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ゲーム製作者から違法ダウンローダーへ:「年に1本からでもいい、ゲームは買うようにしよう」

以下の文章は、TorrentFreakの「Game Dev: Sometimes It’s OK to Steal My Games」という記事を翻訳し、私heatwaveが加筆したものである。加筆箇所は破線の枠内。

原典:TorrentFreak
原題:Game Dev: Sometimes It’s OK to Steal My Games
著者:Ernesto
日付:August 04, 2010
ライセンス:CC by-sa

ほとんどのコンテンツ製作者はパイラシーの負の側面だけを見る。しかし時折、我々はまれな例外に遭遇する。Spiderweb Softwareの社長でありヘッドプログラマーのジェフ・フォーゲルは、パイラシーが絶対的な悪だとは言い切れないという。彼は自身のゲームを割っても構わないと思えることもあるとして、その理由を説明した。

多くの映画、音楽産業団体によるアンチパイラシー活動について、我々TorrentFreakしばしばお伝えしてきたが、パイラシーはゲーム産業においても蔓延している。

昨年、最も違法ダウンロードされたPCゲームは4,100,000回ダウンロードされたが、おそらくこの記録も2010年に更新されるだろう。

違法ダウンロードがゲームパブリッシャーの収益にどのような影響を与えているのかは、判断が難しい問いである。つまり、違法ダウンロードがなかったとして、そのゲームを何人が購入しただろうか?また、ゲームの違法ダウンロードは今日の体験版として機能し、ゲームの購入を促すという可能性はないのか?

今のところ、これらの問いに答えは出されてはいない。しかし、誰もゲームにお金を払わなくなれば、産業は滅びるということは言えるだろう。とはいえ、これまでのところ、産業滅亡の兆しすら見てはおらず、むしろ昨年は記録的セールスさえお目見えしたくらいだ。

ゲーム産業で働く全ての人が、パイラシーを絶対的な悪だと考えているわけではない。もちろん、ゲームの収益によって生計が成り立っている人なら誰だって、海賊版ではなく正規版を購入する消費者を好むだろう。しかし、中には前者から『得るもの』があると考えるデベロッパーもいる。

Spiderweb Softwareの社長でヘッドプログラマーのジェフ・フォーゲルは、丁寧に綴られたブログエントリの中でその理由を説明している。「このブログエントリは、海賊版ソフトウェアの陽の側面について書いたものです。私のゲームを盗んでも構わないというだけではなく、そこから得るものがある、そんな時代のお話です。おそらく、ゲームデベロッパーからこんな話をするというのも滅多ないことでしょう。」

ジェフはエントリの冒頭で、この話題に触れることで、違法ダウンローダーにお金を支払わなくても良いと確信させてしまうことを懸念しながらも、彼の視点からゲームビジネスを語るには、パイラシーの問題は避けて通れないのだという。

「みんながやりたいようにやった結果、どうなってしまうのか?」、彼はこれを、ある行為の道徳性をはかるための問いだと考えている。つまり、ほとんどの人がゲームにお金を支払わなくなれば、メーカーはこれまでのようなゲームを作ることはできなくなり、広告ベースのFlashゲームのようなものばかりになってしまう、と。彼はFlashゲーム自体を否定するわけではないが、彼自身Starcraft 2のようなゲームが好きだという。 そして、広告だけでStarcraft 2は作れない、と。

だから彼は「もちろん、パイラシーの大半は悪いことである」という。パイラシーを正当化したり、それが良い行為であるかのように主張されることもあるが、それに対して彼はこう述べる。「たくさんのクールなものをタダで手に入れることもできます。もしくは、倫理的に尊敬される存在になることもできます。ただし、両方を満たすことはできないのです、滅多には。」

ジェフは、ゲームの違法コピーの大半は、産業に利益をもたらさないことを認める一方で、その現象の陽の側面も認めている。「正直にお話ししますと、パイラシーは絶対的な悪ではないと考えてしまうようなことが時としてあることを、認めざるをえません。たとえ奪い取られたのであっても、私はそこから得るものがあるのです。」

彼は説明を続ける。彼はしばしば、ネットカフェで彼のゲームを楽しんでいるというロシアや東南アジア、インドの人たちからメールを受け取るのだという。しかし、彼らには正規版を買うだけの余裕がない。中には、どうしてもゲームが欲しいと言って、シリアルを無料でくれないかと懇願されることもあるそうだ。

中には騙しがあるのかもしれないが、ほとんどは心からの嘆願であるとジェフはいう。その理由として、海賊版を入手したいなら、いくらでも、簡単にそうするだけの手段はある、と指摘する。

「こうしたメッセージを受け取ると、『俺のイカれたゲームを割ってくれよ!』と伝えたくなります。つまり、まじめな話、電子メールを書き上げるための使った時間を、BitTorrentの使い方を学ぶために割いた方が彼らにとってよっぽど有益だったはずです。」

ジェフは無料でシリアルを提供することはしなかったが、メールの差出人たちがBitTorrentで無料のコピーを手に入れることを望む。彼の作品を楽しめるようにと。

「しかし、こうした子どもたちが私のゲームの海賊版を手に入れていてほしいと心から願うのです。[…] 世界的な金融秩序の気まぐれのせいで、どうやっても私のゲームに手が届かない人たちがいる。そんな人たちが私のゲームを楽しんでくれたとしたら、私はそこに生きる喜びを感じます…。」

これは第三世界の国々に限った問題ではない。富める国に住んでいても、日々の食事にすら困っている人々は数限りなくいる。ジェフはそうした人々が彼のゲームをダウンロードし、個人的に使用したとしても、気にはしないのだという。

「長期の失業、破産などに直面した人々も、私のゲームに支払うだけのお金は持っていないでしょう。そんな人たちが、海賊版であれ私のゲームをプレイして日々の苦悩を一時的にでも忘れられるのなら、素晴らしいことです。少しでも助けになるのなら嬉しく思います。」

ジェフの考えは実に筋が通っている。彼の考えに同意する人は少なくないだろう。彼が話している状況では、パイラシーはセールスを害することはない。その人々はゲームを購入するだけのお金を持っていないのだから。

しかし、明確な線引きもまた難しい。たとえば、ゲーム好きの子どもがいて、月に1本だけゲームを購入し、もう1本をBitTorrentで手に入れていたとしよう。その子どもは、年に12本のゲームを購入し、12本のゲームを違法ダウンロードする、それはフェアなのだろうか?

ジェフは、もし可能なのであれば、ゲームの購入を検討すべきだと結論づける。「もし、君がPCゲームが好きで、でもいつも違法ダウンロードしているのだとしたら、年に1本、ちゃんと買うところから始めて欲しいのです。1本でいい。お願いだから。君の好きなものが、これからもあり続けるためには、そうでなきゃいけないんです。」

そうすることで、自分自身の高潔さを感じることができるかもしれないとジェフはいう。しかし、最終的には、そうすることで、自分の利益、つまり大好きなゲームをこれからも続けられることに繋がっていると理解してほしいという。

では、どんなゲームにお金を支払うべきか?ジェフはこう答える。「たとえば私のような、家族を支えるだけで精一杯な弱小インディメーカーをサポートすべきだと考えたくなるかもしれません。しかし、そうは思えません。Starcraft 2を作った人たちにも家族がいるのです。報いるべきだと強く感じたゲームを購入するのです。あなたに最高の楽しさを与えたゲーム、産業に前進をもたらしたゲーム、あなたをフェアに扱ったゲームに、お金を支払うべきなのでしょう。」

最後に彼はこのように書いている。「パイラシーは絶対に正しい、絶対に悪い、とお怒りの方もいるとは思います。でも私がここで言いたいのは、現実をもう少し考えてみてもよいのではないか、ということなのです。」ゲームの収益はそれに携わる人の、その家族の生活を支え、次のゲームを作る基礎となるという現実、そして自分の力ではどうすることもできない貧困によりゲームを正規購入することもできず、しかし海賊版で日々の苦悩から一時の解放を得ているという現実、その現実から目を背けて正当化したり批判したりすることは容易だが、行為の背後に潜む問題を無視するだけのことなのかもしれない。

そして、ジェフはこう続ける。「最後にもう一度、あなたはたくさんのクールなPCゲームをタダで手に入れることもできるし、尊敬すべき存在でいることもできる。その両方を満たすことはできない。時には、ソリューションの側に立ってみてはいかがでしょうか?」

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