2007年03月12日
原典:P2P Blog
原題:Bittorrent.com download store in major DRM trouble
著者:Jank0
日付:March 7, 2007
URL:http://www.p2p-blog.com/item-258.htm
昨年、BitTorrent社社長のAshwin Navinは、
IDG News Serviceに対して「DRMはコンテンツプロバイダーにとっても、消費者にとっても良いことではない」とDRMについて発言し、メディアの見出しを飾った。
先週、Navinの会社(BitTorrent Inc)は、彼らのダウンロードストアの開始によって再びメディアの見出しを飾った。彼らは、DRMに保護された映画やテレビ番組のダウンロードを提供している。BitTorrent.comは独自のコピー保護スキームにおけるある重大な問題に陥ったことにより、Navinは現在、DRMがプラットフォームオペレータにとってあまりに不味いものであることを経験している。これは奇妙にねじれた信頼関係のようである。
私がこの問題について最初に気づいたのは、先週の初め、BitTorrent.comのダウンロードストアを試してみたときである。私は、30日間のライセンスのFoxの番組のエピソードをダウンロードした。それは1エピソードにつき、1.99ドルである。私のWindows
Media Player環境では、エピソードのライセンスを取得するのになんら問題はなかった。しかし、私が番組を再生しようとすると、スクリーンには何も写らず、代わりに一般的なエラーのメッセージが表示され、さらにそのエラーに関するMicrosoft.comのページへのリンクが表示された。
はじめに、私はテスト環境が悪いのだと考えた。たとえBitTorrent,comのシステム必要条件を見たいしていたとしても、私のPCは若干古めのノートブックであった。しかし、ほかの人々も私と全く同じ問題と格闘していることを知った−そして私の好奇心に火がついた。最終的に、私は可能性のある説明を、BitTorrent.comのサポートセクションで発見した。それは以下のようなものである。
「この理由は、Windows DRMによる問題です。Windows DRMは、あなたがダウンロードしたファイルをあなたが視聴することを許可するためにBitTorrentが採用した権利管理ツールです。私たちのコンテンツの一部(例えばFoxやMGM)には、ほかのものよりもより厳しい再生制限があります。この場合、あなたのディスプレイの設定がライセンスによって許可されていないものであるということがわかっています。」
サイトでは、引き続き、この問題がグラフィックドライバをアップデートすることで解決できる問題であるということを述べている。
「もしビデオドライバが古いもの(2005年7月以前)であり、ラップトップやVGAアウトプットを使用しているのであれば、Windows DRMが何らかの問題があると認識したという可能性があります。」
つまり、システムをアップデートすることが確実な解決法で、そうすればうまくいくということ?まぁ、それが容易に運べば、の話なんだろうけれど。最初に、自分の利用しているドライバのリリース日時を確認し、手動で新しいバージョンを探し出さなければならない。
「Windowsのアップデートドライバボタンはおそらくは期待通りには機能しないでしょう。あなたはコンピュータメーカのwebサイト、またはビデオアダプターメーカーのサイトに行き、最新のドライバをダウンロードしなければなりません。」
なんとも、PCでテレビ番組を視聴するのは、これほどまでに面倒なことであるのか。特に私のケースでは深刻だろう。私のWindowsPCは4年前に購入したSonyのノートブックである。Sonyは2003年から最新のビデオドライバをリストしている。しかし、チップセットメーカであるATIは、彼らがそのようなチップを作ったことすら覚えていないようである。私は運が悪いようだ。
いや、まだそうとは言い切れない。私はまさに諦めかけようとしたそのとき、BitTorrentのサポートからのメールが届いた。彼らは、ATIドライバの修正とインストールを行うあるサードパーティツールを提案してきた。それは冒険的な響きであった。しかし、それはうまくいきそうでもある。ここでは彼の名前は明らかにはしないが、そのサポートはこういった。
「私もあなたと同様の問題が生じたため、このツールを使ってラップトップのグラフィックカードをアップデートしました。」
自らのサポートスタッフですら、欠陥のあるDRMのために動画を再生できないのだ。そのダウンロードショップが深刻な問題に陥っていることは、自身が十分理解しているだろう。そして、その問題はBitTorrent.comについてものである。webサイトは、FoxとMGMのコンテンツが影響を受けることを確認している。しかし、複数のテストレポーターが、Paramountのレンタルコンテンツでも問題があることを報告している。(注:私はこの問題について、現在1週間ほどBitTorrent,comからの公式見解を得ようとしている。彼は現在問題に取り掛かっているところだと説明された。彼らの見解が得られれば、この投稿を更新する。)
BitTorrent.comのカタログを簡単に集計したのだけれども、そのうちの約800タイトルがこの再生問題を生じさせるものである。つまり、20ヶ月以上前のグラフィックドライバのノートブックを所有する全ての人に、この800タイトルにおいて再生問題が生じさせるということを意味する。それはBitTorrent.com全体のビデオカタログのおよそ25%にも上る。
しかし、救いはある。この問題の全てが、すぐに解決されるだろう−少なくともAswin Navinを信じるならば。BitTorrent社の社長は昨年、我々がもうすぐ新たなDRMフリー時代の夜明けを迎えるだろうと、彼のブログに書き込んでいる。おそらく、我々はそうなるまで待ち続けなければならず、その間はこれまでどおりThe
Pirate Bay のTivoを利用してテレビ番組を手に入れなければならないだろう。少なくとも、その夜明けの時には、我々は面倒なドライバーのアップデートによって、時間を無駄にするということはなくなっているだろう。
もちろん、この問題は古いPCを使っているユーザにサービスを利用させないようにしたいという意図で生じているわけではなく、ある対策の副次的な影響なのだろうが、多くのユーザにしてみれば、なぜグラフィックドライバによってビデオが視聴できないのか、理解に苦しむことだろう。たとえ問題が生じたとしても、ユーザがある程度許容しうる範囲であれば理解はされるのだろうが、少なくとも今回の問題に関しては、理解してはもらえないだろう。もちろん、この問題の解決に向けての取り組みがなされ、近いうちに解決されるのかもしれないが、少なくとも今回の問題に巻き込まれた人達やこの問題を目にした人が、BitTorrent,comから遠ざかっていくのは避けられない。
なんというか、人がコンテンツを選んでいるのであって、コンテンツが人を選んじゃいけないだろうに。DRMによって、ユーザは正規に視聴する権利が奪われ、BitTorrent,comと、コンテンツプロバイダは得られたはずの利益を失った。何のためのDRMかしらね。Ashwin Navinにしても、Bram Cohenにしても、彼らが批判し続けてきたDRMが、彼らのビジネスの生涯となっている。なんとも皮肉なことだ。
関連エントリ
CES DRMディスカッション:Ashwin
Navin、「人々を違法ファイル共有に駆り立てているのはDRM」
BitTorrent開発者Bram
Cohenへのインタビュー



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