査が公表されたのだが、これもまた、我々が伝えてきた調査と一貫するものであった。海賊たちは、違法ダウンロードをしない人たちに比べて、10倍もの音楽を購入しているのだという。
では、なぜ海賊たちはより多くの音楽を購入するのだろうか?これまでの調査結果を説明する最も単純なものとしては、音楽に興味がない人たちは、その著作権を侵害するとか、購入する必要がないからだ、というものだろう。それは全くセクシーでも、おもしろくもないし、何かをインスパイアしてくれる回答でもない、といわざるを得ない。しかし、それはまた、我々に海賊行為『問題』に関する何かを示唆している。
本当の理由は、実際には非常に単純である。真の音楽ファンは、新しい音楽を可能な限り消費し、試聴し、発見することを望むだろうし、それを実現する直接的で便利な手段がファイル共有ネットワークなのだ。音楽海賊ユーザたちは、実際に定期的に音楽を購入する消費者であり、他の人々と同様に音楽を愛している。
Music fans share more.
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私は個人的に、ファイル共有を通じた音楽の試聴が、音楽セールスにポジティブな影響をもたらしていると信じているが、この海賊行為とセールスとの高い相関は、単純に第三の要因、つまり音楽への情熱に起因しているのだろう。これは、音楽を好むBitTorrentユーザの多くが、オンライン最大の音楽ライブリともいえるSpotifyなどの先進的なサービスを好むという事実も、主にこれに起因しているのだろう。
海賊行為は消費者を育てることができるが、通常それは真逆に起こるものである。インターネットは音楽を自由にし、音楽レーベルの貪欲さや著作権の濫用は、アーティストと数百万人もの潜在的なファンとの間の唯一の障壁として立ちはだかっている。消費者がプロテクトのかけられていない、高品質な音楽へと即座にアクセスできるようなクリエイティブなビジネスモデルこそ、音楽の未来であろう。
もちろん、レーベルはこうした明らかな繋がりを見逃し、彼らが取得した(著作)権利から搾取を続ける。彼らは時代遅れのビジネスモデルを維持しようと、著作権ロビイストや弁護士たちに数百万ドルもの金をつぎ込もうとする。そう、レーベルががっぽり儲ける一方で、アーティストたちは音楽セールス全体の1-10%しか得られないようなビジネスモデルをね。熱狂的な音楽ファンがBitTorrentへと逃げ込んでいるのも不思議ではない。
我々が調査から学べることは、真の音楽ファンほど多くの音楽を購入し、著作権を侵害するということである。レーベルは自らの年間収益の大半―おそらく最も大きな部分を占めるであろう―を生み出す人々と戦っているのである。レーベルは、海賊行為がレーベルの進んでいる方向が誤っていることを示すシグナルであることを理解しなければならない。
インターネットは、製造販売コストを実質的にゼロするため、音楽への無制限のアクセスを安価に提供することを可能にする。無制限のアクセスこそ、まさに大部分の消費者が望むところである。それはチャンスであっても、脅威ではない。
このBI Norwegian School of Managementの調査に関しては、以前はてなダイアリーの方でも触れたが、やはり海賊行為が音楽の購入を促進しているのではなく、音楽好きであることが音楽の購入や海賊行為を促している、と考えるのがスマートだろう。10倍というセンセーショナルな数字も、海賊行為をしない人々の中には、音楽に全く興味を持たない人たちが多数含まれることに起因しているのだろう。
TorrentFreakではやや熱の入った主張になっているが、BoingBoingに掲載されたCory Doctrowの記事でも同調査を扱っており、そこではもう少し冷静な視点で書かれているので、ここに引用する(ボールドの強調は引用者による)。
The Norwegian study closely matches the findings from a Canadian study a few years ago. Both studies show that people who download a lot buy a lot of music -- and other research and interviews I've conducted suggest that downloading a lot of music is also correlated with doing other music-related stuff, like attending concerts, making mixes for friends, playing music, recording music, and so on.
There's a simple explanation for this: if you really love music, you do lots of music-related things. If you're in the 20 percent of fans that buys 80 percent of records, you're probably in the 20 percent of downloaders that download 80 percent of music, the 20 percent of concertgoers that buy 80 percent of the tickets, and so on. The moral is that music superfans love music and structure their lives around it.
結局、音楽ダウンロードは、音楽に関連するあらゆる事柄に相関が見られる、と。因果関係で言えば、その全てを規定する原因が「音楽を好きであること」なのだから、その結果はほとんど相関があって当然、と。
それでもCory DoctrowもTorrentFreakと同様に、
Which means that when the music industry targets "the worst offenders" in its legal campaigns against downloaders, the people they're attacking are the ones who are spending the most on music.
音楽産業が、最悪の著作権侵害者として攻撃している人たちこそ、音楽に最も金を費やしている人々なのだ、と。
まぁ、ここでの結論としては、最も音楽に投資している人たちだからいちいち目くじらたてるな、ではなく、そうした人たちのデマンドに報いるようなモデルが求められている、ってことなんだろうね。
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ブコメありましたんで
出費限界とか色々あるのは分かるんです
自分だってそんな程度の懐ですから
でも、やっぱダメなものはダメだと思うんですよね
例え「これだけ出費しましたよ!」でも
何かしらに文句があっても、やっぱり取っちゃ(盗っちゃ)ダメですよ
| ripple | 2009/05/04 22:56 | URL |