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ドイツ連邦警察;音楽のダウンロードを続けてもいいよ!

といっても、笑い話の類です。もともとそういったという証拠もあるわけではないしね。日本でも京都府警の警官がWinny使ってたとかありますし、特にこのような問題に取り組んでいない人にとっては、その程度の認識なのかも、というようなお話。素朴な感じでよいです。でも、その素朴な感覚というのが、ネット時代の著作権問題のもとにあるのではないだろうか。その点について掘り下げてみる。

原典:P2P Blog
原題:German FBI: Keep downloading music!
著者:Jank0
日付:Feberary 2, 2007
URL:http://www.p2p-blog.com/item-241.html

今日、De:Bugブログは、ドイツの警察官がどれくらいファイル共有を危惧しているかを示す笑い話を紹介している。まったくもってそうではなかった、と。

最近、ドイツのインターネットユーザは、トロイの木馬によるemailスパムの新たな流行に苦しめえられている。 そのメッセージは、ドイツ連邦警察(BKA)からのものであるように偽装されており、メールの受取人がP2Pネットワークを利用し、映画、音楽、ソフトウェアをダウンロード していると警告している。 メッセージは、受取人のISPにも連絡がいっており、受取人は最高5年の懲役が科せられる可能性があると続いている。

あるドイツのBitTorrentユーザは、軽いパーティからほろ酔いで帰宅したのち、このメッセージが届いていることに気づいた。彼はうろたえて、すぐにスパムメールに記載されている電話番号に電話することにした。もう既に11時を廻っていたにもかかわらず。

なんと、その電話番号は本当のBKAの番号だった。そして、BKAには素敵な当直がいたようだ。電話を受けた警官は、電子メールが偽りであること、そしてそのような事件は一切ないことを説明した。そして親切にも、こうアドバイスした。「そのまま音楽のダウンロードを続けなよ!」

まぁ、ネタっぽい気もするけどね。なんともほのぼのネタな感じ。多くの人がそうだと思うけれど、やはり大手の音楽業界主導の商用著作権保護運動はどうしても一般の人、例え警官であってもこの手の犯罪捜査に関わっていない人にとっては理解しにくいところがあるんじゃないかな。

理解しにくいというのは、やはり業界団体の言っていることが一般には理解しがたい論理であるからなんだと思う。それが正しい正しくないは別にして、一般の人は音楽を購入する=所有すると考えるけれども、業界団体側は音楽を購入する=聞く権利を買うと考える。まず、その点で大きな剥離がある。そして、業界団体側が非常に深刻な打撃を受けている、と主張するけれども、それ自体も理解しがたい。一般の人は、音楽を買うことを所有することと考えるので、それが盗まれでもしない限りはどうしても損害、という感覚をもてない部分もあるのだろう。なぜなら、存在するものを盗られたのではなく、可能性を盗られたというのはどうしても想像しにくいからだ。

もちろん、業界団体の言っていることは間違ってはいない。しかし、理解しがたいことを殊更に誇張することでより理解しにくい状況を作り出していることも事実だ。となると、このことを深刻だと考えているのは、業界団体くらいなものとなる。だって、理解できないんだもの。

ただ、いつまでも違法なファイル共有が続いていて良いわけでもない。0になるということはないだろうけれど、より抑制する方法を模索することも必要である。そのためには、1つにはユーザの意識を変えること、1つには著作権者たちの意識を変えること、この2つが求められる。しかし、現状ではその両者が歩み寄りをみせる気配はあまり見られない。

個人的な意見であるが、この状況を打破するためには、まず著作権者たちが意識を変えなければならないと考える。というのも、著作権者たちの現状の有り様を維持、促進しつつ、個々のユーザの意識を変えることなどあまりに難しい。 その理由としては、既存の著作権団体が、あまりに自己の利益を追求し、真の著作権者たる創作者と、それを愛好するユーザを置き去りにしているということがある。そのような状況こそが、ユーザを正当化させるものではないだろうか。

対ユーザの問題としては、DRMなどによる管理、制限や、業界カルテル主導の価格設定による支配、音楽文化を育むであろう行為に対する容赦のない利用料の請求、またはそれを侵害行為としての告訴、P2Pファイル共有ユーザに対する度を越えた訴訟。どれをとっても、ユーザとして著作権団体に理解を示せる部分など1つもない。

対創作者の問題としては、商業ベースの強要、不透明な中間搾取、企業・業界団体本位な契約、そしてその状況に対する意見を言えない状況を作られていることがあげられる。中には創作活動さえできればいいという人もいるだろうが、そうではない人もいる。しかし、そのような人には選択肢がない。野に下りインディペンデントで細々とやっていくか、企業の庇護のもとで一定の利益を上げていくか、その2つだけだ。創作者といえども人である。生活していくにはお金が必要であり、それを自らの才能で稼ぐという行為自体は否定すべきではない。それによって生活が保障され、新たに生まれる創作もあるのだから。しかし、それも業界団体によって制限されるとすれば、やはり問題である。

これらの問題が、多くのユーザが違法ファイル共有が悪いことと感じていても、相手が相手だからと自分自身を正当化するに足る理由となる。

また一方で、このような支配、管理、制御は、高度にネットワーク化され、できることが加速度的に増加している現代において、果たしてフィットしている戦略とも言いがたい。ユーザに理解されるために、という側面とは別に、ユーザが利用しやすいサービスの提供という側面から考えても、現行のやり方はそれほど良いものではない。 少なくとも現状を見る限りでは足かせにしかなっていない。

自らの利益のみを追求するのは致し方ないにしても、わずかでも自らの不利益になる要因が含まれていること全てを否定し、利益を上げるために他者を制限し、管理することが今後も受け入れられるとは思えない。少しずつ改善はしているけれど、それでも 業界団体は全てを管理し、コントロールすることで利益を最大にできると考えているようだ。結局は自らの手の届く範囲でしか利益をあげられていない。また、そのための戦略が自らの首を絞めているという部分もある。日本の業界団体とYouTubeとの折衝がその際たるもので、一括して使用権を認める代わりにそこから利益を上げればよさそうなものだけれども、どうしてもコントロールを失いたくないあまりに、それすらできないでいる。YouTubeによって失われる利益とはなんだろうか?不利益よりもプロモーション効果といった利益の方が大きいYouTubeですらも、コントロールできないというだけで拒絶する。

管理や制御、制限によって得られる利益には限界がある。しかも、そのことが業界全体の衰退を招く可能性だってある。業界団体はいずれは完全なる管理、制御、制限を捨て、新たな戦略を立てなければならない。なぜなら、現行の業界団体の戦略が、現在のユーザからいかに搾り取れるかを考えた戦略であり、それには確実に上限があるからである。その状況を打開するためにも、Ashwin Navinが言うように、海賊行為と競争しなければならない、。

海賊行為を行っているユーザは、米国においては約20%に上るという。海賊行為と競争するということは、少なくともそれらの層を引っ張り込むということだ。それは莫大な利益を生むことになる。もちろん、その中にはすでに現行の有料配信サービスを利用している人も多いかもしれないが、ファイル共有ネットワークのみを利用しているユーザも莫大な数に上るだろう。彼らにペイさせることは、海賊行為の実数を減らすだけではなく、購買層を拡大することにも繋がる。1人からいかに多くのものを購入させるかを考えるのではなく、いかに多くの人に購入してもらうかを考えるべきなのだ。現在は、配信サービス自体が新規なものであり、ユーザの増加が著しい。しかし、その増加も一時的なものでいずれは飽和をむかえる。新規性が失われれば、それは当たり前のサービスになりその質が求められるからだ。それを考えると、ユーザの注目が集まっている今こそ拡大のチャンスであり、それを逃すようなやり方、つまり現行のやり方はやはりいただけないのである。現行のやり方をよりユーザライクなものにすることは、ユーザのためだけではなく、業界団体のためにもなるのである。

もちろん、著作権団体が不要だといいたいわけではない。その有り様が問題だといいたいのだ。商業的な著作権の行使自体は、それとして社会全体として利益を生むものである。しかし、現状を見るにつけ、それが社会全体ではなく一部の人たち、それも中間にいる人たちがそれを搾取しているようにみえてならない。中間で橋渡しをするという役目も重要だが、それが度を越せば批判されてしかるべきである。もちろん、その人たちが私の意見に耳を傾ける義理もなければ義務もない、1つの意見として聞くも聞かないも彼らの自由。でも、好きなことを言うのもこちらの自由だ。

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