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米著作権団体、街中で着メロが流れるのは無断使用だから携帯キャリアは使用料を払えと主張

以下の文章は、EFF Deeplinks Blogの「ASCAP Wants To Be Paid When Your Phone Rings」という記事を翻訳したものである。なお、ASCAPとは米国作曲家作詞家出版家協会(The American Society of Composers, Authors and Publishers)の略称である。ASCAPは「演奏」(テレビラジオでの放送やレストラン等公共の場での演奏・音楽の再生など広範囲に及ぶ)に対する使用料(ロイヤルティ)の徴収、無断使用の監視を行う団体で、日本でいえばJASARCにあたる。米国の徴収団体はASCAPの他にBMI、SESACなど複数存在する。

原典:EFF Deeplinks Blog
原題:ASCAP Wants To Be Paid When Your Phone Rings
著者:Fred von Lohmann
日付:June 19, 2009
ライセンス:CC BY

ASCAP(彼らはガールスカウトがキャンプファイアの周りで合唱するのでさえ金を支払えと主張する)は、あなたの着信メロディが公共の場で流れる度に、無許可の「公衆の場での演奏」によって著作権を侵害していると考えているようだ。少なくとも、ASCAPは大手携帯キャリアAT&Tに対して起こしている訴訟(2.5MB PDF)に、こうした主張を持ち込んでいる。音楽産業の生命線として数百万ドルを稼ぎ出す着信メロディを合法的に購入したアメリカ人にとって、この事実は驚くべきことだろう。我々がレストランで携帯電話を黙らせるのを忘れていたというだけで、その都度、法定損害賠償(まぁ、80,000ドルとか?)を支払わなければならないというのだから。

こうしたASCAPの突飛な主張は、大手携帯キャリア(VerizonやAT&Tが含まれている)との訴訟においてなされている。この裁判では、キャリアによって販売された着信メロディの「公共の場での演奏(パブリックパフォーマンス)」に対して、ASCAPが使用料を徴収できるかどうかについて争われている。キャリア側は、音楽作品の権利者たち(ソングライターや音楽出版社)に対しては既に個々の着信メロディのダウンロードによって支払いは済んでいると指摘するが、ASCAPは、そうした着信メロディの「公共の場での演奏(たとえばレストランでの着信)」には別の著作権使用料の支払いが必要だと主張する。

幸いにも、ASCAPは間違っている。たとえ公共の場での着信メロディの偶発的な再生が「公共の場での演奏」だと判断されるとしても(これまでのところ裁判官がそのような判断をしたことはない。もしこうした判断がなされるとすれば、車の窓を開けてカーラジオを流すことはあなたにとって危険な行為となるだろう)、著作権法17 U.S.C. 110(4)では例外が規定されており、そこには「直接的、間接的に営利を目的としない」演奏が含まれている。レストランでの着信メロディの再生は、この範囲に含まれるはずである。著作権法第110条(4)を突きつけられたASCAPは、更に危険な、間違った主張を行っている。彼らは、第110条(4)のような著作権抗弁が可能なのは消費者であり、キャリアが「消費者に代わって」そうした主張をすることはできない、という。言い換えれば、AT&Tは営利を目的とした着メロビジネスを行っているのだから、たとえ消費者が営利目的ではないとしても、その責任を逃れることはできない、と。

これがいかに反消費者的な主張であるかを明らかにするために、実際にどのようなことを意味しうるのかを考えてみよう。米国議会は多くの活動を著作権法で保護される範囲を超えるものであるべきだと定めている。ここには第110条(4)によってカバーされる演奏だけではなく、フェアユースファーストセール(権利の消尽)などその他のことも含まれている。こうした例外や制限のおかげで、図書館は書籍を貸し出すことができるし、あなたはTiVOを利用することができるし、AppleはあなたのCDコレクションを最大限活用するiPodを販売することができる。しかしASCAPは、こうした行為による著作権侵害の責任をあなたに問うことができないために、著作権法によって許された行為を楽しむ手助けするすべてのテクノロジー企業を権利者が訴える余地があると主張する。

消費者にとって幸いなことに、ASCAPの理論はSony Betamax判決によって無効化することができる。同判決において最高裁は、消費者によるテレビ番組の録画(time-shift)はフェアユースであり、消費者に録画を可能にするVCRをSonyが販売することも完全に合法的であるとした。したがって、Sonyが営利を目的としてVCRを販売するビジネスを行うことを非難するために、二次的なフェアユースを持ち出して主張する必要はなかった。

つまり、消費者が著作権侵害に問われないのであれば、キャリアが二次的な責任を負うということもない、ということである(ASCAPは、キャリアが公共の場で携帯電話が鳴ることを引き起こすシステムを構築しているのだから、直接的な著作権侵害者であるという理論も持ち出しているが、これも最近のCablevision判決によって容易に論破しうる。同判決では、「リモートDVRサービス」を構築することは、たとえ顧客がそれを使用したとしても、サービスを提供する側は直接的な著作権侵害者ではない、と判断された。)。

別の言い方をすれば、もしあなたが著作権を侵害しないのであれば、その手段を提供するテクノロジー企業も著作検診侵害をしてはいないことになる、ということだ。

なんというかまぁ、むちゃくちゃだよねぇ。「著作権法で制限されている=不正利用だけど消費者から金を徴収できない」って考えでしょ、これ。不正利用だからどっかから金を徴収できないのはおかしい、って発想で。

携帯キャリアがダメなら、次はレストランだの個々の店舗でも訴えるつもりかしらね。店に来た客が着メロを流す可能性がある、だから契約しろ、とか。そうなれば、自衛に走る店も出てくるかもね、「当店では着信音をオフにして下さい。誤って着信メロディが再生された場合には、著作権使用料をご負担していただく場合がございます。」とか。無茶苦茶な話だけどね。

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Comment

scalar | URL | 2009.06.25 10:16 | Edit
いくら個人を訴えられないからってキャリアを訴えてどーすんだ。
もし訴えるとしても、街中で鳴ってしまうような携帯を作ったメーカーを訴えるべきなんじゃないか?
まあそれよりも携帯鳴った程度で金クレといっている人間をはやく医学的に解剖して病巣を探すのが先か。
taicyo | URL | 2009.06.25 14:46
取れるかもしれない所からは何でも取れって事ですか?
馬鹿もここまで来るともうあきれてものが言えないですね

カスラックがまねしない事を希望します
匿名のPeerさん | URL | 2009.07.02 13:31
カスラックの方が先を行っている。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/979503.html

自分しかアクセスできないネットワークストレージでもダメ。
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