2006.12.27 Wed
ISPによるP2P規制の詳細をユーザが知るためには
TORRENTAN.netというところで、ブロードバンド・ビットトレント スピードテスト(実験版)が行われている。目的はというと、技術開発のための情報集めといったところ。現在、4Gamer.netで、ゲームを配信するために、BitTorrent技術を利用して配信を行っているらしい。ユーザの環境や回線状況をチェックし、それをもとに更なる技術、品質の改善を行うのだろう。
最近のオンラインゲーム事情に詳しいわけではないけれど、特にMMORPGなどでは接続課金方式からアイテム課金方式に移行しているものも多いと聞く。要はプレイするのは無料、その中でアイテム(特にレアなもの)を購入する際にお金がかかる(ゲーム内のポイントを購入する)といった感じ。その是非はプレイヤー達から侃々諤々議論されているが、今回はそれはおいといて、少なくともプレイは無料であるために、非常に新規参入者には飛び込みやすいものになっている。それでなくても、MMORPGは最初の一定期間はお試しです、というものがおおい。そうなればとりあえずクライアントをダウンロードしてためしにやってみるか、という人も増加する。
で、問題になるのは、そのクライアントのインストーラが非常に巨大になっているのである。TORRENTAN.netにも書かれているが、ものによっては2Gをこえるものもあると。そのようなファイルに、大量に一斉にアクセスされれば確実にパンクしてしまう。もちろん、それに備えてサーバを増強したりということもしているだろうが、それでもサーバダウンは避けられても、ダウンロード品質の低下は避けられないだろう。
その問題を解決するために、BitTorrent技術を利用したダウンロードクライアントを開発し、配布しているというわけ。「大容量のファイルを、一斉に、大勢の人がダウンロードする」ので、まさにBitTorrentプロトコルの利用しない手はないと。同様のケースでは、以前Prodigyが新作のプロモーションのために、その作品の全曲リミックスをwebで公開したものの、アクセスが殺到しサーバが瞬殺されてしまったため、torrentで配布したということもあった。(余談ではあるが、一応はメンバー非公式ということにしてあるけれど、メンバーの手によるリミックスらしい。更に余談になるが、発売された新作よりもこっちのほうがいいという人も多かった。)
しかし、BitTorrent技術を利用すれば万事解決、とはいかないようだ。というのも、ユーザの環境や回線状況などに左右されてしまうためである。そのためのこの実験であるのだろうけれど、個人的にはこの部分に注目したい。 FAQ/速度が出ないとき より
ほとんど速度が出ません
一部のプロバイダでは、P2P規制がかかっていることもあり、速度がほとんどでないことがあります。
こういったプロバイダでは、WEBブラウザからのダウンロードに比べ速度が全く出ないことが多くあります。
・FTTHなのに、100K B/secもでない。
・そもそも一桁しかでない。
実態をつかむ事も含めて、速度が出ない情報の提供も、よろしくお願いします。
確かに、P2P(主にファイル共有)トラフィックが、全トラフィックの6割を占めるほどに圧迫している現状を考えると、何かしらの対策をとらなければならないのは事実。しかし、だからといって調整することもなく、単純に抑制、規制してしまうのは考えものだ。制御ではなく、規制を強いてしまうことでこのような弊害が起こりうるのも事実であるのだから。
このような規制を敷かれてしまった場合、ユーザには対抗するすべがない。暗号化すれば何とかだましだまし使えるかもしれないけれど、それだって開発者次第なのである。選択肢として暗号化がなければ、もうどうしようもない。
もうISPを変えるしかないのである。幸い、最近ではISPの乗換えが容易にできるようになっている。オンラインでのサインアップも可能であるし、即日利用可能のところも多い。(またまた余談で申し訳ないが、私の加入しているniftyでは、P2P規制の発表直前に、2年以内の退会違約金として5,000円徴収すると規約に追加したらしい。ユーザ離れを懸念したからだろうか?少なくとも、私は今年の12月をもって2年経ったので、そろそろ退会しようと思う。)
しかし、「うちのISPは規制している、さぁ乗り換えよう!」と思っても、いざ情報を集めるとなると、有用な情報はISPからは提供されていない。確かに不都合なことが多いのだろうけれど、少なくともサービスとして提供しているのだから、入ってみないとわからない、というのもおかしな話。別にわからないことを教えろと言っているわけではなく、自分たちがしていることを教えろと言ってるわけで。まぁ、それを公開してしまうのも、デメリットがあるから、こっそりと曖昧に回答してあるという感じになるのだろう。
そうなると、ユーザからの評価に頼るしかない。web上のありとあらゆるサイトをめぐって、その評価をチェックする必要がある。ただ、問題なのはISPによる規制は全国一律ではなく、地域ごと、回線種ごとに行われているという点だろう。あるユーザが、うちのISPは規制がなくて快適だと報告していたとしても、同じISPのユーザから、鬼規制が行われている、という報告があったりするのもそのためである。
そこで、このTORRENTAN.netが役に立つかもしれない。BitTorrentプロトコルに対しての規制が行われているかどうかの判断しかできないが、日本で数%のBitTorrentユーザにすら規制をかけるISPであるならば、少なくともそのようなISPは他のプロトコルにも規制をかけていると推測される。BitTorrentには規制をかけているけれど、それ以外には規制をかけていないので濡れ衣だというのであれば、どのプロトコルに規制をかけているのかを公表すればいい。それがないから推測するしかないわけで。
で、このTORRENTAN.netの統計情報ランキングを見てみると、回線種、プロバイダ、地域ごとのBitTorrentでのダウンロード速度がランキングされている。地域ごとの速度の指標が見れると言うのは、非常にありがたい。ここを見るとおおよその目安にはなるだろう。
ただ、注意が必要なことがあるので、その辺をいくつか。まず第一に、ISPの規制前に得られたデータである可能性があるということ。このテストは今年の4月から開始されたようで、その当時は規制がなかったが現在はあるということもあるので、その辺は注意が必要。第二に、そのISPが規制をかけていないようにみえても、その回線種だけに限っている場合もある。つまり、同じFTTHでも、そのISPがTEPCOひかりでは規制をかけていないが、フレッツ光では規制をかけているというこもあるのである。自分の回線を考慮に入れながら見る必要があるだろう。第三に、これがBitTorrentプロトコルに限定したものであるということ。つまり、BitTorrentには規制がかけられていないけれども、WinnyやShare、WinMX、LimeWireに規制をかけているということもある。
なので、ここだけをみて判断するというのは難しいと思うので、ISP規制情報wikiとあわせて検討するのがよいだろう。こちらも完全な情報とはいえないけれども、2つをあわせてみることで多少はISP選択の指標になると思う。
まぁ、ここまでの手間をかけずとも、ISPが適切な情報を提供してくれればよいのだけれどもね。どの地域で、どの回線、どのプロトコルに、どのような制御を行っているのかを。まぁ、好きなようにコントロールしたいから、適当にごまかしているとしか思えないけどね。
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Re: ISPによるP2P規制の詳細をユーザが知るためには
水道だったら一部の人が大量に使ったってそれに見合うだけ量を増やさなきゃいけないのに
| wakwak | 2007/11/30 15:21 | URL |