スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

著作権ロビーは児童ポルノがお好き?:規制のダシにされる児童ポルノ

以下の文章は、TorrentFreakの「The Copyright Lobby Absolutely Loves Child Pornography」という記事を翻訳したものである。筆者はスウェーデン海賊党のリック・ファルクヴィンエ。

原典:TorrentFreak
原題:The Copyright Lobby Absolutely Loves Child Pornography
著者:Rick Falkvinge
日付:July 09, 2011
ライセンス:CC BY

「児童ポルノはすばらしい」とその男は熱弁を振るった。「政治家はファイル共有をよくわかってはない、ですが、児童ポルノならよく知っている。彼らは有権者への点数稼ぎのためにフィルタリングしたいと考えるでしょう。一度、児童ポルノフィルタリングが導入させれば、そのブロックをファイル共有にも広げることができるのです。」

日付は2007年5月27日、男の名はヨハン・シュリーター、デンマークのアンチパイラシー団体Antipiratgruppenの代表でした。彼は観衆に語りかけていました。報道関係者は会場から閉めだされており、そこにいるのは著作権産業の関係者だけだと思われていました。しかし、そうではなかった。そこには、欧州議会議員クリスチャン・エングストローム、オスカー・シュワルツ、そして私もいました

シュリーターは観衆に呼びかけました。「みなさん、私たちは、オンラインファイル共有撲滅のため、インターネットをフィルタリングしなければなりません。しかし、政治家たちはファイル共有を悪だとは思っていない、それが私たちの課題となっております。そこで、私たちはファイル共有と児童ポルノを関連付けねばなりません。政治家は児童ポルノが何たるかは理解している、そしてそれをインターネットから排除したいと考えている。」

「私たちは、IFPIやMPAと協力して、児童ポルノフィルターを開発しています。それを持って、政治家たちにフィルタリングが機能することを示すことができるのです。」と彼は言った。「児童ポルノは、彼らに理解できる問題です」。シュリーターはそう言って、ニッと笑顔を見せました。

そのような主張をはじめて聞いた私は、自らの耳を疑いました。しかし、この戦略は世界中で展開されていくことになります。

シュリーターのプランは、時計じかけのごとくうまくいきました。デンマークはロシア(では完全に合法)の音楽配信ストアAllofMP3.comを検閲した最初の国となり、現在はThe Pirate Bayを検閲しています。著作権産業は、断片的なインターネットを構築することに成功しました。

このような理由から、著作権ロビーは児童ポルノの問題を何度も何度も口に出します。彼らは、自らの流通チャネルの外側にあるあらゆる文化を検閲するための突破口として、児童ポルノを利用しています。ちょっとGoogleで検索をかければ、その関わりがよくわかるでしょう。

スウェーデンでは、著作権産業のロビイスト ペー・ストロムバックが、それを持論の1つだと公に認めています。このロビー団体のサイト内検索をすると、児童ポルノ(スウェーデン語)について書かれた記事が多数ヒットします(40を超える)。推理は単純かつ直接的。一旦、誰かが他人のコミュニケーションを検閲する権限を得て、そうする義務を与えれば、その誰かが嫌うすべてのものを、仲介者(たとえばISP)はフィルタリングしなければなりません。

著作権ロビーがこのような横暴を続ける理由は想像に難くありません。

DNSレベルのフィルタリングが、滑稽なほどに回避が容易であることは大した問題ではありません。好ましからざる情報の検閲が、当然でありポジティブなものとみなされる政治環境がつくりだされることこそが、問題なのです。一度、その原理が証明されれば、次のステップはIPレベル、さらにはコンテンツレベルでの効率的な検閲フィルタへと強制的に切り替えられていくでしょう。

今週、米国のインターネット・サービス・プロバイダが、ネットを警備するために著作権ロビーとの合意を交わしたというニュースがありました。この取り決めからも、著作権産業が児童ポルノを愛していることが伺えます

「児童ポルノ問題とパイラシー問題には共通点があると説明した」とRIAAの代表シャーマン氏は言う。「合法なもの、そうでないもの、ありとあらゆるファイルがピア・ツー・ピア・ネットワーク上でやり取りされています。」

どこかで聞いた気がする?まさしく。デンマークのシュリーター氏が、文化の非独占的なディストリビューションと幼い無防備な子どもへのレイプとを結びつける著作権ロビーの政策決定戦略について話した2007年のあのシーンです。

この結びつけ戦略は、現在、米国でもうまくいっています。

恐ろしいことに、彼らを抑えこむのは極めて困難です。さらに状況は悪く。非常に悪く。

欧州では、EC司法裁判所が人権と通信の自由を擁護し、彼らは後退を余儀なくされましたが、現在はマルムストローム委員を後押しし、同様の検閲体制を敷こうとしています。

もう少し俯瞰的に考えてみてみましょう。そもそも、児童ポルノの検閲は許容しうるのでしょうか?また、著作権産業が、非独占的なディストリビューションを妨害するという真の目標を越えて、この種の追跡は妥当なのでしょうか?

この疑問については、2通りの答えがあります。1つ目の答えは非常に重要です。司法による判断を加えずに、検閲に頼ることは正しいのかということです。それが、いかなる状況においてもNOだということを、私たちは歴史から学んできました。

しかし、もっと感情的な問題もあります。ドイツにMogisという、児童期に虐待された成人を支援する団体があります。彼らは児童ポルノ検閲問題に対して、非常に率直で、確固たる意見を持っています。

彼らは、検閲は問題を隠し、より多くの子供たちが虐待を受けることになる、と主張しています。目を背けてはならない、現実を見て行動を起こせ、ということです。この主張に正面から向き合うのは、感情的には辛いものがありますが、問題を隠せば解決には繋がらないことは、理性的に理解できます。彼らは、「犯罪は罰せられなければならない、そして隠されてはならない」というスローガンを掲げています。

こうした視点から、著作権産業のやり方を見てみましょう。この文脈において、彼らは少しも子供たちに心配しておらず、単に流通チャネルの支配権維持に熱心なだけです。そんなことは知っていると冷笑される方もいるでしょうが、これだけにとどまらないのです。

結論は、あまりに不愉快で避けがたいものとなります。著作権産業ロビーは、積極的に子供たちへの虐待を隠そうとしてる。彼らが子供を心配してではなく、なんとしても検閲を次の段階に進めるためにそうしているのです。検閲メカニズムが彼らの仕事に利益になるからです。市民から文化を奪い、自分たちに有利な独占を維持するために。

このような恥知らずな人々がいるなど理解に苦しみます。しかし、現実に存在しているのです。著作権ロビーは人として最低限の倫理すら欠くようなことをしてでも、あなたが悪であることを証明しようとするのです。

TorrentFreakは隔週でリック・ファルクウインエのコラムを掲載している。彼はスウェーデン海賊党の創設者であり、大のウィスキー愛好者、単車乗り。彼のブログ http://falkvinge.net では主に情報政策について語られている。

Twitterアカウントは@Falkvinge 、Facebookは /rickfalkvinge

一旦システムが作られれば、後は拡張されていく一方で、ということなのだろうね。問題が生じても、縮小や廃止に向かうことはなさそうだし。

この種の検閲で恐ろしいのは、本来の目的を越えて、たとえばここで主張されている「非独占的なディストリビューションの妨害」のようなことを密かに行うことができてしまう。児童ポルノフィルタリングと同様に、対象となったサイトは公表されないだろうし、外部から事実関係を検証するのも難しく、正しく運用されているかどうかは「信頼する」以上のことができない。結構、懸念してるところはある。

余談だが、児童ポルノがはらむ倫理的な問題を政治的な意図で利用するのは、あれあまり気分のよいものではないね。どちらの陣営であれ、ね。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1821-3ae4c1f1

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。