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Last.fmのユーザデータはRIAAの役には立たない

以下の文章は、TorrentFreakの「Last.fm’s User Data is Useless to the RIAA」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Last.fm’s User Data is Useless to the RIAA
著者:Ernesto
日付:April , 2009
ライセンス:CC by-sa

今年2月、Last.fmがユーザをRIAAに売り渡した、という噂を TechCrunchが報じた。現在、TechCrunchは、IPアドレスを含むデータが音楽産業団体の手に渡ったという情報を別のソースから得たという。これらの主張の信頼性は定かではないものの、我々はこのデータがRIAAにとって完全に役立たないものであることを法的視点から指摘しておこう。

数百万人のユーザを抱えるLast.fmは、インターネット上で最大級の、そして最も評価された音楽コミュニティである。同社は2007年にCBS Interactiveに買収され、一部のユーザは買収がダークサードへと導くのではないかと懸念した。この疑惑は、Last.fmがRIAAとユーザの視聴習慣をシェアした、という主張によって最近ますます強まっていた。Last.fmは全ての疑惑を否定しているが、取り合えず今のところは、それが真実であったら、と仮定して考えてみることにしよう。

TechCrunchは最近、当初とは別の情報源からの最新の詳細について記事を書いている。彼らはその記事の中で、来るべき最後の審判の日についてのヒントを記した。「彼らの親会社(CBS)はRIAAにユーザデータを提供した。このデータは、それらユーザに対しての民事および刑事裁判に用いられることになるかもしれない。」TechCrunchはあたかもそれが恐るべきことあるかのように記述しているが、このデータは実際に法廷でどの程度有効であるのだろうか?

ちょっとした背景を考えてみよう。Last.fmのデータは、ユーザが、自らの音楽リスニング習慣を追跡させるために、最近聞いた曲をレポートすることで得られる。そのデータは、MP3やデジタルミュージックファイルのIDタグや類似したメタデータフォーマットから得られるものとなる。それらは、アーティスト名、曲タイトル、アルバム名やその音楽ファイルに関連した更なる情報がリストされている。

では、RIAAはこのデータを用いて何ができるというのだろうか?メタデータはその楽曲が著作権侵害されたことを示すものではないため、Last.fm上に表れたプレリリースされた楽曲を調査するというだけなら価値あるものかもしれない。しかし、RIAAは単に同サイトにレポートされたメタデータにアクセスすることができるだけであ流ため、ユーザによって海賊行為が行われたかどうかは、たとえ Last.fmの全データベースにアクセスしたところで、判断のしようがないだろう。

RIAAが唯一できるのは、『アーティストY』の『トラックX』とタグづけられた音楽ファイルがあるIPアドレスのユーザによって再生されたということをチェックできるのみであろう。しかし、全てのユーザが簡単にタグを編集することが出来るため、それだけでは本当にその楽曲を所有していたのかどうかを確認することは出来ないだろう。さらに、彼らがその楽曲を他の人と共有していたことを確認することもできやしない、ということは言うまでもないだろう。

したがって、RIAAがファイル共有ユーザを追跡するためにLast.fmのデータを利用しようとしている(もし、彼らがデータを手に入れていたとしたも)というお話は、全く意味をなさないのだ。証拠として用いるとしても、Last.fmのデータは法廷では証拠としての価値を持たないだろう。実際、著作権侵害ユーザを追跡するにあたってのもっとまともな方法はたくさんあるし、RIAAもそれは重々承知しているだろう。今のところ、彼らこそそのエキスパートなのだから。

RIAAが唯一しなければならないことは、音楽のトレードがなされている複数のパブリック BitTorrentトラッカーを監視する何物かを雇うことであ流。そうすることで、その現場にいる数千名の人々を容易にキャッチすることが出来る。この方法の利点としては、ネットワークの向こう側にいる人々が実際にデータの共有を行っていることを確認することができるという点にある。さらに、彼らがそのファイルが実際に探している楽曲であるのかどうかを知ることもできるだろう。

もちろん、RIAAはこんなことは承知しているし、実際にデータを要求したのだとしても、その目的は法的措置をとるためではなく、別の目的だと考えるべきだろう。では、RIAAが実際にLast.fmにデータを要求したのだとすると、なぜ RIAAは人々がコンピュータ上でどんな音楽を聞いているのかを知りたがっているのだろうか?

おそらく、RIAAはそのデータのビジネス的なインテリジェンスバリューに関心があるのだろう。長年に渡り、音楽レーベルは『海賊ユーザ』のリスニング習慣に合わせた音楽リリースを仕立てており、Last.fmのデータも同様の目的のために関心を持っている、ということもないわけではないだろう。IPアドレスもアーティスト/楽曲人気の地域差を示すものとして役立てることができる。

どのような理由だとしても、海賊ユーザを法廷に引き摺り出すにたるものではないだろう。おそらくTechCrunchの情報屋は、どこかのレコードレーベルの関係者でLast.fmユーザをびびらせたいのではないだろうか?もしくは、 Michael Arrington自身、RIAAの海賊戦争における歩兵部隊の一人として雇われているのではないだろうか?そんなことはわかりようもないが、RIAAが Last.fmにレポートされた「著作権侵害」メタデータを使って、人々を法廷に引き摺り出そうとしている、というよりはまだもっともらしいだろう。

Update:(訳注:Digg上で)LANjackalが指摘しているように、どうやらLast.fmのオフィシャルクライアントにはフィンガープリンティングが施されているようだ。とはいえ、その『証拠』も法廷にて耐えうるものではなさそうだが。

正直なところ、情報の提供が事実だとして、RIAAが何を目的としているかはよくわからないのだが、Michael Arringtonのいじり方は面白かった。このLast.fm対TechCrunchの対立については、Sourceforgeの八田さんの記事が詳しいのでそちらもどうぞ。

Last.fmとTechCrunchの100日戦争 - SourceForge.JP Magazine

あと、Last.fmを扱った記事で私が好きな記事もご紹介。

last.fmの迷走――有料化延期と「値上げ」: tnfuk [today's news from uk+]
「インターネット」と「音楽産業」――元サポとして、「Last.fmのばかーっ」と改めて言いたい。: tnfuk [today's news from uk+]

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