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欧州: 実演家の権利保護期間延長にむけて動き出す

以下の文章は、Open Rights Groupの「COPYRIGHT TERM EXTENSION - YOU CAN HELP STOP IT」という記事を翻訳したものである。

原典:Open Rights Group
原題:COPYRIGHT TERM EXTENSION - YOU CAN HELP STOP IT
著者:Peter Bradwell
日付:April 13, 2011
ライセンス:CC BY-SA

2009年、Open Rights Groupは、音楽著作権(実演家の権利)の保護期間を50年から70年に延長しようと提案されたEU指令に強く反対し、キャンペーンを展開した。この提案は、延長すべき根拠を全く欠くものであった。

にもかかわらず、この提案は権利者たちの強力なロビイングを受け、2009年4月23日に欧州議会を通過した。著作権政策は的確な根拠を必要としないことを示す新たな一例が加わった。今週、この計画は再び欧州理事会に持ち込まれ、すぐにでも法律になってしまうかもしれない。

そこであなたの出番だ。たくさんの人たちが自分の国の欧州議員たちに手紙を送り、欧州議会によるこの指令の適切かつ詳細な精査を行うよう求めることで、このプロセスに歯止めをかけることができるかもしれない。欧州議会議員クリスチャン・エングストロームは、『request for renewed referral(訳註:適当な訳語がわからず。意味合いとしては「再審議請求」か)』を提出している。

どうか今すぐ、あなたの議員にコンタクトをとり、この要請に署名し、この有害かつ無分別な計画に反対するよう依頼して欲しい。(今後のプロセスに関する背景は下記を参照のこと)

あなたが英国民であれば、こちらから

あなたが英国外の人であれば、こちらから

しかし、アーティストにお金が行くのであれば良いことではないのか

もちろん、イエス。だが、音楽著作権の保護期間を延長したところで、大多数のアーティストを助けることにはならず、そのくせ消費者に、我々の文化に負担を強いる。この提案に対する経済的な側面からの反論は十分に揃っている。知財権を専門とする大学教授(政府報告書『ガワーズ・レビュー』も含む)、独立系経済アナリストらも皆、保護期間の延長は賢明ではないと主張した。フィナンシャル・タイムズは2009年の社説にて、この提案を『みっともない』と断じた。おそらくこれは、消費者に負担を強いる結果に終わる。学識者らの共同声明によると、延長は少数のアーティストと企業のためにしかならない、(延長による)経済的リターンの96%はメジャーレーベルと上位20%の実演家に行き着くという。この共同声明には、80名の著名な研究者らが署名し、ノーベル賞受賞者も複数含まれている。また今週、知財を専門とする4人の大学教授らは、『ソーシャルかつコマーシャルなイノベーションを阻害することを目指す政策であるならば、遡及的な保護期間の延長は理に適っている。』と主張した。我々の文化・歴史的遺産の多くがしまい込まれることになる。

英国への影響はどのようなものになるのか。ケンブリッジ大学知財権・情報法センターは、保護期間の延長は『貿易収支に関して重大かつネガティブな影響をもたらしうる』として、『現状の知識からは、ポリシーメーカーが録音著作権保護期間を延長することは、きわめて賢明ではない』と主張している。

保護期間延長に反対すべき更なるエビデンスも参照のこと。

なぜ、議員にコンタクトをとることが助けとなるのか?

例によって、欧州意志決定プロセスの複雑さがその背景にある。2009年以降、このEU指令は欧州理事会で止まっていた。デンマークなど『ブロッキング・マイノリティ』を形成する一部の国が、このプランに反対しているためだった。しかし、デンマークは権利者側からの強いロビイングを受けてか、最近になってその態度を翻し、この指令を支持した。つまり理事会が、欧州議会で可決されたとして、この提案を承認すれば、この指令を止めようがなくなってしまう。しかし、この指令の可決後に、欧州議会選挙が行われている。

クリスチャン・エングストローム議員が解説した方法はこうだ。

Rules of Procedure of the European ParliamentのRule59では、第一読会のポジションが承認された後に選挙による新議会が開会された場合、第一読会にある関係資料を再検討できるとある。欧州議会は2009年6月に選挙が行われ、新議会が開会されているので、これに当てはまる。

40名以上の欧州議会議員がこれを求めるならば、renewed referral提案は、本会議での投票が行われる。そこで過半数の支持を得ることになれば、欧州議会議長は、欧州委員会に対し、この提案を再び議会に委ねるよう要請しなければならない。これはつまり、関係書類の再検討を意味する。再び、この内容について最初から議論することができるようになる。実に賢明なやり方である。

隣接権の保護期間を延長するという前議会の決定は、無分別であり、法律・経済学者からかなりの批判を受けた。現在の議会が、先の決定に束縛される必要はない。

消えつつあるごく少数の人々のために、我々の文化的領域に害を与えるというのは、あまりに恐ろしいことだ。

どうか議員に連絡を。この提案を見送らせよう。

(via Green Sound from Glasgow: 欧州にて著作権保護期間延長の議論が再燃

この議論の中心となっているのは、日本では著作隣接権(実演家の権利)と言われるもの。なお、詞やメロディの著作権の保護期間は、国際条約にて、最低でも原著作者の死後50年とされている。

もうじき、虎の子の60年代音楽の保護期間が切れてくるということもあり、かなり必死のロビイングが展開されていると思う。世間に向けては、貧しいセッションミュージシャンを救うため、という大層な理念を掲げたりもするけれども、ほとんどは著名な(そして作詞作曲もする)アーティストやレーベルに渡る。

断言してもいいが、これは単純にアーティストをダシにしたレコード産業の既得権益拡大に他ならない。彼らは「困窮するセッションミュージシャン像」を作り出し、「その彼らのための保護期間の延長である」ことを演出し、「最も恩恵を受けるのはレコード産業である」ことをひた隠しにする。

欧州:録音物の著作権保護期間延長、実現にまた一歩前進 :P2Pとかその辺のお話

おそらく、日本でも同様の動きが見られるかと。

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