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ThePirateBayはシーランドを買収できるのか?

Sealandを買収しようと計画しているThe Pirate Bayだけれども、お金以外の面でも、やはり買収すること、買収した後のデータヘブン化計画の両方とも、非常に難しそうだよというお話。まぁ、最初からわかりきった話ではあるのだけれど、まじめに考えて見ます。

原典:p2pnet.net
原題:Principality of Pirate Bay?
著者:John Newton
日付:January 17, 2007
URL:http://www.p2pnet.net/story/11037

先週金曜、英国沖にて我々は、シーランド公国の総務局チーフとの意見交換を行う機会を得た。

The Pirate Bayは、その島に拠点を移し、厄介な著作権を逃れるために使いたい、と公言している島だというのはご存知だろうか?

「交渉は開始されていますか?」我々は尋ねた。彼は我々の新年の健康を祈ったあと、「The Piratebayの交渉は、ここではまだ開始されていません。また、我々の現在考えている対内投資への申し込み*1があったわけでもありません。」とチーフは言う。

現在、ScotlandのDundee大学で国際法を専門とするRobin Churchill教授は、1967年、シーランドが主権を主張したこと自体がバカバカしいことだと語っていると、Out-Law.comは報じている。

「それは英国の海岸12マイル以内にあり、そして1987年、英国はその領海を12マイルまで広げました。つまり、英国法があてはまり、もちろんその中にある著作権法も含むわけです。それをシーランドに適用することになんら問題はありません。」と記事は続く。

またその記事は更に、シーランドの売却を仲介しているスペインの不動産業者InmoNaranja が「シーランドの実際の居住者が要求している条件の1つが、シーランドで行われるいかなる活動も英国に対する行動であってはならないというものであるため、私たちは彼らに売却することができないかもしれません。つまり、潜在的に、このグループはこの条件を満たすことができないということです。」と語っていると伝えている。

「最終的な決定は、購入者の提案を含めて、シーランドの現在の代表が決めることですが。」

*1シーランドは売却以外にも長期のリースとしての国土の利用というオプションも用意している模様。居住者たちが公国であるとうたっているので、売却(移譲)ができない可能性があるため、らしい。

Out-Law.comの記事では、スペインの不動産会社の発言として、シーランド側の譲渡の条件として、英国の利益を妨げる行為、または英国に反する行為を行わない、という条件があり、データヘブンにサーバーファームを作ろうともくろんでいるThe Pirate Bayはそれにそぐわないのではないか、と伝えている。

上述の1987年に英国が領海を12マイルに拡張したことに関しても、シーランドの領主は、1967年の主権宣言がその拡張に先行しており、自らの宣言が優先されるとしているが、それもChurchill教授によれば「ナンセンス」の一言で片付けられてしまうという。
「国家であるためには、そこには妥当な確固たる人口と政府機関が必要であり、また、他の国家から認知される必要があります。しかし、シーランドを国家をとして認める既存の国は1つもありません。ですので、英国が自国の法律をシーランドに適用することを阻む国際法などはないのです。」
これが正しければ(というよりまず正しいわけだが・・・)、The Pirate Bayの集めている寄付は無駄になる。おそらくは無理だとわかって(もともとわかってるかもしれないけれど)プランBでいくのだろう。それもまた問題は多いけど。

とりあえず、以上を踏まえてシーランドの歴史を見てみる。Wikipedia:シーランド公国より
1967年9月2日に元英国陸軍少佐で海賊放送の運営者だったパディ・ロイ・ベーツが、当時イギリスの領海外に存在したこの要塞に目をつけ「独立宣言」を発表、要塞を「シーランド」と名付け、自ら「ロイ・ベーツ公」と名乗った。
イギリスは強制的に立ち退かせようと裁判に訴えたが、1968年11月25日に出された判決では、シーランドがイギリスの領海外に存在し且つイギリスを含めて周辺諸国が領有を主張していなかったことから、イギリス司法の管轄外とされた。イギリス司法の及ばない空白地帯となり、シーランドは独立を達成したとも言えるが、シーランドを独立国家として承認する国・政府が現れることはなかった。
この判決が、この国の領主ベーツ公が独立を認められた根拠とする第1のものとなる。
1978年に、ベーツはカジノの運営を計画し、西ドイツの投資家アレクサンダー・アッヘンバッハ(Alexander G. Achenbach)を首相に任命した。ところが、アッヘンバッハらはクーデターを画策し、マイケル摂政王子を人質に取ると、ベーツを国外へと追放した。英国へと渡ったベーツは、20名程の同志を募ると、ヘリコプターを使用しての奪還作戦を行い、これを成功させた。

アッヘンバッハらには、シーランド公国側から7万5千マルクの罰金が命じられた。この為西ドイツ政府はイギリス政府に仲裁を依頼したが断られてしまい、止む無くシーランド公国へ外交官を派遣して交渉を行うこととなった。一国から正式に外交官が派遣されるという事態に、ベーツは自国の正当性が認められたものと喜び、罰金の問題は立ち消える事になった。

クーデターが失敗に終わり、国外へと追放されたアッヘンバッハらは、西ドイツへと戻ると、アッヘンバッハを枢密院議長(Chairman of the Privy Council)として擁立し、「シーランド亡命政府」の樹立を宣言、シーランドの正統な権利を主張した。1989年にアッヘンバッハ枢密院議長が健康上の理由から引退すると、ヨハネス・ザイガー(Johannes Seiger)が首相兼枢密院議長(Prime Minister and Chairman of the Privy Council)として後を継いだ。1990年には、シーランド亡命政府としての独自硬貨の発行も行っている。
このいざこざ(茶番?)の中での思わぬ出来事として、西ドイツの外交官がシーランドに派遣され、それをもって独立を認められた第2の根拠としている。

この2点を持って、シーランドは国際的に認められた独立国家だと主張しているわけだけれど、それも弱い根拠でしかなく、実際にこれがThe Pirate Bayの手に渡ってサーバーファームとして利用されるようになれば、即英国法が適用されるんじゃないのかなと思ったり。まぁ、そういうこともあって、シーランド側は英国に迷惑をかけるな、関わるなという条件を出したのかと。

ということもあって、ThePirateBayによるシーランドの買収は交渉開始前から非常にハードルの高いものであったことがわかってしまったわけです。交渉自体も、対英活動の禁止を条件に挙げられている以上、サーバファームを考えているThePirateBayがその条件を飲めるとも思えないし、売却されたとしても著作権法に縛られないサーバファームとして利用することが非常に難しいことを考えると、彼らの目論見はどうやってもうまくいきそうにはない。まぁ、本当のところは別なのかもしれないけれどね。

で、そんな彼らのブログにSealandについてこんなことが書かれております。
寄付を募り始めてから2,3日にして、その金額は17,001ドル(!)に達した。そしてそれは増え続けている。そしてまた、フォーラムN上でも4,500人以上の人たちが非常に活発な活動をし、このプロジェクトについての議論を続けている。この想像力がどれほどすばらしいことか!

我々は現在、シーランドの住人に対して交渉をすぐにでも開始するよう、電子メールを送信している。他の誰かが我々より高い金額をつけたとしても、プランBがある。世界のどこかの島を(30,000ドルから)買い取るというヤツ。となると、やっぱりカリブ海(caribbean)?
まぁ、確かにカリブ海が一番お似合いかもしれないけれどもさ・・・。駄洒落に近いな、こりゃ。それはさておき、プランBのために、フォーラムやThe Pirate Bayが探し出したデータヘブンによさそうな候補地をまとめているWikiまであります。

ちょっと見た限り、Sealandが最もまともな場所というのがすごい感じです。少なくとも高速なインターネット環境の整っているのが、シーランドしかない。3番目に紹介されているPanama近海のIsla Montuosaなど(それ以外のところもだけど)は、ほぼ密林だそうでサーバを設置する前に、まず森林伐採をしなければならず、TorrentFreak曰く「海賊としての恥」だそうで。確かに海賊がジャングルで伐採してたらかっこ悪い。むしろ、回線を引くとか言う問題の前に、水と電気を確保するのすら困難なようだ。

とまぁ、まとめるとThe Pirate Bayのシーランド公国買収は、ほぼ不可能であり、可能であってもコピーライトヘブンとすることは難しいということ。更に他のところに国を作ったとしても、それはそれで水、電気、土地、回線などの問題もあって、やはり難しいとのこと。じゃあ、何でThe Pirate Bayはそんなことをしてるんだろ?パフォーマンスなのか、寄付集めなのか・・・。

ちなみにWikipediaより・・・
シーランド公国ではインターネット上で爵位(Lord, Lady, Baron, Baroness)を販売している。2006年11月22日放送のフジテレビ「ザ・ベストハウス123」の番組内で西川きよしが購入し、現在西川はこの国の伯爵である。
とのこと。ちょっと笑った。

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