スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「演奏するなら著作権料払え」がミュージシャンからライブの機会を奪った

以下の文章は、TorrentFreakの「Music Copyright Police Ruin Artists' Gigs (and Coconut Curry) 」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Music Copyright Police Ruin Artists' Gigs (and Coconut Curry)
著者:Allan Gregory
日付:October 08, 2011
ライセンス:CC BY

今年だけで、50以上の小規模レストランやパブ、バーが、ライセンスを得ずに(ライブ)音楽を演奏したとして、米ロイヤルティ徴収団体BMIから訴えられた。 もちろん、それ以上の人々が、著作権料を支払え、さもなくば…とにこやかに話すBMIの弁護士の訪問を受けたことだろう。さもなくば…が意味する状況、それは店舗のオーナーに影響するだけではない。アーティストにとっても、パブリック・パフォーマンス・ライセンスの軋轢により、ライブの機会を失っているのだ。

私の親しい友人に、カレーレストランのオーナーがいる。彼を仮に『ジョン』としておこう。数ヶ月前、ジョンは私に電話をかけてきて、互いに近況を報告しあった。ほとんどは、ココナッツミルクが高騰して大変だという愚痴ではあったが。

ドル安が続く中、タイから輸入されるココナッツミルクの相場が400%以上あがったのだそうだ。たいていレストランは利益率が低く、ジョンもこの原価高騰を受けてギリギリの経営を続けている。

病める米国経済にあって、ジョンはなんとか倒産せずにいるという。いくぶん興奮気味ではあったが、私は彼の話に共感し耳を傾けていた。それからジョンは、先週のランチタイムに、BMIの女性弁護士が訪ねてきたと話した。

BMIの弁護士が地域の近隣ビジネスに立ち寄る、これは通常、何かを買いに来た、食べに来たということを意味しない。例によって、BMIの弁護士は、お金を落とすためにそこにいたわけではなかった。彼女は、パブリック・パフォーマンス(公演・演奏)ライセンスの交渉のために訪ねてきたのだった。

BMIは、集中権利団体(collective rights organization: CRO)である。CROとは、ロイヤルティを徴収し、それを著作権者に分配する団体である。こうした仕組みが、ロイヤルティの徴収に最も効率的であると考えられており、実際そうなのだろう。音楽レーベルが個々にアーティストのロイヤルティを請求して回らねばならない状況を想像してもらえば、その必要性はご理解いただけるだろうか。

ロイヤルティは、著作権者の重要な収入源となっている。音楽著作権者にとっては特に。アーティストの曲がラジオでかかれば、ロイヤルティが徴収され、アーティストに支払われる。しかし近年、BMIとASCAP(もう1つのCRO)は、パブリック・パフォーマンス・ライセンス徴収のためにますます強引になってきている。

パブリック・パフォーマンス・ライセンスというのは、その名の通り、公衆に向けて、他人の著作物を演奏する権利を許諾するラインセンス。大抵の人は、たくさんのバンドが入れ代わり立ち代わり演奏するライブハウスのような場所に適用されるものと思われるのではないだろうか。しかし、BMIとASACAPは、お客さんにちょっとしたライブパフォーマンスを見せる小規模の近隣ビジネスにまで、このライセンスを積極的に適応している。

もちろん、BMIやASCAPによる徴収が、法に基づいていることは疑いない。しかし、彼らがその権利を持つからといって、そうすべきかどうかは別問題だ。友人のジョンは、こう話してくれた。

「地元のアーティストを応援したくって、うちのレストランで毎週金曜の夜にライブをしてたんだ。すごく好評でね。お客さんは楽しんでくれたし、バンドもライブの機会があって喜んでくれた。それから数ヶ月して、弁護士がランチタイムに来て、BMIにパブリック・パフォーマンス・ライセンスを支払えっていうんだ。3,000ドルだってさ!」

「しかも、たとえオリジナル曲だけを演奏してたとしても、契約しなくちゃならないって言うんだ。チューニング中に、レッドツェッペリンのリフっぽいのを弾いただけでも、著作権侵害だとさ。」

ジョンの体験は、BMIの高圧的な脅しが、音楽の将来にネガティブな影響をもたらすことを示すだろう。決して、「共に働こう(let's work together)」というものではない。BMIはジョンにいかなる選択肢も与えなかった。支払え、さもなくば、だ。将来、違反する可能性がある、だからジョンにライセンス契約を交わせという。

著作権法の目的は、「科学及び有用な芸術の進歩を促進する」ことにある。著作権は、創造的なイノベーションをドライブする経済的なインセンティブなのだ。著作権が適切に運用されていれば、優れた想像力を促進する強力なツール足りえる。しかし、ここで脅しのために使われているBMIのパブリック・パフォーマンス・ライセンスは、法の趣旨とは真逆に、音楽の発展を窒息させた。ジョンは、BMIの脅威の結果を雄弁に話した。

「知ったことかって言ってやったよ。こっちは、毎週金曜の夜に音楽やってるだけなんだ。3000ドルの価値なんてありゃしねえ。今みたいな綱渡りの経済状況でなんとかやってる地域のレストランが、どうやって3,000ドル捻出できる?だから、バンドにはキャンセルしてもらった。それでどうなったかって?お客さんにも、地元の音楽にもガッカリな結果だよ。完全にlose-loseだね。」

BMIや他の集中管理団体がもたらした結末とでもいえようか。

あなた方の顧客は、あなた方の敵ではない。ライブ音楽を促進することは、BMIにとって、そしてロイヤルティを受け取るアーティストにとって望ましいことである。地域ビジネスをいじめ、脅すよりも、地域ビジネスと共に働くことこそが、すべての関係者に利益をもたらす。

ジョンのレストランの件は、実に嘆かわしい状況である。彼のココナツカレーはいつものように素晴らしい味だ。だが、かつて店内に流れていたバンジョーの音は、もう永遠に失われてしまった。

このエントリは、アラン・グレゴリーによるゲスト投稿である。アランはフロリダ州の公認弁護士で、インターネット法を専門とする。

徴収自体には問題はないのだが、オリジナル曲だけ演ってても払えってのはひどいね。自分には返ってこないのに、なんか税金みたい。貧すれば鈍するなんていうが、焼け野原を作らないようにしてもらいたいもんだ…。ルールなのだから従え、ではなく、そのルールがその時代、その状況において適切であるのか、という視点を失わないようにしたいもので。

今回はBMIに関するお話だったが、文中に出てきたASCAPも、以前トンデモな主張をしていたりもする。

米著作権団体、街中で着メロが流れるのは無断使用だから携帯キャリアは使用料を払えと主張

簡単にいえば、公共の場で着メロが鳴るの演奏である、よって携帯キャリアは著作権使用料を支払うべきである、と。もちろん、この主張が認められることはなかったけどね。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/1834-d7c86a72

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。