スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

我々は著作権団体の調査にだまされているのだろうか?

以下の文章は、TorrentFreakの「Breaking: The Entertainment Industry Is Fabricating Anti-Piracy Research」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Breaking: The Entertainment Industry Is Fabricating Anti-Piracy Research
著者:Ernesto
日付:February, 2011
ライセンス:CC BY

たったいま、TorrentFreakのオフィスにニュースが飛び込んできた。

アンチパイラシー団体の欺瞞的な面々は、偽のデータや嘘の主張を弄して、市民や政治家をミスリードしようとしているようだ。

その目的は何か?アンチパイラシーの専門家としての彼ら自身の立場を正当化し、彼らの望むように法律を変えるためだ。

もちろん、ここまでのがニュースというわけじゃない。喜ばしいことに、オーストラリアのシドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH)が、先日、我々が公表したスキャンダル取り上げた

記事からいくつか引用することにしよう。記事のタイトルは「パイラシー:我々はだまされているのか?」である。是非読んでもらいたい。

「主な目的は、こうしたデータを使って政治家にロビイングしたり、市民を脅して従わせることにあります。」とIBRSアナリストのガイ・クランズヴィックは言う。さらに「データの質も分析もあまりに粗末なものです。政治的意図が透けて見えます。」

EFA(エレクトリック・フロンティア・オーストラリア)代表のコリン・ジェイコブスは、「この手の報告書はいつも『パイラシーのせいで失業』というような見出しをつけていますが、これは全く事実に即してはいません。」とSHMに語った。

「エンターテイメント産業のマーケターたちは、自らに問い直さなければなりません。彼らは、オーストラリア人の4分の1が違法なダウンロードに手を染めていると言います。オーストラリア人は不道徳な犯罪者だということでしょうか?それとも他に説明があるのでしょうか?」とジェイコブスは問う。

「エンターテイメント産業は、テクノロジーを受け入れ、オーストラリアの消費者に常に魅力的な製品を提供し続けなければならないのです。残念なことに、イノベーションは弁護士を雇うよりは難しいようですが。」

これまでの経緯はこちら。

SMHの記事を読んだけども、これまでの反動もあってか、かなり権利者側のプロパガンダを批判的に報じている印象。上記記事に引用されたもの以外で興味深かったものを以下に。

今回の調査とは別に、昨年Australian Federation Against Copyright Theft (AFACT)のアンチパイラシー調査が公表され、国内経済に13.7億ドルの損失、6,100人の失業をもたらすとされたが、この調査もアナリスト、法律の専門家、ネット市民団体(EFA)から批判されている。EFAは、たとえ映画のチケットにお金を出さなかったにしても、その分のお金を他の商品、サービスに費やしている、と。要は、エンターテイメント産業の問題を国内経済の損失にすり替えるな、ということかな。

また、豪犯罪学研究所(Australian Institute of Criminology:司法省に属する政府機関)は、産業が主張する「パイラシーによる損失」の妥当性について懐疑的に見ているという。同研究所が最近公表した知財犯罪レポート(PDF)には「これらの推定は問題の大きさを大まかに示唆するものではあるが、データの妥当性については議論の余地がある。」と記している。さらに、2006年にリークされたAICの文書では、産業側のパイラシー統計は「ご都合主義的な誇張(self-serving hyperbole)」だとまで表現されている。クィーンズランド大学のキンバリー・ウェザオール法学上級講師は、こうした産業側のレポートは専門家による査読や分析を経て世に出ているわけではなく、AICはその辺りにフラストレーションを感じていると指摘する。

さらに、昨年Music Industry Piracy Investigations (MIPI)は、メルボルンの海賊版CD業者の摘発についてプレスリリースを公表したが、これも誇張が過ぎるという。「警察は、CDバーナーを約100台、郊外のレコード店から海賊版を含む約25,000枚のディスクを押収した」とあるが、押収したディスクのうち14,600枚がブランクディスク、残りの大半もライセンスを受けて作られていたもので、海賊版CDと認められたのは100枚に満たなかったという。

いずれにしても、我々はこれだけ苦しんでいるんだ、ということを強調したいがために、よりインパクトのある数字を前面に押し出したい気持ちが空回りしすぎて、オオカミ少年になりつつあるんじゃないのかと思ったりもする。ただ、この手のデータってうまく丸め込みたい人たちを説得できればいいって類のものなので、こういう批判もお構いなしなんだろうなぁとも思うけれども。

それはともかくとして、このSMHの記事でちょっと気になった点について。海賊行為が国内経済に与える影響について、いずれにしても消費者は何かにお金を出しているのだから、国内経済に与える影響は小さい、というような主張が掲載されているけれども、本当にそうかしら?「主張されているよりは小さい」というのは同意だけど、少なくともそれが成り立つのは、コンテンツの輸出が皆無である場合に限られるんじゃないのかな。自国のコンテンツが他国で海賊版として大量に消費されたのであれば、「国内経済に影響はほとんどない」とは言い切れないと思うのよね。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1757-97301b5d

Comment

| | 2011.03.25 17:16
このコメントは管理人のみ閲覧できます
Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。