2007.02.28 Wed
カナダのISP Shaw、BitTorrentを推奨しつつ「アップロードはするな」
原典:TorrentFreak
原題:ISP: Minimize Your BitTorrent Upload Speed!
著者:Ernesto
日付:February 16, 2007
URL:http://torrentfreak.com/isp-minimize-your-bittorrent-upload-speed/
カナダのISP Shawは、そのユーザに接続の速度低下を防ぐために、自らのアップロード速度を最小にする(それを1Kb/sに設定する)よう推奨している。確かにこの方法は、BitTorrentトラフィックがインターネットブラウジングに干渉することはないだろうけれど。BitTorrentから何かをダウンロードするのに非常に時間がかかってしまう。
一見したところ、Shawはファイル共有に対して好意的であるようだ。サイトのカスタマーサービスのセクションにはこのように記されている。「ファイル共有は、友人や他のインターネットユーザと情報を共有する優れた方法です。Shawの高速インターネットは、すばやくそして簡単に情報を交換するための優れたプラットフォームです。」
しかし、BitTorrentの設定についてのアドバイスを見てみると、Shawには他の意図もあるようである。彼らが提案のうちの1つはこのようになっている。
「KB/s LAN Maxアップロード速度の値を[0:unlimited]から1に設定してください。」
それは基本的にはこのようなことを意味する。「共有するな!」と。もし本当にこのようにすれば、ファイルの共有は、もはや「すばやく、そして簡単に」はいかなくなるのは確実だ。
Shawは明らかにBitTorrentに好意的ではない。ユーザに謝ったアドバイスをすることは別にして、彼らも他の多くのISPと同様に通常はBitTorrentトラフィックを制限している。BitTorrentを利用するShawユーザに、1つアドバイスをしよう。「プロトコル暗号化をオンにして、より良いISPを探そう。彼らにはお金を払う価値はない。」とね。
帯域制御は、名目上は負荷軽減のためであったが、それが受け入れられてきた(私自身は受け入れてはいないが)背景としては、ファイル共有自体が、著作権侵害ネットワークと同義であったことがあるだろう。しかし、現在は有料、無料を問わず、BitTorrentを利用した著作権を侵害しないサービスが数多く存在する。
そうしたときに、これまでのような帯域制御は許されるのだろうか、という疑問が生じる。
しかし、この帯域制御の問題を別の視点から考えると、更に複雑になる。P2Pを利用したファイル配信サービスは確かにコストを低減することができる。しかし、P2Pによって配信のためのコストがなくなるわけではない。誰かがそのコストを負担することになる。結論から言えば、ISPである。以前日本でもインフラただ乗り論争が起こり未だに継続中であるが、P2Pを利用したサービスこそ、インフラにフリーライドしているという批判を受けるものである。
個人的には既存のGyaoなどのサービスがインフラただ乗りだとは思わないけれど、商業的P2Pファイル配信サービスがインフラただ乗りではないか、と問われれば、どちらかといえばYesである。現在はそのサービス自体が少数であり、負荷としてはごくわずかなものであろうけれど、もしこれが一般的な形態になっていけば、確実にその問題を避けることはできなくなる。
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