スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

海賊行為はミュージシャンに利益を、レーベルに損害を与えている?

以下の文章は、TorrentFreakの「Piracy Benefits Musicians, Hurts Their Labels?」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Piracy Benefits Musicians, Hurts Their Labels?
著者:Ernesto
日付:December 16, 2009
ライセンス:CC by-sa

この10年で、音楽ビジネスの収益ストリームに大きな変化が見られた。ミュージシャンたちは、ライブパフォーマンスからの収入を大きく伸ばし、それは彼らの収入全体を大きく底上げした。一方、レーベルはレコード音楽からの収益が減少しているために、苦戦を強いられている。

映画産業同様、メジャーレコードレーベルは、アルバム、シングルセールスの落ち込みを違法ダウンロードのせいにばかりしている。ほとんどの調査からは、海賊行為とセールスの落ち込みとの直接的な関連を見いだされてはいないが、お金の流れがどのように変化したのかについて注意深く見てみると、10年前に比べて、ミュージシャンたちがより裕福になっていることがわかるだろう。

先月、Times Onlineが、英国音楽産業自身が公表したレポートを基に、この5年間の各種収益に関する興味深いグラフを公表している。このデータは、音楽産業の収益の割合が、時間の経過と共にどのように変化したのかを明確に示している。現在、レコードレーベルは5年前に比べて、レコード音楽から収益を上げられなくなっており、一方アーティストはライブパフォーマンスから莫大な利益を上げている。

このTimes Onlineに触発されてか、スウェーデンの研究者はスウェーデン音楽産業においても同様の傾向が見られるだろうと予測し、実際、非常に類似した結論に達した。Napsterや、その後に登場したLimeWire、BitTorrentのおかげで、ミュージシャンたちは膨大な数のオーディエンスを獲得し、アルバムやシングルセールスからの収入が減少した。

しかし、実際にステージでライブを行う人々にとっては、全く異なるものであった。実際、ミュージシャンはライブからの収益の上昇したことで収入全体が上昇しており、それはおそらく、新たな音楽を発見するためのツールとしての海賊行為のおかげではないかと考えられる。ただし、この調査から違法ファイル共有と音楽収益との間に因果関係が見られたわけではないことに留意していただきたい。

ミュージシャンの収入(スウェーデンクローナ)

このデータから、音楽産業内の収益の流れが急速に変化していることが明確に示されている。10年前に比べ、ミュージシャンは大きく利益を上げており、パイの取り分も増大している。こうした転換は、ライブからの収入の増加分に起因していることがわかる。2008年には、10年前に比べるとおよそ2倍の7億7400万クローナにまで増大している。

しかし、音楽産業全体で見ると、この数字は単純にポジティブというわけではないようだ。音楽ビジネス全体の収益は、2000年以降ほとんど横ばいであった(インフレ補正なしのロウデータ)。

音楽産業の収益(スウェーデンクローナ)

TorrentFreakは王立工科大学の研究者ダニエル・ヨハンセンにコンタクトをとった.彼は、マーカス・ラーションと共に、この研究を行った人物である。ヨハンセンは、違法ファイル共有がミュージシャンに利益をもたらしたという理論を支持しないという。

「ファイル共有がこの数字にどのような影響を与えているのかについては、私からは何も申し上げることはできません。みなさんは、このデータからファイル共有がアーティストにとって『良い』ものだと仮定するのかもしれませんが、私はそれには同意しません。」とヨハンセンは話す。さらに彼は、データからその仮定を支持することはできないと話す。

それでも、一部の人々は、違法ダウンロードが新たなアーティストを発見するのを容易にすると主張し、それが実際にコンサートの来場者を爆発的に増やしたりもしている。このことは、この調査の結果を説明するものでもあるだろう。

個人的には、クリエイティブコモンズをはじめとするシェアフリーのコンテンツを広く流通させ、そのアーティストが自立して活動を続けられるようになるまでにリスナーが成長していない以上、海賊行為はミュージシャンの役に立っているとは言い難いものがあると思っていて。

なんだかんだいっても、依然として数多くダウンロードされている楽曲に関する情報の発信元はレーベルであったりするわけで。レコードを売ろうとするレーベルの投資によって、その存在を知る、それが違法流通のきっかけともなっているのであれば、結局はレーベルなくしては成り立たない仕組みでもある。

レコードレーベルがなくなっても、別に何の問題もないというなら、むしろそれが望ましいというなら、今の時点でもレーベルから独立したアーティストたちに目を向ければいいだけのこと。わざわざレーベルの恩恵にあやかりながら海賊行為を礼賛する必要などない。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1611-35fb1fc7

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。