2006年10月28日
原典:Slyck.com
原題:FinReactor and EliteTorrents
日付:October 27, 2006
著者:Thomas Mennecke
URL:http://www.slyck.com/story1325.html
BitTorrentコミュニティは、世界をより小さいものにした。BitTorrentユーザが世界のどこにいても、常に数百万の人が実質的に同一のプロトコルによって繋がっている。これはエンドユーザにのみ当てはまる話ではなく、コミュニティにそれを可能にすることを助けるトラッカー管理人にも当てはまる。
BitTorrent人口の正確な数を述べるのは難しい、しかし、DHT(Distributed Hash Table)の調査から、少なくとも500〜600万人が繋がっているというのが一般的である。北米でのファイルリクエストによって、世界各地からファイルの一部分が集められ、そして同様に、オーストラリアからのファイルリクエストによって、世界各地でファイルがごった返す。
この世界規模のファイル転送を容易にするために、集中化したインデックス、トラッカーは、torrentファイルの転送を調整しなければならない。これらのtorrentファイルは(IPアドレスに基づいて)クライアントにファイルの断片が存在する場所を伝える。そこから、クライアントはあちこちからダウンロードをはじめ、数時間、数日かけて、徐々にファイルをかき集める。
この情報の流れを途絶させるような動きが、これまで見られてきた。もっとも有名なところでは、SperNova、LokiTorrent、ThePirateBayのようなインデックスサイト、トラッカーサイトは、オフラインにさせられた。ThePirateBay以外は、永久に根絶された。
米国における、有名なBitTorrentトラッカーEliteTorrents.comは、2005年5月に、FBIと税関によって急襲された。米国内で運営されていた最後のBitTorrentトラッカーであった。ThePirateBayやSpurNovaのように広く伝えられたものではないが、この出来事に関するニュースは、非常に印象的なものであった。
2006年10月17日、EliteTorrentsの管理人、Grant Stanley氏は「Family Entertainment and Copyright Act(家庭娯楽・著作権法違反における著作権侵害の共謀および刑事的著作権侵害という2つの重罪」を認めた。
これは、米国における、直接P2Pファイル共有に関連した初の有罪判決である。彼に下される刑罰は、懲役5ヶ月、その後の自宅軟禁5ヶ月、そしてそれに加え、3年間の保護観察であり、彼はその期間、BitTorrentにかかわる全てのものから遠ざけられるだろう。最後に、Stanley氏は、30万ドルの罰金を支払わされるだろう。
昨日、もう一つの重要なBitTorrentに関わる判決が下された。今度は、フィンランドのBitTorrentトラッカーであるFinreactorの21人のオペレーターと管理人に対するものであった。
「昨日、Finreactor P2Pネットワークの21人のオペレーターは、フィンランドのトゥルク地方裁判所において、有罪判決を下された。」とIFPIはプレスリリースを発表している。「14人のオペレーターは、著作権法違反の幇助、残る7人は著作権法違反のために有罪判決を下された。オペレータはユーザの管理と同様に、システムの運用を担当していた。」
技術的には非常に類似しているけれども、同一でないとすれば、EliteTorrentsのあらゆる面において、与えられた刑罰は天と地ほどの違いがある。この先5ヶ月間の非常に厳しい見通しを持ったGrant氏とは異なり、フィンランドで有罪判決を下された人たちは、かなり楽観的な見通しであろう(より高額の罰金を科せられてはいるが)。
有罪判決を下された21人は、566,000ユーロ、または720,630ドルの罰金の支払いを求められている。しかし、それは21人全員の負担であり、1人にすればそれぞれ34,000ドルである。Stanley氏と比較すると、このフィンランドの21人のオペレーターは刑罰が軽くすんでいる。
BitTorrentネットワークは、全く異なる人たち文化を(同じように)つなぐ。しかし、外国の法律は、そのような類似点を持たない*1。Stanley氏は、フィンランドの同業者よりも少額の罰金を払わされる、しかし、少なくとも有罪となったFinreactorの管理人とオペレーターは、ほんの一時も刑務所で過ごす必要はない。
*1BTネットワークでは同じように繋がっているが、こと法律に関しては国ごとに全く異なる処遇であるということ
こうしてみると、実刑ってのは非常に重いのだなぁと思い知らされる。Winny作者のように、逮捕されたとしても、そのスキルを生かすことで糧とすることが出来るのは幸せなことなんだろうなぁ。名を捨てて実を取る、という表現とは若干異なるけれど、名を捨てて実を捨てざるを得ないのは非常に厳しい。まぁ、それくらい米国では根絶を目指した活動が日々繰り広げられているのかもしれない。


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