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シックス・ストライク・スキームは著作権侵害対策に有効なのか

以下の文章は、TorrentFreakの「Will the Upcoming Six Strikes Scheme Stop Piracy?」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Will the Upcoming Six Strikes Scheme Stop Piracy?
著者:Ernesto
日付:January 26, 2013
ライセンス:CC BY

物議を醸している米国の「シックス・ストライク・アンチパイラシー・スキーム」は、この1カ月以内に動き出すことになっている。TorrentFreakが信頼の置ける関係者から得た情報によると、2月18日がローンチ日として選ばれたとのことだが、CCIはこれを否定している。一方で、我々はこの著作権警告システムの有効性について考える必要があるだろう。果たして、海賊ユーザを正規ユーザに変えることはできるのだろうか。それとも、VPNや他のファイル共有に逃がすだけなのだろうか。

この数週間のうちに、MPAA、RIAAと米国大手の5つのインターネット・プロバイダがBitTorrent海賊ユーザへの警告を開始する。

彼らは、Center for Copyright Information(CCI)著作権侵害者に対し海賊行為が許されないことを警告するシステムの導入することについて同意した。ユーザが5回ないしは6回の警告を受けた後、ISPは複数の抑止措置を講じる。

今週、TorrentFreakはCCIに近い関係者から、この警告システムが2月18日に開始される予定であるとの情報を掴んだ。しかし、CCIのスポークスマンは現時点でローンチ日は確定していないとしてこれを否定し、「実装に向けて取り組んでいます」と述べている。

正確なローンチ日がいつになるにせよ、1年以上遅延したこの著作権警告システムは近日中に動き出すようである。しかし、問題は残されている。この計画が本当に海賊行為の減少に有効であるかどうか、である。

この問いに答えるのは容易ではない。しかし、すべての著作権侵害者が責任追及の危機に晒されているわけではないということは明白である。

まず、著作権警告がオンライン海賊ユーザ、すなわちビットトレントユーザというサブグループだけをターゲットにしている点に注意が必要である。ファイルホスティングサービス(訳註:サイバーロッカー)やUsenet、ストリーミングサイトを利用する膨大なユーザが影響を受けることはないだろう。

言うまでもなく、これらのサービスにおける海賊行為が減少することはなく、むしろ増加するだろう。

というのが、シックス・ストライクスキームのもたらすストーリーの半分だろう。もう半分は、ビットトレントユーザであっても、警告を回避するために数多ある匿名化サービスを利用してビットトレントを続けるだろうということ。

ビットトレント・プロキシサービスとVPNサービスは、匿名のままダウンロードをしたい人にとってはありがたいツールである。これらのサービスは、自宅のIPアドレスとプロキシ・サービスが提供するIPアドレスを置き換え、誰がファイル共有をしているのかを調査会社に特定できなくする。

アメリカではすでにファイル共有ユーザの16%が自らのIPアドレスを隠しており、著作権警告システムが動き出せば増加することは間違いないだろう。

もちろん、だからといって著作権警告システムがまったく影響を及ぼさないというわけではない。実際、カジュアルな『海賊ユーザ』のごく一部が海賊行為を思いとどまるということはあるかもしれない。しかし、著作権侵害者の大多数は単純に見つからないための措置を講じ、彼らのダウンロード習慣は継続するだろうと我々は予想している。

もちろん、これについては著作権者やISPもよく理解しているだろう。

CCIの取締役ジル・レッサーは、こうした回避のオプションについて指摘された際、この警告システムの主な目的は市民を啓蒙することだと強調した。懲りない人々がVPNを使用したり、ファイル共有の手段を替えたりして警告システムを回避することは、著作権者もISPも重々承知しているのだろう。

「はい、そうした方法はありますし、海賊行為をするための他の方法もあります。」とレッサーは述べている。その上で、そうしたハードコアな海賊ユーザはこのシステムのターゲットではないとも述べている。

本当のターゲットがどれほど大きいかは、数カ月後、シックス・ストライクが導入されてからの米国ビットトレント利用状況統計が公表されるころに明らかになるだろう。

文中でも指摘されているように、シックス・ストライク・スキームのターゲットは、ハードコアなファイル共有ユーザ――ビットトレントユーにほぼ限定されている。この辺りの層が海賊版流通の核となっていることは否定できないが、海賊行為全体への影響という点では、効果はかなり限定的になるのかなと。

米国でのファイル共有ユーザの割合は13%ほどと言われており、日本に比べると高いかなと思えるのだけれども、それでも海賊行為の主流はもはやファイル共有ソフトではない。YouTubeなどで行われているカジュアルな海賊行為のほうが影響は大きいように思える。ただ、そうしたカジュアルな海賊行為はネガ・ポジ2つの側面を持っているので、積極的にはなりにくい。だから、わかりやすいファイル共有がターゲットになっているというところもあるのだろう。

日本でも最近、P2Pファイル共有ユーザをターゲットに、おとりファイルをばらまいて注意喚起・啓蒙しようという実証実験を実施すると総務省が発表した。P2Pファイル共有自体は下火になっているものの、こちらもわかりやすい相手をターゲットにせざるを得ないというところがあるのかもね。今、一番影響が大きいのは動画共有サイトなんじゃないのかなと思うんだけれども。次点でサイバーロッカーがあるけど、こちらはMegauploadの摘発でだいぶ使いにくくなってしまったので、一時に比べれば減少しているんじゃないかな。

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