インド映画監督、海賊版上映会を開いた国会議員を訴えてやる!と息巻く

以下の文章は、TorrentFreakの「Director Furious As Lawmakers Watch Pirate Copy of Hit Movie」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Director Furious As Lawmakers Watch Pirate Copy of Hit Movie
著者:enigmax
日付:June 21, 2010
ライセンス:CC by-sa

インドの映画監督が同国国会議員への法的措置を示唆した。議員らが彼のヒット映画の海賊版コピーを集まって視聴したためだという。『Raajneeti(Politics:政治)』と題されたこの映画は今月より劇場公開されたのだが、数十名のインド人民党議員たちは映画館で映画を見たわけではなかった。彼らの上映会がテレビニュースの一部として流れたことで、この違法上映が発覚した。

インドの映画監督プラカーシュ・ジャーにとって、6月はめまぐるしい月になった。彼の最新作『Raajneeti(Politics:政治)』は、ボリウッド(インド映画産業)版の政治的スリラーとして大成功を収めている。同映画は2週間足らずで10億ルピー(約20億円)の興行収入という大ヒット。しかし、6月中旬に入り、別の問題が降りかかった。

6月15日、インド人民党の数十名の議員の娯楽として、同映画は豪勢なホテルにて上映された。しかし、そこには問題があった。『Raajneeti』は現在、劇場で公開中であり、DVDはリリースされていないのだ。インド人民党はこの小さな問題を、海賊版を上映することで解決した。

もし、同国のニュースチャンネルが、この上映会の模様や、あるインド人民党議員の「Raajneeti(政治)と題された映画ということもあって鑑賞している。今最新の映画ということもあるが、それ以上に政治に関わることだからね。」という発言を報じなかったならば、この問題は表面化しなかったかもしれない。

これに激怒した監督のプラカーシュ・ジャーは、この上映会が開かれたホテルに対し法的措置をとることを公表した。

「この映画の上映に関与した人たちを訴えるのに、どれほどのコストがかかっても構わない。鑑賞した人たちにも同様の措置をとる。」とジャーはいう。「前閣外相のバスンダラー・ラージェだろうが、ホテル関係者であろうが、この件に関わったすべての人々を許すわけにはいかない。彼らは罰せられなければならない。」

「立法に関わる議員その人が自ら法に反することをするなど、あまりに馬鹿げている。ましてや海賊版の映画を上映しただなんてとんでもないことだ!彼らは劇場公開されたばかりの映画が(DVDでは)手に入らないことも知らないのだろうか?」

インド人民党の議員たちは非を認めなかった。「問題が針小棒大に叫ばれているのでしょう。実にひどいことです。プラカーシュ・ジャーが今後どういう措置をとるかという話なら、彼に聞いてください。我々は間違ったことはしていませんから。」

ジャーは、もし議員側から上映の要請があったなら、正規のコピーを提供していただろうと話している。

「こうした違法行為を行う人への啓蒙が必要とされている。」と彼はまとめている。「私たちはこれまでずっと懸命にパイラシーに立ち向かってきた。そんななか彼らは、こうした問題にも気づきもせず、それどころか海賊版を見て、そのまま知らんぷり。何もしてないじゃないか!」

刑事告訴に続き、先週木曜、裁判所は警察にこの問題の調査を開始するよう要請した。

この映画については、以下のブログをご覧くださいませ。何とも皮肉なもんだね。

■ ポポッポーのお気楽インド映画 : 【Raajneeti】

コメント

非公開コメント