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RIAA:回線契約者はその回線を利用した活動全てに責任を負え

本人が全く関与・関知していなかったとしても、その人のISPアカウントを利用してなされたいかなる著作権侵害に対しても、その人は責任を問われるべきであるとしてRIAAが昨年夏に起こした裁判は、却下された。そして先日、その件について裁判官は、RIAAに対して原告の女性に裁判費用を支払うよう命令した。しかしRIAAはそれを認めず、再審理申し立てを行っているよ、というお話。

原典:Wired News
原題:RIAA Fights Back, Threatens Open Wi-Fi
著者:Eliot Van Buskirk and Sean Michaels
日付:February 22, 2007
URL:http://blog.wired.com/music/2007/02/riaa_contests_d.html

報道されているところでは、Debbie FosterはP2Pファイル共有ネットワーク上で著作物を共有していたとして、RIAAメンバーであるCapital Recordsによって訴えられた。しかし、その侵害容疑は明らかに彼女のISPアカウントにアクセスしたほかの誰かによってなされたものであった。昨年夏、Capital Recordの訴えは却下され、Fosterに対して裁判費用50,000ドルの支払いを命じられたとListening Postは報じた

レーベルの法的活動、ロビー活動の実行体であるRIAAにとって、これは非常にまずいニュースであった。判決が正しければ、RIAAは誰かを訴えるときに、より注意深くならなければならないだろう。そうなれば、誤って人々に訴訟を起こすというような手当たり次第のアプローチを改めなければならなくなる。しかし、RIAAの訴えが正しければ、オープンWi-Fiホットスポットは、団体の告訴の対象となるには格好のものになる。

大方の予想通り、RIAAはFosterへの裁判費用の支払い命令をしたWest判事の決定に対して、「再審理申し立て」を起こした。その申し立てにおいて、原告(RIAA)は、キーポイントを強調する。彼らは裁判官に、ISPアカウントを保有しているものが、そこで行われた全ての活動に対して責任があると判断することを求めている。そして、それは公衆無線アクセスやオープンホットスポットにまで影響を及ぼすものである。(訴えはまた、Fosterが自らのアカウントを通じて侵害が行われていることに気づいていたのであれば、彼女に責任があると判断されるべきであるとも主張している。つまり、オープンWi-Fiネットワークを持つ人であれば、トラフィック速度が低下したという経験とか、その程度の単純なことをもって、気づいていた、ということを構成する、という主張)

もし、裁判で私たちが自分自身のISPアカウントからのトラフィック全ての対して責任があると判決を下すなら、オープンで無防備なWi-FIホットスポットは重大な法的責任を持つことになる。自らの無線ネットワークをオープンにしている利他的(もしくは無知)な人たちが、自分たちがRIAAの裁判に巻き込まれる可能性があると気づくことで、数十万人(数百万人)の隣人からのWi-Fiに頼る人たちは、それもできなくなってしまうかもしれない。

この件は、RIAAがISPアカウント保有者に対して、全てのトラフィックに責任があるという判例を確立しようとした最初の試みというわけではない。同団体は昨年夏、Virgin vs Marsonの裁判において、同様のことを行っている。しかし、被告によって被告のアカウントを通じて複数の人々がインターネットにアクセスしていることを証明したことで、却下された。

願わくば、このCapital vs Fosterの裁判官も、その判決と同様の判決を下すことを。オープンWi-Fiホットスポットが、RIAAの現実に対する戦いの新たなる犠牲者となるならば、残念なことだ。

簡単に言えば、誤って訴えてしまったにもかかわらず、間違いを認めず何とかしてその人を悪人に仕立て上げようとしている、というところだろうか。

もし、これが認められてしまえば、FONのようなオープンな無線LANというサービス・ビジネスは成り立たない。現状でもFONにはさまざまな問題はあるが、更にその問題を増やすことになる。基本的にFONは自らの回線を不特定多数の利用者に提供するものである。もし、回線の提供者が、不特定多数の利用者によってなされた全ての活動に責任を負わせられるなら、提供者は利用者全ての活動を検閲し、彼らの活動を未然に抑制し、好ましくない活動があった場合には然るべき処置をとらなければならない。RIAAはそうなるよう「推奨」しているわけではない。それを「義務」とするよう求めている。

更に言えば、FONのようなサービスならまだましで、RIAAの主張が認められれば、世界中の無線LAN機器を利用している人たちに、膨大な責任が課されることになる。つまり、無線LAN機器を利用したければ、情報技術者並みに知識をつけ、自らの回線で行われている活動全てをトレースせよ、見落としは許さない、ということ。

RIAAのような著作権団体が著作権保護を求めるのは否定しない。しかし、彼らがそのために手段を選ばず、著作権侵害が起こりうる全ての環境にかかわる人に著作権侵害に対して責任を問うようなやり方は受け入れられない。彼らの言い分を認めてしまえば、少なくとも2つの弊害を避けることはできない。1つはテクノロジーの普及の阻害、もう1つは著作物を利用する機会の減退。彼らの求めるものは、自らのコントロールが確実に利く状態であり、それを実現できないものに対しては、その意図がなくても責任を課す。それがISPであれ、一般人であれ。彼らは機会とライセンス、そして利益を自らのさじ加減1つで決められる世界が欲しいのだろう。

さて、Fosterの事例をもう一度考えてみよう。彼女は著作権侵害をしたわけではない。真の侵害者は彼女の回線を利用して違法にアップロードした人だ。しかし、その当人の責任は現在問われておらず、Fosterは未だにRIAAによって迷惑を被っている。RIAAは一体何をしたいのだろうか?

結局は、訴えれば脅しに屈するだろうと見込んで、証拠も確実ではないのに誰彼かまわず訴えてきたツケだろう。そんないい加減な訴訟を繰り返してきておきながら、いざ裁判に持ち込まれて訴えを退けられると、RIAAとして負けは認められないと執拗に追い回す。身から出たさびであっても、自らの落ち度ではないというのだろうか?

圧倒的な資金力、優秀な弁護士軍団、法廷闘争のノウハウ、全てが備わっているRIAAでも勝てない裁判。あまりに無理やりだったとしか言いようがない。

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