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今なお増えるP2P音楽ダウンロード

ITMediaのP2Pに関する記事から、現在の音楽ダウンロードについて考えみるよというお話。少なくとも、ファイル共有ネットワークからのダウンロードには、現行のサービスにはないメリットばかりがあると思う。もちろん、違法であるという最大のデメリットがあるのだけれど、それでも多くのユーザをひきつけてやまないものでもある。それに対して音楽業界は両面から戦いを挑まなければならない。これまでの、裁判の脅威をちらつかせる戦術が効果をあげていないのは、それだけに頼ってきたからだと思う。本当に必要なのはそれだけではなく、合法的な有料サービスへの移行を促進すること、いずれは頭打ちになるサービス利用者の更なる拡大への努力、それらがなくしては音楽産業の望むような華々しい未来は見えないだろう。その上で、法的措置によるのでなければ、訴訟攻撃による脅しも対して効果のないものだろう。

原典:ITMedia News
原題:今なお増えるP2P音楽ダウンロード
著者:Reuter
日付:2007年02月07日
URL:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0702/07/news066.html

レコード会社の訴訟攻撃を受けながらも、P2Pファイル交換は緩やかにではあるが拡大している。
訴訟や法的アクションのたびに減少するP2Pユーザ数やトラフィックではあるけれど、結局は別のソフトウェアに移行したり、ほとぼりが冷めたころにまた増加したりを繰り返し、平均すれば常に増加を続けている。残念ながら、業界団体による訴訟攻勢や啓蒙活動の甲斐もむなしく、効果はそれほど芳しいものではない。
 音楽を違法ダウンロードするユーザーを相手取った訴訟や、YouTubeなどのサイトとの提携で成功しているにもかかわらず、音楽業界は今なおオンライン海賊行為のために多額の売り上げを失っている。

  2000年から2006年にかけて全世界で23%下落したCD売り上げを補うため、合法ダウンロードからの売り上げを必死で増やそうとしている音楽業界にとって、これは大きな問題だ。
確かに大きな問題ではあるのだけれど、かといって多額の売上を失っているかどうかは良くわかってはいない。少なくとも、売上を減少させていることは否定しないけれど、かといってそれによって大幅に減少しているかといえばそうではないと思う。世界的なCDセールスの減少がその背景にあり、効果サイズとしてはそちらの方が大きいと思われる。少なくとも、その減少に見合った努力をしてくれればいいんだけどねぇ・・・。
 この問題の規模を把握するため、Webコンサルティング企業Big Champagneのエリック・ガーランド氏は、毎月10億曲を超えるデジタル音楽が無料で違法に交換されていると見積もっている。

  これに対して、米国で合法音楽販売の70%以上を占めるAppleのiTunes Storeは、2003年以来20億曲超を販売した。
Appleが4年掛けて達成した20億曲のダウンロードを2ヶ月で達成するのだから恐ろしい。まぁ、この結果からユーザが本来であればその楽曲を購入していた、などと主張するのであれば、かなり頭がおかしいとしかいいようがない。iTSですら数年かかったものが、そんな簡単に売れるわけもなく・・・。

まぁ、侵害は侵害として是正すべく活動するのは良いのだけれど、それを利用して正規利用者の利益を損ね、それによって音楽業界の利益を高めようとするから批判される。そもそもiTSが独占状態に陥ったのは、一体誰のせいだと。音楽業界はあたかもSteve Jobsを悪者であるかのように非難しているが、もともとは自らの戦略としてユーザを制限し、再生機市場を支配するためにAppleに強要したのがDRMだったはず。自らの失策で市場を小さくしておいて、それをSteve Jobsのせいにしたり、P2Pファイル共有のせいにしたりというのは、同意できないなぁ。もちろん、両者共に問題は山積みであるけれども、簡単に責任転嫁できる問題ではない。
 消費者調査会社NPDのアナリスト、ラス・クラプニク氏は、過去1年間でP2Pを利用した米国世帯は7%増え、違法ダウンロードの件数は24%増えたとしている。
この調査のことかな?といってもこれはビデオの調査だし、NPDのNews Releaseの最近のものでも音楽ファイル共有について言及されているのもないしで、確認できず。これが本当なら、すごいことだと思うけれど、おそらくはGrokster判決後のこの調査との比較とも考えられるので、単純に増加したとは言い切れない部分もある(Grokster判決後には11%も激減したとのこと)。とはいえ、それ以外の調査でも増加傾向が示されていることが明らかになっているので、7%は状況によるものだとは思うけれど、それでも増加は続いていると思われる。

また、24%のダウンロードの増加も非常に大きな伸びである。件数とあるからにはダウンロード数なのだろうけれど、この数の急増はヘビーユーザ化が進んでいるということだろうか?
  「P2Pは依然として許容できない問題だ」と全米レコード協会(RIAA)のミッチ・ベインワル社長は語る。「このような行為にかかわっている人々はもっとやる」
いや、現状でもやりすぎな感はあるのですが・・・。できれば、もう少し節度あるやり方をして欲しいものです。少なくとも、配布元や成人ユーザに対する訴訟を主に行うのであれば理解できるけれど、子供まで対象にするってのはやりすぎだと思うけどねぇ・・・。
  「ソフトがあれば、まだファイルを交換できる。これまでの判決は、単にもう(ソフトを)配布できないという意味だ」とGroksterの元CEOウェイン・ロッソ氏は言う。
これは確かにそうかもしれない。PureP2Pであればユーザ間での接続ができればネットワークは維持できるし、HybridP2PであってもWinMXのように有志の立てたサーバで運営を続毛テイクことも可能である。BitTorrnetにしても、トラッカーさえ誰かが立てればいくらでも存続は可能なのである。少なくともソフトウェアの配布ができなくなったとしても、そのネットワークを壊滅させることはなかなか難しい。個人的にはどんなネットワークであっても有用であると考えるので、フィルターをかける等の手段を用いてでも、運営を続けられればいいのにと思うわけで。ネットワーク自体が悪である、ということは決してない。

この記事でも、海賊行為の場となっているサイトやサービスをパートナーとして選択しつつあるということが述べられている。YouTube然り、BitTorrent然り、少なくともかつては敵対していたサイトやサービスとの協調が最近になって目立つ。このような動きは非常に歓迎すべきことであるけれども、やはり問題がないわけではない。
  「レコード会社は、一方では海賊行為なので保護を提供しなくてはならないと言っている。だがもう一方では彼らはリスナーであり、業界はそれを収益につなげる方法を見出したがっている」とArtistDirectのジョン・ダイアモンドCEOは語る。
かつて敵対していたサイトやサービスが人気を誇っており、それに乗っかる形で利益を得ようとしても、もともとビジネスモデルが違うのである。YouTubeにせよBitTorrentにせよ、それらは無料で使えたからこそ、多くのユーザが殺到しているのである。そこに業界団体側の旧態依然としたビジネスモデルを持ち込んだところで、おそらくは失敗するか、せいぜい悪くない、程度で落ち着くことになるだろう。

彼らはそこをビジネスチャンスと捕らえているにもかかわらず、どうしても完全に支配することの誘惑に勝てない。現状はこれまでのような保護一点張りのやり方で通用する時代ではない。自分たちに不都合とも思える条件を飲んででもビジネスチャンスを広げる価値のある時期である。そのためには、多少のコントロールを失ったところで何の痛みがあるだろうか。結局、今までの彼らのコントロールをベースにしたビジネスモデルでは、彼らの手の届くところまでしかビジネス展開はできない。しかも、DRMなどの問題では、自らの手でそのビジネスチャンスを失い、更にはおいしいところをAppleに独り占めされている。また、違法ファイル共有との競争に至っては、合法であること以外になんら良い点がない。もちろん、それが最良であるのだろうけれど、少なくとも現行のユーザを満足させるものではないのは確かである。
 たとえレコード会社が違法ダウンロードを根絶やしにできても、無料で音楽を交換している人々が合法的な音楽の購入に切り替えるという保証はない。

  しかし音楽業界の戦略は、P2P共有を抑え、合法デジタル音楽販売がいつか売り上げ減を補ってくれると期待するというものだ。
おそらくはこのユーザたちが有料サービスにこのまま移行することはないだろう。ただ全くないということはなく、多少は増加するだろうが、それも彼らが期待しているほどではない。もちろん、現行のサービスが嫌でファイル共有を利用している人も多いだろうが、それは一部に過ぎないだろう。ただ、潜在的に現行のサービスを利用したくないと思っているユーザが大半であることは確かである。P2Pファイル共有では現行のサービスでの制限が全くない。ユーザにとって最もフリーなのはもちろん価格なのだろうけれど、それ以外にもDRMフリーでもある。そのような利用に慣れきっているユーザが現行のサービスを快く思うだろうか。選択肢をなくせば、必然的に流れが変わると思っているところが甘い。たとえ違法ファイル共有によるダウンロードがなくなったとしても、音楽業界は常にその影と競争し続けなければならないのである。 そして、それ以外にもP2Pファイル共有ユーザやそれ以外のユーザからも支持を得なければならない。その努力については、それほど熱心なようには思えない。
「明らかに、合法音楽市場の成長には大きなハードルがあった」とUniversal Musicの上級幹部ラリー・ケンズウィル氏は語る。

  「だが合法市場の成長は目を見張るものだった。P2Pはなくならないだろうが、われわれにとっては問題は相対的に小さくなるだろう」
もちろん、違法P2Pファイル共有のことだろうが、この点については同意したい。今後も現状の違法ファイル共有が続くということはないだろうし、そうあってはならないと思う。ただ、そのような日が来るのを早めるのも、遅くするのも業界団体次第ではあるのだけれど。ハードルがあったと過去形にするのはまだ早い。

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