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RIAA、FAIR USE法案に反対を表明、「DMCAこそユーザの利益である」

先日提出されたFAIR USE法案、大方の予想通り、RIAAが噛み付いてきたよ、というお話。彼らの言い分では、私たち消費者の利益は、DMCAによってこそ支えられているものであり、DMCAがなくなれば私たちは不利益を被るのだそうで。マッチポンプの典型的な例といった感じ。

原典:Slyck.com
原題:RIAA Says No Way to Fair Use Reform
著者:Thomas Mennecke
日付:March 1, 2007
URL:http://www.slyck.com/story1426.html

RIAA(Recording Industry Association of America)は、再び活発な活動を開始した。水曜、RIAAは、疑いのかけられた大学キャンパスと全国的なファイル共有ユーザに対しての新たな反海賊行為改善策を発表した。そしてその活動を持続したまま、RIAAはBoucher/Doolittle Fair Use Act(フェアユース法)に対して反応した。以前に彼ら2人が改革を試みた時と同様に、DMCAのいかなる改革のチャンスは急速にゼロに近づいているように思われる。

いかなるDMCA(Degital Millennium Copyright Act)の改革であっても、その実現にはエンターテインメント産業の支援を必要とする。しかし、DMCAの存在を擁護し、改革に対して熱心に反対してきたのが他ならぬエンターテインメント産業であるため、おそらく、新たなBoucher/Doolittle法案は、終わりのない著作権改革サーガのもう1つの失敗した章となるだろう。

昨日、RIAAは明らかにFair Use法(HR 1201)の運命を封じることを意図した声明を発表した。その法案はDMCAの改革だけであるのだけれど、RIAAはそれ以上のものが含まれていると感じたらしく、「(DMCAの(無効化である」と決め付けた。法案はまた、「商業的な、きわめて非侵害的な使用」のためのデバイスを生産するハードウェア/ソフトウェアメーカーの責任を軽減するという言葉を含んでいる。それは基本的には、ベータマックス判決を成文化し、Grokster vs MGM判決を否定するものである-これはエンターテインメント産業によって悪いニュースである。

「H.R.1201はDMCAを無効にして、ハッキングを合法化します。それはGrokster裁判の最高裁判決を翻すものであり、エレクトロニクス企業が自らの利益のために、他の人達に法を破らせるのを許すものです。それによって、その市場の消費者にとって、新たな低価格のデジタルオプションが除外されることになります。」とRIAAは声明で述べている。

デジタルエンターテインメントファンは、RIAAの姿勢に落胆するかもしれない、しかし、RIAAの声明の中で述べられているように、いかにして消費者がDMCAから多くの利益を得ているかをすぐに気づくことだろう。あなたは新しいiPodやスターウォーズのDVDコレクションが好きだろうか?ならば、AppleやGeorge Lucasに感謝することはない、DMCAに感謝しよう。

「DMCAによって、消費者は人気のある最新技術を利用して創造的な作品を楽しむことができます。DVDやiPod、iTunes Music Store、それら全てはDMCAに由来することができます。オンラインゲーム、オンデマンド映画、e-book、オンラインライブラリ、その他の多くのサービスが、DMCAの保護が実現している安全な環境のおかげで、これからも市場に登場するでしょう。」

Rio MP3プレーヤーに真っ先に反対し、Diamond Mediaに対してその配布の禁止命令を求めて訴訟を起こしたのがRIAAだったことを考えると、この声明は思いがけないものだろう。最終的にはRIAAはその訴訟を取り下げ、DMCAは成立した。それによって、人々はiPodやDVDを「楽しむ」ことを許された。

公式の音楽セールスが失速し、CDセールスが急落を続けているように、消費者は彼らのデジタルエクスペリエンスをDMCA以外の存在に対して感謝していることは明らかである。Jon Lech JohansenMuslix64といった名前こそ、そのような認識に最も値するだろう。多くの人々は、DRMの敗北こそがデジタルエンターテインメントを楽しくしてくれていると感じているのである。
FAIR USE法案が、消費者にとってそれほど大きな成果を挙げないにしても、ハードウェア/ソフトウェアメーカにとって都合のいい改革となることは、RIAAにとって許せるわけもないらしい。

彼らの言い分では、DMCAによって保証されている保護が、コンテンツ産業の促進に役立っているのだという。まぁ、DMCAにのっとってDRMを施しているiPod/iTunesを猛烈に批判しているのも、RIAAのメンバーたちでもあるのだけれどもね。都合のいいときにだけDMCAを持ち出してるだけとしか思えないけどね。要は、自分たちの利益になることを、「それが利用者の利益に繋がるんだ」と摩り替えているだけ。つまり、ユーザに不利益を与えても、自分たちの利益になるのであれば、それがお前らの利益なんだ、といわんばかり。

さて、では彼らの言い分どおりだとして、どのようにDMCAがコンテンツ産業の促進に役立っているのだろうか。つまり、不正なコピーを防止する技術を確かなものとするこの法律によって、具体的にいかなる効果が得られたのだろうか。私が記憶している範囲では、RIAAをはじめとする著作権団体が、具体的にそのような効果の説明をしたことはない。まぁ、それは当たり前の話であって、もともとが不正コピーの防止のために用いられたものではないため、その効果に対してそれほど興味がないのだろう。

しかし、その建前上の目的を達成できなくても、彼らの真の目的のためにDMCA体制を維持し続けるためには、その有効性を述べる必要がある(たとえでまかせでも)。おそらくはそれが上記の発言かと。なんら具体性はないけれど、ただ役に立っている、とだけいう。しかも、利用者のために、と。具体的に説明しようとしてもぼろが出るので、できるだけ曖昧に、そして真の目的には触れないように。

著作権とは本来、社会的契約の一部であるべきなのかもしれない。社会が文化を育成するために、その保護を目的として創造を保証する。そして、それによって創造者たちは社会に文化を提供する。しかし、その枠組みの中にビジネス、という概念が入り込むことで、現在のようなゆがんだ状況が作り出されているのかもしれない。彼らの目的は、文化の醸成などではなく、いかに自らの利益を増大させるかでしかない。たとえ彼らが「文化」のために必要なことだと主張するようなことがあっても、あくまで詭弁に過ぎず、本音は彼らの利益になるかどうかでしかない。というより、ビジネスなのだからそれが当たり前というか。

そう考えたとき、彼らの言う「文化のために」という言葉を、ほいほい信頼することがどれだけ危険なことかわかるだろう。彼らが「文化のために」することは、ほぼ利用者の不利益に繋がる。ともすれば、真の創造者の不利益にも繋がる。もちろん、全てを否定するわけではない。しかし、バランスが大切なのだ。

さて、話は変わるが、Stephen Collins Fosterが大ヒットに恵まれながらも、著作権保護のなさゆえに文無しでひっそりと死んでいったという事実が、米国著作権団体の大手ASCAP設立の一助となったといわれる。その当時、彼の作品を利用してお金儲けをした出版者は数多くあったが、彼に対して正当な支払いをするところは少なかった。それどころか彼に対して支払いをしなかったところすらあった。Fosterのような悲劇を繰り返さないように、という側面が当初はあったのかもしれない。

しかし、現状はどうだろうか。結局はビジネスに群がる人達が、当初の理念すら利用してビジネスをしている。Fosterのような悲劇が繰り返されるようなことはないだろうが、それをもって十分だというには、あまりにバランスが悪いようにも思える。現在は高度にネットワーク化され、創作者とその利用者がほぼダイレクトにやり取りできる時代になった。もちろん、可能性は存在するけれども、現状ではそのようなモデルが容易に通用するわけでもない。いかに現状の著作権にかかわる状況に不満があったとしても、現状の著作権体制から提供されるものを利用し続けるのであれば、その体制はこれからも続くだろう。状況は変わってはいかない。少なくとも、現状の著作権制度は強固であり、その恩恵にあやかる者たちはあまりに強大だ。変わるのを待っていたとしても、彼らがそれを容易に見過ごすこともないだろう。変わるのを待つのではなく、変えるしかないのだ。利用者の総意として、ね。まぁ、Imagineの類の話だけれどもね。でも、きっとそうなのだと思うよ。

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