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ドイツ:来年から1ヶ月に1,000人のP2Pファイル共有ユーザを告訴する

一斉告発はあまり効果が持続しないことを悟ったかどうかはわからないけれど、ドイツIFPIは、来年1年間は、毎月1,000人のユーザを刑事告発していくということを明らかにしたよというお話。先日の調査では、ユーザに対する法的措置を行っても、その効果は一時的、または別プロトコルの移行を促しただけで効果はなかったようだ。持続的な訴訟の脅威をちらつかせることで、利用を抑制する目論見だろうけれど、果たして成功するのだろうか?一方で、ユーザにはIPアドレスのログをISPに保存させないという手段もあり、いたちごっこはさらに加速してきそうだ。

原典:P2P Blog
原題:German music industry wants to sue 1000 P2P users per month
著者:Jank0
日付:12/27
URL:http://www.p2p-blog.com/item-219.html

音楽業界団体IFPIのドイツ支部は、来年にはP2Pユーザに対する訴訟を20%増やすために準備を進めている。IFPIドイツのCEO Peter Zombikは、彼の協会が2004年前半から、20,000人のファイル共有ユーザへの訴訟を行ったとリポーターに話した。そして、来年には、1ヶ月に1,000人のP2Pユーザを告訴していく計画だとしている。

ドイツの音楽業界は、P2Pユーザを追及することに非常に積極的だった。刑事訴訟が、著作権侵害容疑のファイル共有ユーザの身元を明らかにするために利用されている。ひとたび、産業側が彼らの名前を知るならば、ファイル共有ユーザは更なる民事訴訟の脅威にさらされ、脅されることになる。それは通常和解に終わる。平均的な和解金額は3,000ユーロ(約4,000USドル)である。

この大規模な迫害は、ドイツ国内でのファイル共有の人気に、それほど持続的な影響を及ぼしそうにない。トラフィックマネジメント企業Ipoqueが、夜間においては総インターネットトラフィックの70%がファイル共有によるものだと見積もっている。そのうち53%は、BitTorrenrtによるものである。ドイツで伝統的に人気のあったeMuleは43%を占める。
この記事の最後に記述されている調査では、ドイツでの法的措置によってeDonkeyユーザの減少したことが示唆されたけれども、結局のところユーザはBitTorrentに移行しただけで、その後も利用者は減る様子もなく、P2Pファイル共有によるトラフィックは増え続けている。おそらく、そのような事情を理解した上で、どうしたらより効果を挙げることが出来るかを考え、それによって導き出されたのが、この毎月1,000人規模の刑事告訴を行う、という継続的な法的措置を行い続けるという解決策なのだろう。

一時だけ、一斉に行ったとしても、その持続力がないことが明らかになった以上、継続して行うことで、持続的な抑制効果を狙ったものと考えられる。刑事告訴し、それによってユーザを特定し、民事訴訟を行う、と。個人的には、訴えること自体は、社会的な常識から逸脱していない限りは、許容できるものだけれど、このやり方が是認できるかといえば、そうではない。民事訴訟を起こすために刑事訴訟を利用するというやり方は、裁判としては正当化も知れないけれど、税金を使ったフリーライドにしか見えない。

ただ一方で、ドイツ国内ではこの手の訴訟を回避するための手段は存在するようだ。

TorrentFreakのPrivacy Prevails: German ISP Forced To Delete IP Logsという記事によると、
ドイツ高裁は、ドイツ大手のISPであるT-Onlineに対して、顧客のプライバシーを保証するため、全てのIPログを削除しなければらないという判決を下した。この判決は、アンチ海賊行為団体が、動的IPアドレスが変わった場合、T-Onlineの顧客である侵害者のIPアドレスから、トレースすることを不可能にする。

(ドイツにおける)この判決が即座に、T-Onlineが顧客全てのIPログを削除しなければならない、ということを意味するわけではない。削除するためには、まず最初に顧客からの要請が必要となる。しかし、顧客がT-OnlineにIPアドレスの削除を依頼すれば、ISPは応じないわけには行かない。Frankfurtのある弁護士は、このプロセスをより簡便にするために、既にサンプルレターを作成している。

この裁判所の判決は、Munster在住のHolger Voss(33)の裁判によるものである。Vossは、2002年にインターネットのフォーラム上で、風刺的な発言をしたことから訴えられていた。

区裁判所、地方裁判所に続いて、高等裁判所は、T-Onlineには法的理由なしにIPログを保存する権利はないと判決を下した。この判決は、非常に大きなブレイクスルーとして考えることが出来る。少なくともいくつかの国でプライバシーが評価されていることは好ましい。
という事情もあるようだ。といっても、ユーザからの要請があればISPはログを保存しておくことが出来ない以上、捜査機関であってもP2Pファイル共有ユーザを特定することは困難であろう。

もちろん、ユーザが要請しなければ適応されることはないが、少なくともユーザがIPアドレスの保存を認めないと主張すれば、IPアドレスが変わるたびに追跡が不可能となる。

ただ個人的には、プライバシーに対しては一定の配慮が必要になるとは思うけれど、かといって行き過ぎもよろしくないと思う。今後、業界団体によってこの状態の是正に向けたロビー活動が展開されるだろうけれど、それはそれでしょうがないというか、少なくとも是正される類のものではある。もしこれが通るのなら、インターネット上は無法地帯となる(現在でもそういう側面はあるとしても、それが助長されてしまう)。

業界団体が、刑事訴訟を利用して民事訴訟に引きずり出そうとする狡猾な戦術を取る一方で、ユーザはプライバシーを盾にそれから逃れると。どっちも同情できない状況ですねぇ。いたちごっこはますます壮絶に。

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