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米著作権取締長官、違法ファイル共有対策に関するパブリックコメントを募集

以下の文章は、TorrentFreakの「US Government Consults Public On Illegal File-Sharing」という記事を翻訳したものである。この記事にあるPRO-IP法については、以前の記事「米国:PRO-IP法成立とその問題点」を参照のこと。このエントリの記事はちと古いものですが、前回のエントリ「オバマ大統領、密室でロビイストとスリーストライク法を検討?」も合わせてどうぞ。

原典:TorrentFreak
原題:US Government Consults Public On Illegal File-Sharing
著者:Ernesto
日付:February 24, 2010
ライセンス:CC by-sa

PRO-IP法は、著作権侵害者に対する民事、刑事上の罰則を強化する著作権侵害対策を目的とした米国の法律である。 現在、著作権取締長官(Copyright Czar)ビクトリア・エスピネル(Victoria Espinel)は、海賊行為が経済、健康、安全に及ぼす明白な悪影響についてのパブリック・コメントを募集し、著作権侵害に対する罰則とその施行を提案した。

PRO-IP法(Prioritizing Resources and Organization for Intellectual Property Act)は、2008年のブッシュ政権下で成立した法律で、現在のアンチ・パイラシー手法を強化することを目的としていた。

この法律では、より厳格な罰則が導入され、FBIに海賊行為対策専門ユニットを、ホワイトハウスに直接著作権侵害について報告する著作権取締長官が創設された。昨年、オバマ大統領は新任の著作権長官にビクトリア・エスピネルを任命した。現在、その彼女は新たなアンチパイラシー計画を精力的に押し進めている。

エスピネルは、これらの新しい計画について、米国市民のパブリックコメントを募集している。というと、開かれた透明性の高いプロセスだという印象を持たれるかもしれないが、著作権取締長官の胸の内ではもはや決定事項だと考えられているようだ。それは質問の節々からも見て取れる。

昨日より、パブリックコメントの提出が呼びかけられているが、著作権取締長官は2つの質問への回答を望んでいる。その回答は、新たなアンチパイラシー計画に取り入れられるかもしれないし、そうではないかもしれない、と。では、政府が何を求めているのかを見てみることにしよう。

パブリックコメントでは、まず「知的財産権侵害によって米国経済にかけられている負担について、および、侵害によって生じている公衆衛生と安全性に対する脅威について」を回答するよう求められている。

次に、「Joint Strategic Planの目的と内容に関する市民からの詳細な推薦、および、政府の知的財産権の執行努力についての詳細な推薦」である。

要するに、著作権取締長官は、パイラシーが社会にどのような影響を及ぼしているのか、それに対してどう戦っていけばよいのかについて、詳細な例や考えを市民に求めているということ。残念なことに、このパブリックコメントの要請自体が、海賊行為にはネガティブな影響があり、より厳格な措置が必要であるという結論が下されていることを示唆している。

もちろん、そうではないことを証明し、我々の懸念を伝えることはまだできる。この2つの質問について少し詳細に見てみることにしよう。

1つめの質問は容易に反論しうる。海賊行為はエンターテイメント産業の一部に損害を与えているのかもしれないが、産業全体にネガティブな影響を及ぼしているかを客観的かつ決定的に証明するレポートは存在しない。米国経済全体に及ぼす影響は言うに及ばない。

昨年、ファイル共有が音楽、映画、ゲーム産業に及ぼす経済的、文化的影響についてまとめた信頼性の高いレポートが公表されている。これは政府委託調査であったが、ファイル共有がオランダの経済にポジティブな影響をもたらしていると推定された。エンターテイメント産業が若干の損失を被っていることが認められる一方で、それらはファイル共有のポジティブな効果を上回るものではない、とされた。

他のアカデミックな研究でも、ほとんどのものが音楽パイラシーは実際のセールスにポジティブな効果をもたらしていることをが示されている。違法なチャネルからダウンロードするほど、音楽に金を支払う傾向にある。このことは、音楽ファンは音楽にお金を支払いもするし、それに加えてダウンロードもしているということである。そしてその背景には、無制限のダウンロードサービスが欠如していることがある。

2つめの質問は、著作権侵害の執行についてである。ここでの焦点は、どうやって違法なファイルのダウンロードを抑止するか、である。

再び、先述したオランダのレポートに触れるところから始めよう。このレポートでは、エンターテイメント産業が海賊行為に代る合法的オンラインサービスの充実をはからずして、海賊行為対策を講じるべきではないと結論づけられている。これは、エンターテイメント産業が適正かつ競争的なDRMフリー製品をださなかったことにも海賊行為の一因があることを示唆している。

さらに、このレポートではより厳格な罰則と執行の効果についても疑問視している。昨年、RIAAはファイル共有ユーザ個人に対する2つの訴訟に勝利しているが、一般的なファイル共有ユーザの態度や行動にはなんら影響を及ぼしてはいない。より厳格が執行がもたらす可能性があるのは、海賊行為をアンダーグラウンド化し、個人のオンライン・アイデンティティを隠すよう動機づけることくらいである。

重要なのは、執行が海賊行為の抑制とは無関係だということである。テクノロジーはいつでも法律の一歩先を行く。たとえば、フランスのスリーストライク法は容易に回避できるし、その他の措置においても同じことが言えるだろう。解決のためには問題の本質に焦点をあてなければならない、つまり、違法ダウンロードのインセンティブを取り除かねばならないのだ。

この問題について、ここまで簡潔に述べてきたが、まだまだ氷山の一角である。我々の読者であれば、もっとたくさんの問題点を簡単に挙げることができるだろう。もしそうであれば、この機会に是非、その声をパブリックコメントとして届けてほしい。この件について知らせてくれた米国海賊党のメールフォームから、あなたの意見を伝えることもできる。もちろん、通常のメールでもかまわない。我々からのアドバイスとしては、信頼性の高いリファレンス(参考、引用文献)をできる限り多くいれることをお勧めしたい。

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