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デンマーク:インターネットの自由を奪うISPのアクセス遮断

以下の文章は、Global Voices Onlineの「Internet Freedom under pressure in Denmark」という記事を翻訳したものである。

原典:Global Voices Online
原題:Internet Freedom under pressure in Denmark
著者:Jacob Mchangama
日付:May 31, 2010
ライセンス:CC BY

5月27日、デンマーク最高裁は下級審での判決を支持し、インターネットサービスプロバイダ(ISP)は、著作権侵害コンテンツを含む-または含む他のサイトにリンクを張る(本件のThe Pirate Bay)-可能性のあるウェブサイトへのアクセスを遮断しなければならないとした。当然のことながら、この判決はデンマークにおけるインターネットの自由を損ねるものであるとして批判されている。この判決は、著作権者に対し過剰すぎる保護を与え、その一方で、濫用の危険性やインターネットの自由および情報アクセスの制限、適法手続き(デュープロセス)の欠如などの問題を無視している。

この判決により、主に著作権を侵害しないコンテンツを扱うウェブサイトまでも遮断されてしまうだろう。従って、これは自由な情報のフローを妨げるものとなる。さらに、この判決は、適法手続きがないままにISPをインターネット・ポリス化させることで、将来的にその他の「違法な」または「有害な(offensive)」コンテンツにまで拡張される際の先例として利用されることが危惧される。

この際高裁の判決は、デンマークにおいてますます加速するインターネット規制の一端に過ぎない(国境なき記者団による世界の自由な報道ランキングの1位にあるにもかかわらず)。

2005年、デンマーク警察は、デンマークのNGO Red Barnet (Save the Child)と共同して、チャイルド・ポルノ・フィルターを作り上げた。Red Barnetと警察によって突き止められた児童ポルノを含むサイトを、警察はISPに通知し、事前の警告ないし聞き取りなしに、アクセスを遮断するよう要請した。このフィルタリングによって遮断されたサイトについて、警察は明らかにはしていない。2008年、Wikileaksはこのフィルターによって遮断されたすべてのサイトの情報をリークした。そこに含まれていた複数のサイトが、児童ポルノとは全く関係のないコンテンツを扱ったサイトであった。

2010年初頭、デンマーク議会(Folketinget) は、税務当局に対し、「無許可の」オンライン・ギャンブル・プロバイダによって運営されるウェブサイトのISPに通告し、サイトへのアクセスを遮断させる権限を与える法律を成立させた。ISPがそれに応じない、または対処し得なかった場合、刑事責任を問われる可能性もある。税務当局の決定に対しては、法廷ないし委員会が審査するということもなければ、サイトのオーナーに対して事前に聞き取りを行なうわけでもない。この法律が、デンマーク憲法における検閲の禁止、欧州人権条約における表現の自由および情報アクセスの保護を侵害しているかどうかは以前として解決されていない。

複数のデンマーク議会議員が、インターネットアクセスへの広範囲の規制を提案している。2010年初め、社会主義人民党は「テロ関連のウェブサイト」の閲覧を刑事犯罪とするよう提案していたり、デンマーク人民党は2度にわたって、ドラッグ情報を共有するウェブサイトwww.psychedlica.dkを遮断するよう求めている。また、報道によると、デンマーク政府は、模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)交渉の秘匿に極めて積極的であったという。ACTA交渉に関するリーク情報によれば、現在のACTA草案は、インターネットの自由やプライバシー権を脅かしかねない侵入的な措置を想定している。

ISPによるアクセス遮断がおそろしいのは、いずれその措置が当初の範囲をさらに拡大させ方向にしか向かわないだろうということ。児童ポルノは多くの人に仕方ないと思わせるものだっただろう。それが最初の第一歩。遮断による実績を作り、然る後にその範囲は拡大される。著作権侵害なら仕方ない、と思う人もいるかもしれないが、その後は「有害情報」という根拠や定義すら不明確なものに対しても、「感情的な」主張をベースに拡張されていくだろう。

ウェブサイトへのアクセス遮断だけではなく、ISPによるトラフィックの監視なども今後は争点にあがってくるだろう。私はいかなる理由があるにせよ、認められるべきではないと考える。たとえ、児童ポルノ被害を抑止するためのものだとしてもね。ましてや、広告ビジネスのためなどもってのほか。

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