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オンライン音楽配信におけるシングル曲のこれからを考える

オンライン配信によって、アルバムとしてリリースされる楽曲群であっても、それらから自分の欲しいものだけをチョイスできるような時代になり、ユーザには便利になったし、それが自由な市場でもあるという利点もあるけれど、一方でそれによって新しい音楽との出会いも失われることになるし、CDという媒体がニッチな製品になるかも・・・というお話。

原典:pntonline.com
原題:Downloadable music changing face of industry
日付:January 11, 2007
URL:http://www.pntonline.com/engine.pl?station=portales&template=fnmStoryFull.html&id=9675

あなたはクリスマスにMP3プレーヤーをもらい、それに1,000曲の音楽を転送する。それから、ふと疑問に思うかもしれない。音楽はどこ行ってしまったのだろうかと。そしてしばらくの間、あなたは音楽に関わって利用される全てのハードウェアが消失したときのこと、その結果について考えるだろう。

単に捕らえた音波を発するだけにもかかわらず、レコードミュージックは世界の物質的、具体的な世界の一部となっている。実際、誰かの芸術的なビジョンを所有するために、我々はCD、それ以前はカセット、それ以前は両面の12インチアルバムか、両面で2曲入りの45rpmを購入した。

アーティストがアルバムをリリースし、それからシングルを売り出すことは、いまだに一般的な慣例である。しかしオンライン購買層は、ほとんど全てのオンラインサービスから、(アルバムに収められている)楽曲を個々に購入することができる。コンセプトアルバム-もしくはアルバムのコンセプト-がVictrolaと同じ道を歩むことは、想像に難くない。

the Beatlesが楽曲をアルバムに寄せ集めるプロセスを芸術に変える以前は(訳注:Sgt Pepper's~は世界初のコンセプトアルバムといわれる)、シングルは音楽業界の生命線だった。コンセプトアルバムによって消費者はより多くのお金を費やすこととなり、アーティストはラジオフレンドリーではない楽曲を、ファンの手元に届けることができた。もっと便利になったことは、3分ごとにレコードをひっくり返す手間が省けたことだが。

もちろん、その後、インターネットとファイル共有が登場した。それらは以前我々がばかばかしいほど原始的に利用してきたホームメイドのカセットテープのミックスを復活させた。その段になって、音楽はもはや「モノ」ではなくなり、アイディアや空想の類となった。E-mailで送られる冗談と同じくらいに自由になった。

MP3プレーヤやiPodは、楽曲をPCから取り出して、ジムに連れて行くことを可能にした。

そのような全ての「モノ」の必要性が、消え去ってしまった。それらを扱ってきた店と共に。ある側面では、これは自由市場とユーザの選択の勝利でもある。特にCDの表示価格が20ドル以下になれば:なぜ、我々は本当に欲しいと思っている心躍るようなパーティソングが欲しいのに、人の生き死にを深く掘り下げたような曲に(もしくはその逆)までお金を払わなければならないのだろうか?

しかし、一方で、あなたにそのアルバムを購入させた曲よりも、もっとよいと思える曲に出会う機会が失われることも嘆かずにはいられない。言うまでもなくそのような人たちはwebベースになっていくこともないし、それを望まないだろう-それは我々のほとんどの人が想像しにくいことかもしれないけれど、実際にそういう人も存在する。CDがこれからニッチな製品になっていくならば、それがどれくらい高価になってしまうのかを考えると、たじろいでしまう。

しかし、結局のところ、自由市場は自由ではないのだ。
そう考えると、本当の自由ってのは難しいなぁと思う。BitTyrantに関するフォーラム上の一連の議論を見ていても、自分を含めた全体のメリットと自分だけのメリットがぶつかり合うという自体に、本当の自由って何だろうと思ったりもする。尾崎豊じゃないけれどもさ。といっても、それにあがなうこともできないこともしばしばあるわけで、結局は「なすがままに」というところだろうか。

それはともかくとして、もう「モノ」を買うって時代じゃなくなってるのだなぁという感じ。個人的にはモノがあったほうがいいというアナログな人間なので、この記事にもある一部の人って感じなんだろうけど、でも本当にそれって一部の人かなとも思うわけですよ。

本当にその曲だけ、少しの間サクッと聴ければいいって人なら、CDなんかより音楽配信のほうが好ましいのだけれど、実際のそのような人ってどれくらいいるんだろうと思うですよ。もちろん、価格の差もそこには影響するだろうけれど、私としてはどうしても買うならレコードやCDのほうがいいと思うのです。

それすらも凌駕する価格設定がなされるとか、定額制が一般的になるとかすれば、ちょっと気になる曲を聴いてみようかなぁとかもできるのでアリかなぁと思うのだけれど、それでもCDやレコードを手放すかといえばそうではないわけで。

でさらに、シングルとアルバムについて。これは難しい問題だなぁと。私のようなアナログタイプの人間なら、シングルもアルバムも両方買って二重に金を取られるわけですが、そういうこともできなくなる。まぁ、今は中古しか買ってないので、私のような人間に心配される筋合いもないのだろうけれど、それでも先進的なデジタルリスナーはシングル曲だけしか買わないとか(申し訳程度のC/W曲はいらない)、アルバムも気に入った曲だけとか(数合わせの楽曲もいらない)、そういう人も増えてくるわけですよ。でも、音楽とかそれに伴うアーティストへの愛ってのは、聴かなきゃ増さないわけで(もちろん、操作するという手段もありますが)、その機会を失うことは今後痛いんじゃないかなぁと。だから定額制を、って話なんですけどね。

今はCDというコンセプト、シングルはメインの1曲とカップリング、アルバムは10曲前後の曲の集まり、ということが理解されているので、それほど問題深刻な問題ではないかもしれないけれど、それを感じられないような世代が生まれたらどうするのだろう?シングル、アルバムの区分すらつかなくなれば、1曲だけの価値でその曲を購入する、しないという時代が来るのかもしれない。それはそれで嫌だなぁ。

まぁ、個人的にはCDなどの物質的な媒体を使って音楽を届けることはなくならないし、なくなるべきでもないと思う。ただ、当の音楽業界自体が、それを当たり前に思いすぎていて、CDがこれからも確固たる地位いられるような努力ってほとんど見られない。権利とかなんだとかには躍起になってるのにね。

と、書いたところで覆面Z@ORICONチャートをゆくというブログの半年でレンタル店から消えたシングルCDというエントリを発見。タイムリーだなぁ。で、レンタル店でのシングルCDの回転が速すぎるんじゃない?というお話。
レンタル店でこれだから、不良在庫になってしまうCDショップでは、一定期間を過ぎたCDはよほどのことがない限り店頭に置かない方向になってきているのだろうか。実際メジャーなアーチストの作品でも結構歯抜けになっているから、たまに売れていっても補充されることが少なくなってきているのだろう。

 その点大手チェーン店は、全店での在庫管理ができるからまだマシである(取り寄せの期間は必要だが)。Amazonなどのネット販売はさらに、その取り寄せ期間も不要なのだから、売れ筋じゃない作品や過去のシングルをどうしても中古品じゃなく購入したい時には便利である。

 で、シングルCDの寿命が短くなってきているのもこれと無関係ではないと思う。売れ筋のもの以外は、発売後一定期間で集中的に売ってしまう、その傾向が強くなればなるほど、初動型アーチストが増えていく。それはひいてはアーチスト寿命の初動型化にもつながっていくような気がするのだがどうだろうか。
中小規模の小売店が在庫を保持し続けることが難しい、要は置いといても売れなくなってるというところでしょうか。最近に限った話ではないけれど、寿命の短いライトリスナー向けの曲を量産するという方向を捨てきれない音楽業界の直視せざるを得ない状況なんだろうなぁと思う。短期的な利益を重ねることが、業界の長期目標ってことなのかしら?それを自転車操業というのではないかなぁと。

で、今回の記事と直接関連するわけではないけれど、音楽配信が進むとシングル曲の扱いが更に複雑になってくるということを示しているかもしれない。音楽配信サービスを使用しても、1曲だけ聴きたいならレンタル店で借りるのと同じくらいの価格で済むし、借りる/返す手間が省けるというメリットもある。しかも、録音/保存する手間も必要としない。そうなると、シングルCDのレンタルはますます旨みがない。配信サービスにお客さんを取られ、在庫を抱えるだけになる。シングルに限らずアルバムもそうだけど、定額制サービスが普及して、大手レーベルもそれに乗ったとしたら、CDレンタル事業って成り立つのかな?と思ってしまう。

Trackback

ちょっと気になるネタ、半年でレンタル店から消えるCDも出て来て...
覆面Z@ORICONチャートをゆくのエントリーより。半年でレンタル店から消えたシングルCDこれは、覆面Z氏が実際にレンタルショップに出向いて借りようと思っていたシングルCDが、発売されて半年経っている楽曲なのにもかかわらず、店頭になくて今だに借りられない=聴けな...
2007.01.14 15:24 | ふっかつ!れしのお探しモノげっき
半年でレンタル店から消えたシングルCD
 先日、どうしても聴きたくてあるシングルCDをレンタル店に借りに行った。昨年半ばに発売、大ヒットとはいかなかったけれど、ドラマ主題歌にもなりそこそこ注目されていた作品である。年末年始を挟むと一斉に商品入れ替えが起こりそうだったので、その前に・・・と思って行
2007.01.21 00:22 | 覆面Z@ORICONチャートをゆく
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http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/195-942ba787

Comment

覆面Z | URL | 2007.01.21 00:20 | Edit
 はじめまして。TBのTBをたどってきました。記事の方も取り上げていただいてありがとうございます。僕と同じようなことを感じている方がいるのを知って嬉しくなりました。

 正確に言うと、売れているアーチストのものでも2,3ヶ月もすると中古CDにまとめられて2,3割の値段でたたき売りされてるんですよね(回転数が減るから店に置く枚数も合わせて減らしてると思うんだけど)ただ、次のアルバムも出てないのに過去のシングルがなくなっている(しかもオリコンチャート20位台には入ってた曲で2件ありました。間違いなく発売当時はあったのですが・・・)のはあまりにもひどいな、と。

 今はシングルチャートでベスト10に入っても「誰それ?」ってアーチスト、多いですよね。そのへんの問題提起は今後もブログの方でしていきたいと思っています。

 今後ともブログの方ともどもよろしくお願いします!
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