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著作権侵害ビデオに依存するYouTube、依存しないMySpace:著作権保護技術導入の相違を考える

Googleが、YouTube上での著作権保護技術導入を最優先事項と発言しているよ、というお話。といっても、どうやらとりあえずのスタンスの模様。。YouTubeを買収したことで、これまでのYouTubeで行われてきた著作権侵害の責任を一手に引き受けることになったGoogle。もちろん、Don't-be-evilというモットーのみならず、大企業としての責任として、この問題に取り組まなければならないのだけれども、その対策については曖昧な回答や、これに乗じて著作権保有者との包括的なライセンスを結ぼうとする意図が透けて見える。本音を言えば、著作権団体がある程度のところで妥協して、包括ライセンスを結んでくれないかなぁ、といったところだろうか。一方で、MySpaceも同様の問題を抱えており、その対策としてフィルタリング技術の導入を検討している。この両者の対応の違いについても考えてみる。

原典:Reuter
原題:Google sees video anti-piracy tools as priority
著者:Eric Auchard
日付:February 21, 2007
URL:http://www.reuters.com/article/ousiv/idUSN2136690720070222

「我々は確かに、著作権保護技術を提供するよう取り組んでいます。それは、当社として最も高いプライオリティーの1つです。」とGoogleのCEO、Eric Schmidtはインタビューで語った。

Reuterが、ビデオオーナーに広範囲に利用可能な反海賊行為技術を提供するために、Google何をしているのかと尋ねると、Schumidtは「私たちは1時間前ほどに、それ(問題)を検討していました。それはまもなく・・・そう、それほど遠くない時期に開始されるでしょう。」と話した。
もちろん、Googleが抱える著作権関連の問題は、昨年Googleが買収したYouTubeへのアップロード。Googleはユーザによってアップロードされた海賊コンテンツを特定できるような技術を、メディア企業に提供する予定であるとしている。しかし実際にところは、未だその技術は日の目を見ておらず、この技術の提供に関しても、Google側はライセンス契約交渉の一環として提供する予定であるとしており、Googleとライセンス契約を結ぶ気のない権利保有者は蚊帳の外に置かれることになる。

また、遠くない時期に、と語ってはいるが、具体的な時期について問われると、それについては言及を避け、YouTubeを含めたGoogle全体として、そのような著作権保護技術を導入するまでには時間を要する、という曖昧な回答をしている。それについて、Schmidtは、
「(この問題は、著作権保護の環境を)いったん構築して、それで終わりという類のものではないでしょう。」
と弁明しているようだ。要はいずれはハッカーたちに追いつかれて、いたちごっこになるということ。いいわけにしてもちょっと苦しい。いたちごっこになるにしても、現状でできる範囲のことをやるのとやらないのとでは、効果は全く異なる。とはいえ、下手な対策を講じて、(効果があがらないことに対して)メディア企業に叩かれるよりは、効果的な方法を模索中です、と言い訳した方がまだいいというところなのだろうか。Google側としては、メディア企業が我慢しきれずに、現状を受け入れてGoogleとライセンス契約を結ぶのを待っているのかもしれない。

また、先週Googleがe-mailで送付した声明の中で、Googleがどのように著作権保護技術の導入を検討しているかの指針が示されている。

その声明の中で、YouTubeにおける無許諾で利用されている著作物の特定は、自動的なプロセスではなく、パートナーであるメディア企業の協力が必要であると述べている。たとえば、あるテレビ番組には所有者がいるが、それとは別にその番組内に用いられた音楽にも所有者がいる。そのような複雑さが所有者の特定のプロセスを困難にするのだという。
「これらの問題は非常に難しいものです。そして私たちはこれらの問題を特定し、解決に向けて、私たちのパートナーと共に取り組んでいきます。」

と声明では語られている。これも非常に苦しいが、権利関係が複雑に入り組んでいる、現在の著作権制度のせいにしてしまおうという感じだろうか。確かに実際そうなっているわけで、そう弁解されれば著作権団体としても、ぐぅのねも出ないとまではいかないにしても、その主張に対する明確な反論はできない。とはいえ、この部分には深く触れずに、実際に自らの著作物が侵害されているという事実があるのだから即刻対応せよ、というスタンスは崩さないだろうね。

さて、YouTubeとライバル関係にあるMySpaceは、Googleとは異なりAudible Magicの著作権保護技術を導入する予定のようだ。これは、アップロードされる全ての動画をフィルタリングし、著作権データベースと照合することで、著作権を侵害する可能性のある動画をブロックすることができるというもの。

Googleの対応に比べると非常に業界団体に受け入れやすいものだろう。では、なぜにこのような対策の違いが現れるのかを少しだけ考えてみよう。この記事を読むとなんとなく理由がわかると思う(というか、考えるまでもなくほとんどの人が知っているだろうけれど)。

YouTubeの魅力はテレビ番組~著作権は「個人で楽しむ分には問題ない」が7割 - RBB Today
この調査結果で、ユーザが視聴しているコンテンツのグラフがあるのだけれど、2割程度が一般のホームビデオなどの作品を主に見ていると回答している。逆を言えば、8割方の人は著作権上何らかの問題のある動画を主に見ているということになる。しかもこれは、主に見ている、というだけであり、著作権上問題のないビデオを見ているユーザの中にも、たまたま著作権上問題のある動画を見る機会も多いだろう。

この結果から推測するに、著作権に問題のあるビデオを全て削除してしまうことは、YouTubeにとって死活問題となる。なぜなら2割の人しか残らないのだから。もちろん、残りの8割の人も著作権上問題のないビデオを視聴してはいるのだろうけれども、それでもお目当てのビデオが見られないのであれば、おそらくYouTubeにアクセスする機会は激減するだろう。つまり、YouTubeは著作権侵害があってこその存在ということになる。

一方でMySpaceは、主にSNSであることを売りにしている。そのためアップロードされる動画は主にコミュニケーションのため二利用されるべきである。そして、MySpace側もそれを望んでいるだろう。少なくとも著作権上問題のあるビデオや楽曲に依存せず、純粋なSNSサービスとして運営していくだけの基盤は今のMySpaceにはある。

この違いがYouTubeとMySpaceの対応の違いを表しているのだろう。著作権を有する商用ビデオがなければやっていけないYouTubeと、それがなくても強いウリのあるMySpace、最終的に生き残るのはどっちだろうね。まぁ、どっちも生き残れるかもしれないけれどもさ。
生き残るのはどっちだろうね。まぁ、どっちも生き残れるかもしれないけれどもさ。

追記

The Mercury Newsによると、YouTubeもMySpace同様に、Audible Magic社のフィルタリング技術を導入するかもしれないとのこと。Google、Audible Magicの双方から公式のアナウンスや非公式の言質を取ったわけではなく、「信頼の置ける2人の情報筋」からのものではあるけれども。一応、保険をかけておくってことかしら?それとも本当に導入を考えているのかしら?それともこのネタがガセなのかしら?

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