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英国:著作権強化は大臣の思うがまま?

以下の文章は、Electronic Frontier Foundation(電子フロンティア財団) の「A Pirate-Finder General for the UK?」という記事を翻訳したものである。

原典:Electronic Frontier Foundation
原題:A Pirate-Finder General for the UK?
著者:Danny O'Brien
日付:November 19, 2009
ライセンス:CC by

著作権法は繊細なバランスをはらんでいる。今、著作権法によって日々の行為を制約されることに人々が気づいたことで、そのバランスはいっそう不安定なものとなっている。一部の人々が利益を得る一方で、その他の人々は日常的に行っている行為が違法行為とされることに気づく。新たなテクノロジーに直面したことで、著作権法の改正は不可欠である。しかし、それは改正によって影響を受けるすべての人々と議論を尽くした上で、慎重に実行されなければならない。

英国では、「デジタル・エコノミー」政策をなんとしても通そうと焦る労働党政府が、そうしたバランスを投げ捨てる危険を冒している。あと12時間足らずで、Digital Economy Billの草案が公表される。国務大臣(現在はピーター・マンデルソン卿)に、議会での議論を最小限にしつつ、英国の著作権・意匠・特許法を書き直すことのできる権限を与えるという条項が明確に含まれている。

英国では、これまで派生法(secondary legislation)は強引なやり方を押し進める際に用いられてきた。英国のRIPA監視法は、重大犯罪のためだけに執行されるという約束の下で可決したものの、派生法はその後、郵便局や食品基準庁などの数十に及ぶ政府機関にその強力な権限を拡張させるよう提案された。

Digital Economy Billの一部として、派生法を用いることはあまりに危険である。この法案は国務大臣に、一部の利害関係者の要求を満たすために、英国市民の声を無視した上で、英国著作権システムの基盤に干渉する強力な権限を与えるものとなりうる。

そうした権限を与える責任を有する委員会委員長であるハリエット・ハーマンへの書簡の中で、マンデルソンは、「オンラインでの著作権侵害の防止または縮小の促進に向けた」1988 著作権・意匠・特許法の変更のために「あなたの緊急の合意を求めるために、この書簡を綴っている」という。

一度このDigital Economy Billが議会を通過してしまえば、著作権システムを広範囲にわたって、非常に迅速に変更することが可能となる。マンデルソンが任意に法律を変更することが必要であると感じる1つの理由として、彼は上記の手紙の中で、昨今現れてきた「サイバー・ロッカー(cyberlockers)」がメディア産業への脅威となっているとの懸念を示している。

「サイバー・ロッカー」は、Amazon S3Dropbox、AppleのMoblieMe iDiskUbuntu OneYouSendItなど、アップロード、同期、友人間での共有を可能にするサービスに対し、エンターテイメント産業がつけた呼称である。同僚との共同作業のために、家族の写真や大容量の仕事用ファイルなどのファイル転送のために、こうしたサービスは企業や個人に利用されている。英国のこれら大規模かつ有益なネット市場のイノベーションが、有権者の声すら反映されることなく規制されかねない。そうしたことは起こらないだろうと思われるかも知れないが、ならば、エンターテイメント産業が米国通商代表へのロビイングに成功し、米韓自由貿易協定()に同領域(「ウェブハード」)をターゲットとするよう韓国政府に義務を課したことをよく考えてみて欲しい(3通目の補足文書を参照のこと)。

もし、マンデルソンが現時の著作権法によって、未だ成長途中にある産業を気まぐれに排除するだけの権限を求めているのであれば、現在、著作権者たちが求めているスリーストライク以外の一連の規制手段が、法令で定められた規制措置となるかもしれない、と考えてみて欲しい。P2Pプロトコルの抑制やブロック?警察と知財権者の共同捜査チームの結成?全インターネットトラフィックに音楽著作権フィルターをかける?これらはすべて、エンターテイメント産業が押し進めてきた提案であり、裁判官や政治家がこれまで思案してきたものである。

そうした理由から一度この権限を与えてしまえば、その干渉はとどまるところを知らないだろう。政府が以下のように言及していることからも明らかであろう。

もし、[違法なファイル共有が]甚大な問題であれば、私たちは即時かつ強力に対処しなければなりません。もし、小さな問題であれば、それに見合った対処ができるでしょう。我々がどの程度厳格であるべきかということは、その問題が生じた時点での国務大臣が決定する問題です

定期的な罰則やイノベーションに対する規制の強化を押しとどめる唯一の方法は、そうした広範囲に及ぶ権限を絶対に与えないということである。あなたが英国人であるなら、今すぐ地元の議員にコンタクトをとり、彼/彼女に、国務大臣が気まぐれで著作権法を書き直すなどということは許されない、と伝えて欲しい。

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