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ThePirateBayのオペレータGottfrid Svartholへのインタビュー

The Sunday TimeがThePirateBayのオペレータSvartholmにインタビューしたよというお話。非常にThePirateBay寄りの意見も書いているのだけれど、せっかくインタビューしたのだから、もう少し掘り下げて聞いてくれてもよかったのに、という感想。確信犯的に著作権侵害を促すThePirateBayが何を目指しているのか、そこを知りたかった。

原典:TimesOnline
原題:Yo ho ho ? buccanerds give studios a broadside
著者:The Sunday Times
日付:January 07, 2007
URL:http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2105-2532534,00.html

現在、2人の反体制的ななスウェーデン人が、オンラインミュージック、テレビ、ビデオ、オーディオブック、ゲームを見つける方法を打ち立てた-あなたが望む全てのエンターテインメントやソフトウェアで-それはデジタルの略奪をGoogleと同じやり方で実現している。

ハリウッドとシリコンバレーの経営陣は、法律が彼ら海賊を廃業させることを望んだが、Fredrik Neij(28)とGottfrid Svartholm(22)は何とか彼らのサイトを閉鎖せんとする全ての試みを回避することができた。このイカレたBen and Jerryペアは、ThePirateBayの舵をとる、自称デジタルフリーダムファイターである。まさに、彼らのエンブレムは、クロスボーンの上にオーディオテープの頭蓋骨が飾られたガリオン船となっている。

「肝心な点は、ファイル共有が合法的でなくてはならないということです。そのことは我々の受けている支持によって証明されます」「人々は私たちのしていることを愛しています。」とNeijはいう。

昨年5月、50人以上の警官が、ストックホルムの3つの拠点を家宅捜索し、トラック一杯のコンピュータ装置を押収した。Webサイトはバックアップされ、3日のうちに運営を再開した。2人は事情聴取のために連行されたものの、彼らは未だに違法な活動によって逮捕されてはいない。

しかし、押収されたコンピュータのコンテンツは調査され続けるため、彼らに手錠がかけられるかどうかは、不明である。

申し立てによると、彼らのWebサイトが著作権侵害に関与しているのだという。スウェーデンの新聞は、この急襲がMPAAからの圧力によって促されたとしている。

スタジオの経営者を本当に悩ませたのは、ThePirateBayが代金を支払うことなく、著作物を楽しみたいという人々を援助し、教唆しているということである。ThePirateBayを通じて、サーファーはPirates of the Caribbean;Dead Man’s Chestなどの最新の超大作映画や、Lostなどのテレビドラマの新しいエピソードを見つけることができる。たとえそれが、米国でのみ上映されているものであっても。さらにサーファーは、サダムフセインの処刑のような最新ニュース映像を見つけることもできる。

昨年1年間で、BBCのTop Gearは、ThePirateBayとYouTubeのおかげで、Web上で最もダウンロードされたアイテムとなった。

MPAA副社長であり、世界的な反海賊行為活動の責任者でもあるJohn Malcolmは「ThePirateBayの運営陣は、法律で保護された著作権を有する数百万の創造的作品の配布を容易にすることで、多大な利益を得ている。」と主張する。

Malcolmは、2005年のインターネット上での著作権侵害によって映画スタジオだけで23億円の被害があったと主張する。MPAAが損害を誇張しているかもしれないが、それは2人のスウェーデン人に多大な非難を向けるものである。

スタジオはポイントを持っている。著作権の目的は、葉巻をむしゃむしゃ食べているボスたちを守るだけではない。それは、あまり表に出ることはないシナリオ作家やセッショミュージシャンにも、アーティストとしての権利をBruce Springsteenから確保する、という目的も含まれる。それなしには、おそらく、創造的な素材がWeb上にはほとんどなくなるだろう。

「違法にダウンロードすることによって、あなたは犯罪行為を犯しています。しかし、同時にあなたはアーティストが創造から生計を立てる権利も奪っているのです。」とFederation Against Copyright Theft (Fact)のスポークスマンは言う。

それでは、アメリカで最も悪辣なプログラマーだとされる人たちは、誰だろうか?その2人はパートタイムだけの海賊である;日中はNeijはITコンサルタントとして働き、Svartholmは小規模なISPを運営している。

2人は2001年、ハッカーたちのGlastonburyにあたるフェスティバル(Hackers at LargeまたはHalとして知られており、オランダで定期的に開催されている)でチームを組むことになる。まもなく、彼らは検索サイトを立ち上げる準備を開始した。

ThePirateBayは、当初スウェーデンのファイル共有ユーザを対象としていたが(今日では、1/3がスウェーデンからのアクセス)、次第にグローバルになっていった。現在では、そのサーバは3カ国にわたり、ビジターは30の言語から選択することが出来る。

ファイル共有は全インターネットトラフィックの3分の2を説明し、およそ150万人のサーファーがデジタルフィックスを求めてThePirateBayを訪問する。モニタリングサービスAlexaによると、現在、全世界のWebサイトの中で384番目に人気のあるサイトだとされている。それは、最大級のオンラインラジオ局であるLast.fmやUSA Todayと同等の大きさである。

Svartholmは、サイトの人気は本来正当なものであると主張する。「私はThePirateBayを、現在の著作権制度に対する大規模な組織的、市民的不服従の形であると考えます。」「一部のパブリッシャーは恐れている-それは無知から-、しかし例え彼らが間違っているとしても、私はそれを尊重することが出来ます。しかし、MPAAのような人たちに対しては、狂信的で、妄想に支配された狂人という他ないでしょう。」と彼は言う。

サイトが依然閉鎖されていない理由の1つは、そこには違法な素材が保存されていないということがある。問題は、サイトの検索エンジンが合法的であるかどうか、である。あなたがThePirateBayに行ったとして、どこでDesperate House Wivesの最新エピソード見つけることができて、どうやってBitTorrentと呼ばれるファイル共有テクノロジーを利用してダウンロードするかをそこでは教えてくれる。

ハリウッドスタジオを顧客にもつ、違法ダウンロードの追跡を行っているイギリスの企業であるEnvisionalは、北アメリカと欧州の400万人のサーファーが、毎日BitTorrentを利用していると予測している。

「最新のエンターテインメントへの世界の欲求は、実質的に飽くことはありません。」Envisionalのアンチ海賊行為チームのリーダーDavid Priceは語る。

ブロードバンドがますます普及していくにつれて、共有されるメディアファイルは増大し続ける。これを善と悪の単純な問題であると考えられるかもしれないが、問題はより複雑である。犠牲となった企業とファイルハングリーな泥棒たちの間でなされている戦争は、我々が将来CDやDVDを越えて、いかにして我々の大好きなメディアを楽しむのかについて、決定されるという側面もある。

多くのメディアコンテンツオーナーは、自らの素材を視聴するためには、webサーファーは対価を支払わなければならないと信じており、人々がコピーするのを防ぐために、DRMによってコンテンツを保護する。最近の知的所有権に関する財務省のレポートでは、この種の保護が、実際に確信を助長し、消費者が求める次の大きな作品を生み出すと結論付けている。

ThePirateBayの野心家たちのようなファイル共有エヴァンジリスト(改革運動者)は、全てのメディアがクリック1つで自由にならなければならないと信じている。彼らにとって、所有の権利にかかわる全ての概念は、前デジタル時代の腐った遺物なのである。

彼らの主張では、Wippet.comのような正式に許諾を得たサイトから合法的にダウンロードすることができる映画のコレクションはどうしても寄せ集めに過ぎず、また、映画の代金を払ったとしても、2つのデバイス-PCとポータブルプレーヤー-でしかそれを利用することはできない、DVDに焼くことができないのだという。現在、スタジオはThePirateBayと同じ条件で競争する気がないのだ、と彼らは主張する。

たとえ彼らが、ファイルを違法にダウンロードし、コピーすることを容赦しないにしても、専門家は同意する。「良くも悪くも、海賊ダウンロードを通じて利用可能な利便性や選択性のようなものを提供する合法的なファイル共有サービスがありません。」とPriceは語る。

相変わらず、消費者は板ばさみである。あなたはこの野心的な海賊たちの戦術に賛同しないかもしれない。しかし、-ちょうど1960年代のポップ海賊と同様に-デジタル海賊は、最終的には、持続的な根本的変化に繋がる市場要求への反応を大企業に強いるかもしれない。

その日が来るまで、ThePirateBayの2人は、外洋を航海し続ける-close the wind*1

*1詰め開き(帆を一杯まで開き、できる限り針路を風向に向けて)で帆走する、という意味と、きわどいことをやるという2つの意味をかけているみたいです。おしゃれですな。

どっちかというと、インタビューというより概要といった感じかもしれない。個人的には、他のトラッカーに比べて、ThePirateBayは非常に確信的であるという点に興味があるのだけれど、その点について、それほど掘り下げて聞いていないのが残念かなぁ。

確かに、ThePirateBayやPiratbyranは、現行の著作権制度に反発し、持続的にそれに対抗するようなやり方で、かなり確信的に行動している。それはわかっているのだけれど、では彼らはどうなることが望ましいと考えているのか、がよくわからない。もちろん、現行の制度の問題点を挙げて、それを自由にすべきだということは多少理解できるけれど、全てを自由にしてしまうことを求めているように思えてならない。

個人的には、業界団体の運営の仕方や著作権侵害に対する強硬な姿勢というのには賛同しかねるが、その存在自体を否定することはできない。少なくとも、良質の作品を作るためのベースとして、それを消費者の手元に届けるための媒体として、必要になる存在でもある。例えユーザが製作する比較的自由な作品が今後増え続けるとしても、企業による商業ベースでの製作もそれはそれでメリットは大きいわけで、それまで否定するのはちょっと無理がある。

その辺の兼ね合いをどう考えているのか、という点をもうちょっと突っ込んで欲しかったなぁと思ってみたり。

「デジタル海賊は、最終的には、持続的な根本的変化に繋がる市場要求への反応を大企業に強いるかもしれない」のかもしれないけれど、その反応がどのようなものであるのか、という部分には触れていないのも残念。根本的な変化といっても、それがどこを向いていて、どうなるべきなのか、という部分があってこそ、そのための手段の是非が考えられるのだと思う。しかも、根本的なユーザライクな変化をもたらす可能性がある一方で、DRMなどユーザの望まない方向への変化の原因ともなりえているわけで。

ただ、業界団体とユーザ・運営側の争いを、単純な善悪の問題ではなく、著作物を利用する上での将来にかかわる側面もあるとした部分は、マスメディアの言及の中では、特異なものではないだろうか。非常に面白いと思った。法的には、ほぼ後者が悪とされているけれど、その主張は両者ともに、善悪入り混じったものであると私は考える。ThePirateBayのように確信的になれるほど、ファイル共有の現状がよいとも思えないし、業界団体のやり方や利権のみを求め続ける姿勢もよいとも思えない。いずれはその両者の主張をすり合わせていければ、と思うのだけれど、両者を納得させるのも大変そうな話ではある・・・。違法ファイル共有ユーザ自身もそれほど物分りのよさそうな感じもしないし・・・。

ちなみに、ThePirateBayに関するこれまでの経緯の詳細を知りたい方は、Wikipediaを参照のこと。

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