スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

個人から投資を募って製作を続けるSFドラマ、エピソード3をBitTorrentでリリース

以下の文章は、TorrentFreakの「BitTorrent Exclusive TV-Series Writes History」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:BitTorrent Exclusive TV-Series Writes History
著者:Ernesto
日付:March 28, 2011
ライセンス:CC BY

エンターテイメント産業からすれば、BitTorrentは権利者に無断でビデオや音楽をダウンロードするためのツールだと思っているかもしれないが、その一方で多くのアーティストがBitTorrentをビジネスにとって欠くことのできない存在となっている。BitTorrentオンリーのテレビシリーズ『パイオニア・ワン(Pionieer One)』は、この点最も先進的なプロジェクトと言える。本日、同番組の製作者はエピソード3をリリースした。エピソード4も数週間のうちにリリースされる予定になっている。

1年ほど前、我々はBitTorrentでだけリリースされるテレビ番組を計画する2人の若き映画製作者について記事を書いた。その後、彼らはユーザから資金を得て制作費を調達することに成功した。

それから数ヶ月、このアイディアは次第に現実のものとなっていった。数日のうちにパイロット版を製作できるだけの資金を調達し、数多くのボランティアの協力を得て、昨年6月、パイロット版はリリースされた。

このパイロット版はVODOプラットフォームでリリースされた。VODOは、The Pirate BayやFrostWireなどのパートナーを通じて最大限のプロモーションを約束する。ただ、パイロット版をダウンロードしてもらうことは、このプロジェクトにとってはスタートに過ぎなかった。ファースト・シーズン終了まで、まだ5つのエピソードが残されていた。

幸運にも、多くの人が『パイオニア・ワン』を評価し、プロジェクト続行のために寄付をした。リリースから2週間で20,000ドルが追加され、さらに9月初旬には30,000ドルに到達、続くエピソードを撮影するための資金は調達できた。

製作者たちの願いは叶い、このプロジェクトはファンによって生かされた。昨年の終わりにエピソード2はリリースされた。

そして今日、ついにパイオニア・ワン エピソード3がリリースされた。エピソード4は来月リリースされるとのこと。パイオニア・ワンの脚本を手がけたジョシュ・ベルンハルトは、一般的ではないリリース形態でありながらも、ファンは次第に増えていることを確信しているという。

「エピソード2のリリースで、ファンがまだ待ち望んでいることを確認できました。そして、パイオニア・ワンを知らなかったたくさんの人たちにもその存在を知らせることができました。新たなエピソードをリリースするごとに、ますます勢いが増していくように思えます。ストーリーを展開して行くにつれて、ファンはさらに投資してくれるのかもしれません。」とベルンハルトはTorrentFreakに語った。

Pioneer One Episode 3

このプロジェクトをフォローしていたのはBitTorrentユーザだけではなかった。他の映画製作者や従来のテレビ業界の人々にも、広く認知されることになった。このピア-ファンドによるエピソードは、ニューヨーク・テレビジョン・フェスティバルの『ベスト・ドラマパイロット』賞を受賞し、製作者らの意欲をさらに後押しした。彼らが正しい方向に向かっていることを確信させるものであった。

「BitTorrentをコンテンツ配信の現実的な手段だという考え方が、ブレイクスルーの始まりだったと思います。」とベルンハルトは言う。「BitTorrentはある汚名を背負っています。特に、エンターテイメント産業の人たちの間では。BitTorrentの話をしようとしても、きっと『パイラシー』を思い浮かべて、聞く耳を持ってくれないでしょう。でも、パイオニア・ワンやゼニス、その他のプロジェクトが採用しているこのモデルは、無視できないほどに大きくなっていくと思います。」

既にパイオニア・ワンのクルーは歴史にその名を刻んだ。しかし、その成功を実現したBitTorrentモデルは、ある大きな欠点を抱えている。テレビ番組の撮影は非常にコストフルで、しかもほとんどの予算はピアからの寄付によってまかなわれている。クルーがシーズン1を完成させるためには、各エピソードのリリースのごとに資金を調達しなければならない。これまではうまくいった、しかし、残りのエピソードを撮影するための資金を集めるためには、更なるプッシュが必要となる。

「シーズン1の残る2つのエピソードについては、5月から製作を開始する予定です。それまでには、どのようなかたちであれ、資金を調達しなければなりません。目下の目標は、全6エピソードを完成させ、シーズン1を完結させることです。それはもの凄く大変なことだと思います。批判者は、そんなことは不可能だ、挑戦することすら馬鹿げていると言うでしょう。しかし、その達成に向けて、少なくとも前進してきました。何が何でもパイオニア・ワンのシーズン1を完結させる、私たちはその覚悟を固めています。」とベルンハルトは言う。

「パイオニア・ワン エピソード3」はVODOよりダウンロードできる。もし、プロジェクトを支えたいと思うのであれば、チップはお忘れ無く。

あらすじを読んで、おもしろそうと思いつつ、まだ見てなかった「パイオニア・ワン」。

謎の宇宙船が大気圏に突入した。米国国土安全保障省が調査したところ、ソビエトの宇宙服を着た意識不明の人物が発見された。事故現場で見つかったロシア語のメモによると、この男性は火星基地に住む宇宙飛行士の子供であるという。

VODO - Pioneer One (2010) ― by Pioneer One

まだ見ていないのだけれども、タイトルとあらすじから、何となく「カプリコン・1」を思い出してしまった。あれはSFというより、政治的なサスペンス色が強かったけれども。

それはさておき、このプロジェクトについては今まで翻訳してなかったので、これまでの概要はスラッシュドットの記事なんかを参考にしてもらえれば。

パイロット版は予算6,000ドルで撮影されたとのこと。資金は個人から小額投資を募るマイクロ・ファンディング・プラットフォームである「Kickstarter」で調達され、VODOの番組サイトで更なる製作費の支援を募っている。

このシリーズの製作者の一人であり、脚本を担当したJosh Bernhard氏曰く、TV業界では限られた利益にありつくべく業界内でも皆必死であり、新たな参入は非常に難しいとのこと。このため、無名の自分たちの作品が日の目を見るにはVODOは当然の選択であったという。

また現実的な側面以外にも、現在のTV業界に物申す姿勢もあるようだ。昨今のTV業界では視聴率など「良い番組を作ること」以外のプライオリティが優先されており、変革が必要と考えているとのことだ。

P2Pでプロモーション、個人から投資を募って制作を行うSFドラマ「Pioneer One」 - スラッシュドット・ジャパン

確かに、この「パイオニア・ワン」や「ゼニス」のようなプロジェクトが、こうしたモデルに支えられつつ全エピソードを完走できたら、それはそれでおもしろくはある。ただ、一番重要なのは、上記の記事にもあるけど、「何が何でも完結させる」ことにあるのかなって思ったりもする。作り手にとっても、受け手にとっても。

こういうやり方をする人は、現状に不満を抱いている部分が少なからずあるんだろうけど、既存の業界とつかず離れず、ときに交わる機会が生まれるような、そんな状況になっていくのがよいのだろうなぁと思う。

余談だけれども、「パイオニア・ワン」はCC BY-NC-SAでリリースされてるのね。翻訳して字幕つけて、リリースできるのか。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1764-ed6c8593

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。