スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

iPadリリース後の海賊版電子書籍動向の変化

以下の文章は、TorrentFreakの「eBook Piracy ‘Surges’ After iPad Launch」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:eBook Piracy ‘Surges’ After iPad Launch
著者:Ernesto
日付:April 09, 2010
ライセンス:CC by-sa

発売から1週間にして50万台を売り上げたAppleの新たなマルチメディア・ガジェットiPadは、既に多大なる影響力を持っている。書籍出版社は、iPadが収益を損ねる潜在的な脅威であると見ているが、我々もiPadリリース後の電子書籍パイラシー動向を追ってみることにした。結果は驚くべきものであった。

AppleのiPodの登場は、音楽産業のビジネスを大きく変えた。iPodがリリースされた2001年当初、オンライン・デジタルミュージック・ストアなど存在していなかった。しかし、それから10年が経ち、デジタルミュージックの販売数は、フィジカルのそれを凌駕するほどに成長した。

この1年は、出版産業にとって電子書籍の大幅な飛躍の年になるだろう。そこで再び、Appleのデバイスが重要な役割を担うことになるのだろう。パイラシーがとんでもない脅威だと喧伝される音楽産業の変化を目にしている一部の出版社は、既に最悪の事態すら恐れている。

そこで最も重要な問題は、こうした恐怖が真実であるか否かである。出版産業にとって電子書籍パイラシーはどの程度の脅威であるのだろうか?iPad効果は顕著に表れるのだろうか?この問題について、興味深い数字をお見せしよう。

AppleのiPadが電子書籍パイラシーに影響を与えているかどうかを判断するため、そのリリース前後の書籍のダウンロード数を検証した。検証に際しては、まずAmazonの電子書籍ベストセラー トップ10をもとに調査することにした。しかし、これらの書籍のいずれも、パブリックBitTorrentサイトやファイルホスティングサービス、Usenetでも見つけることはできなかった。

発見できなかったこと自体、実に興味深い。つまり、電子書籍パイラシーは(今のところ)音楽や映画のパイラシーのように広く蔓延してはいないということである。次に我々は、リリース前後の比較を行うため、ビジネスカテゴリーのペーパーバック トップ10をサンプルにすることにした。このサンプルであれば、iPad購入者のデモグラフィックにも合致するだろう。

トップ10のうち、6冊がBitTorrentで入手可能であった。もちろん、BitTorrentのみが電子書籍パイラシー唯一のソースであるわけではないのだが、これにより、iPad効果があるのかどうか、それがどのようなものかについての示唆を与えてくれるだろう。そこで、土曜日から木曜日まで(iPadリリース前の1週間とリリース後の数日間)のダウンロード数を調べることにした。

これら2つのサンプルを比較してみると、BitTorrentにおける海賊版電子書籍のダウンロードが平均して78%の増加を見せていたことがわかった。これら6冊とも全て、iPadリリース後により多くダウンロードされていた。

最も多くダウンロードされていたのは、デビッド・アレンのライフハック本『Getting Things Done』で、iPadリリース前の平均227回/日から、435回/日に増加していた。しかし、この57%増という数字は、我々が扱ったサンプルの中では比較的小さい。

もう1つのビジネス書の古典『Freakonomics』は104%の増加(187回/日から381回/日へ)を見せた。『How We Decide』はなんと140%も増加した(56回/日から134回/日)。

残りの3冊は、『The Tipping Point』、『How Women Decide』、『The 7 Habits Of Highly Effective People』。これら3冊ともダウンロード数はそれぞれ21%、47%、71%増加した。iPadリリース後のダウンロード数は192回、52回、82回であった。

実に興味深いデータであるが、この統計からどういった結論を導けるだろうか?まず第一に、ダウンロード数の増加がiPadのリリースにある程度関連していると仮定するならば、iPad効果があったと言えるだろう。一方、ダウンロードの絶対数は、音楽や映画に比して極めて少ない点もあげられる。人気の映画や音楽の場合、1週間で100万回超もダウンロードされることがある。

こうした絶対数の少なさは、未だiPadやその他の電子書籍リーダー所有者がまだ少ないことが理由として挙げられるだろう。もう1つのキーファクターは、単純にほとんどの書籍が海賊版では入手できないという点にある。つまり、海賊版の書籍を探すよりも、オンラインストアで書籍を購入する方が、よっぽど便利で手早く済むのだ。

利便性の要因と、総合的なユーザエクスペリエンスは、出版産業にとって重要なアドバンテージとなり得る。iPodがリリースされた当初はデジタルダウンロードストアなどは存在しておらず、そのことが、ファイル共有ネットワークを音楽を簡単に入手できる唯一の選択肢にしたのである。

最後に、パイラシーはロストセールス(失われたセールス)とはイコールではない、と強調しておこう。この点について検証した学術論文は複数があるが、未だコンセンサスは得られていない。今のところ、出版産業は、消費者にとって素晴らしい製品を作り出すことに注力できる最良の環境にあり、iPadはそれを後押しする存在となるだろう。

電子書籍パイラシーがどのように進展していくかについては、 今後も注視していくことにしよう。

1ヶ月ほど前の記事になるが、以下の記事のソースになっていたので翻訳してみた。

「電子書籍の違法ダウンロード」をiPadが加速? | WIRED VISION

このTorrentFreakの記事で扱われているサンプルでは、拍子抜けするくらいにダウンロード数が少ない。ただ、TorrentFreakの姉妹ブログFreakbitsの2009年 海賊版電子書籍ダウンロードランキングによると、第1位で25万回程度、第10位で10万回程度のダウンロード回数があったとか。まぁ、けっこうな数字だよね。なお、トップ10にランキングされた書籍は、ハウツーもの(ライフハックやセクシャルなもの)、ギーク向けガイド、ヤングアダルト、ポルノ関連で占められている。

まぁ、それでもBitTorrent等での海賊版カタログが充実する前に、オンラインストアの正規のカタログが充実することこそ、最良のアンチパイラシー戦略だと思うけどね。

関連記事というか、あわせて読んで欲しい記事

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1671-a4d8dfa9

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。